Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

みんなやさしい

2011-01-30 09:12:11 | エクスプロラトリアム
1週間が無事に終わって、ほっとしてます。

1/25の勤務初日は緊張のかたまりで朝からお腹いたかった。笑。でも行ってしまえばそこは昨日まで自分が出入りしていた場所。いつもと違ったのはHR(人事部)の人からひととおりのレクチャーを受けたこと。様々な書類にサインし、雇用者に渡されるハンドブックに沿っていろいろ説明があった。ハンドブックの表紙には、Welcome to the exploratorium! の言葉。これが、ビジターとしてのウェルカムではなく、雇用に対してのウェルカムだと考えただけでまた心臓がバクバク、笑。

1年間使っていたボランティアバッジを返し、代わりにスタッフ証を受け取った。自分の名前の入ったスタッフ証を見た時はやっぱりとても感慨深かった。スタッフのみんながぶら下げてるそれを、1年間、いやエクスプロラトリアムに出会った時からずーーっと「いいなぁ」と思って見てたわけだから。それから、新しいメールアドレス(@ exploratorium.eduだよ!) と、ミュージアム入館のカギ。

はっきり言ってなじみのある場所や人。雇用されてもそんなに変化ないと思ってた。でもスタッフ証やメールアドレス、雇用ハンドブックやいろいろな書類を受け取ったことで、ずしりと実感した。この組織の一員になれたんだなぁって。

この日は、会う人、会う人、おめでとう!とウェルカム!と、あたたかい笑顔。
ハグとハイファイブを何回したかわからない。笑。

今まであまりしゃべったことのない人からも、
「雇われたんだって?おめでとう」
「これでミュージアムがもっとよくなるね!」
なんて冗談と祝福の言葉をもらいながらいろいろと立ち話。もちろん、ラーニングスタジオの仲間達からの祝福も。

あぁ、なんてみんな優しいんだろう。
心の底からそう思った日。

長い間のボランティアからやっと雇われたこと、自分が思っていた以上にこのミュージアムの人達が私のことを知っていてくれたこと、そして自分とは無関係だと思っていた人達さえも一緒に喜んでくれていること。特に他のボランティアさんからの祝福は心がキリリと痛んだけれど、大丈夫、またチャンスがあるよ、私も2回目のチャレンジだったんだから!と励ます(自分が落ちたときは受かった人を祝福する心の余裕なんてなかったのに、、、すごいなぁと思った)。

ランチ時に外に出たら青い空が広がっていた。
サンフランシスコが大好きで、この街で、この空の下で何か仕事したいってずっと思ってきたけれど、今日がその一歩目。空見たら、緊張も、つかれも、不安も、ふきとんでいった。ずっとあこがれていた場所での勤務日初日。私がここのメンバーになったこの日、ここで、この人達にあたたかく迎え入れてもらえたこと、忘れずにいたいなぁと思った。

仕事決まる@エクスプロラトリアム

2011-01-19 07:55:14 | エクスプロラトリアム
来週からエクスプロラトリアムで働けることになりました。フロアスタッフとして、展示を解説したり、デモンストレーションをしたり、学校から遠足で訪れているこども達を案内したり、一緒にワークショップをしたりする仕事です。ミュージアムの中ではエントリーレベルな仕事。だけど本当にうれしい。本当にうれしくて、うれしくて、うれしい。

昨年の9月にグリーンカードを取得してからこの仕事が決まるまで、考えてみればあっという間だった。実は11月にも空きがあったのでアプライしたのだけれど、その時は落とされた。正直とてもへこんだ。「こんなにがんばってるのに??」と。大好きだったエクスプロラトリアムに突然「NO!」を突きつけられたようで。いつも楽しく一緒に活動しているスタッフのみんなと私の間に、「雇用」/「ボランティア」という超えられない壁があるような気がした。結局そのときのポジションは、かつてフロアスタッフをしていたのだけど大学院へ行くので一度仕事を辞め、そして2年経って戻って来た、という人に取られてしまったのだった。

フロアスタッフの仕事は私がふだん専属でボランティアをしているチームとは別の部署の管轄。応募する部署が違えばこれまでのボランティアとしての働きぶりはあまり加味されない。もちろん私のことをみんな見知っていてはくれるけれど、ボランティア → 仕事に結びつくのってたいがい同じ部署内でのことだ、というのもそのとき実感した。かといって、今いるチームではポジションの「空き」が出ない。グリーンカードを得てからは、自分がこのままボランティアの位置にとどまっていることについて、日々焦燥感を抱えていました。

今月の初旬にまた1人空きが出たことを知り、私はすぐに再びアプライ。正直言って、11月に自信満々でアプライしたときのような前向きさはなかった。いろいろな人が、私が一度落ちたことについての理由や憶測を話していたし、その中に自分ではどうしようもできないようなものもあったし(over qualifiedとか)。日本ですでにインフォーマルエデュケーションを提供する施設で働いていたことや、小学校で工作やロボットの授業を担当してたこと、大学で非常勤としてこども向けのワークショップを実践するという授業を持たせてもらったことなどはプラスになるどころかマイナスとなったようだった。つまりベストな人を採用する、というわけではないのだ。「この人にこの仕事(経験)を与えることによってこの人のキャリアにどう役立つか」という観点から選んでいるようだったので、すでにたくさんの経験がある人にはこの仕事はまわってこないのだった。

そうなのだ。
フロアスタッフはこちらの人から見れば前経験がそれほど必要とされない仕事。私のようにすでに4年インフォーマルエデュケーションの領域で働いてきた者にとってこのポジションはいわばキャリアの階段を降りていることになる。一緒に活動しているチームのみんなは20代の頃にそういったエントリーレベルの仕事をすでにこなして30代で階段をあがってきたメンバーばかり。もっと上を見て、上のポジションに空きが出るまで待ったほうがいいのだろうか。自分を安売りしているのだろうか、とか、ぐじぐじと悩みました。

でもエクスプロラトリアムで働きたい、という気持ちに変わりはないし、エントリーレベルの仕事だろうがなんだろうが、心の底から「ほしい!」と思える仕事だということに偽りはなく、これから先アメリカのミュージアムで仕事をしていきたいと思っているならば、フロアスタッフのポジションをまず獲得することが 1)英語ネイティブでない私、2)サイエンスやアート、ミュージアムスタディの学位がない私、が道を進んでいくための唯一の手段だと強く思いました。

そこで、私は自分のケースをつくりなおした。前回応募したときは、私にはこんな経験もある、あんな経験もある、とあるったけの経験を書きつらね「だからきっとこの仕事は私にできて当然です!」と偉そうに書いていたのだけれど(でないと他のアメリカ人に負けると思った)、今回応募したときは、そういった経験があるものの自分に足りないものはこれと、これと、これ、というふうにきちんと分析しストーリーにしました。そしてそれを補ってくれるのがこのポジションでの仕事であり、今の自分のバックグラウンドにこの仕事で得られる経験を足すことによって、自分が目指しているキャリアへの手助けとなる、と。

今回、面接はありませんでした。応募のレジュメとカバーレターを出した後の返答は「前回に面接をしたので今回は面接はなし」「他の応募者との面接が済んでから結果を知らせます」というもの。私2回目のトライだというのにまだマネージャーは他の候補者を面接に呼び、全員を平等にふるいにかけているということに少なからずガックリしつつ、結果を待つこと1週間強。その間もいつもどおりミュージアムに行っていたので、マネージャーとフロアですれ違ったり、「まだ候補をしぼりきれてないみたいよ」と噂を聞いたり、なんだか落ち着かない日々でしたが。。

金曜日の夕方、一本の留守電。「ポジションについてもっと話しがしたいので週末でいいので電話をください」というマネージャーの声。候補者が絞りきれていないのでまだ面接の延長戦をするつもりかなぁと思い、言いたいことをいろいろメモして電話をかけ直すと、「まだこのポジションに興味ありますか?」という質問でした。もちろんです!と答え、こうでこうでこうだから興味がある、とカバーレターに書いたようなことをくり返し、、、「ところでグリーンカードは本当に持っているよね?」と。Yes! 持ってます、持ってます!すると、「じゃああとでそのコピーを提出してもらうことになるかな、あとそのための書類を用意するから、云々云々、、、」「え?」「どういうこと?」一瞬絶句していると、「あなたを新しいメンバーとして歓迎します」と。

その電話で結果を言い渡されるとは思っていなかったので、「えーーーーーー!?これって採用ってこと!?」・・・その後は何言ったかよく覚えてないけれど舞い上がったまま電話を切りました。ありがとう!ありがとう!ありがとう!って。

採用の瞬間の、高鳴る胸の鼓動も、顔の紅潮も、手の汗も、本当に忘れられないものになりそうです。
私がアメリカで働けるなんて。
英語も完璧じゃない私をアメリカで雇ってくれる人がいるなんて。

しかも、それがエクスプロラトリアムだなんて。
夢みたい。

ようやくようやく、スタートラインに立てた気持ちです。11月に落ちたとき、0を1にすることがどれだけ難しいのかと思いました。ボランティアでも価値のある仕事をマイク達のチームではさせてもらってきたけれど、ミュージアム全体のことをもっと知りたいという気持ち、もっと他のセクションの人達とも関わってみたいという気持ち、何よりエクスプロラトリアムのフロアをフィールドとしてこども達に案内をしたり解説をしたりしながらもっと経験も知識も増やしたいという気持ち。それを無報酬ではなく、「仕事」としてできるということがとてもうれしい。

今後はフロアスタッフの仕事をしながら、変わらずマイク達のチームではボランティアを続けます。次の目標は、マイク達のチームの中で仕事をつくること。このチームでは既存のポジションの空きは出ないので(=人が辞めない)、新しい仕事をつくりだしそこに人を割くことの必要性をわかってもらえるようにしていくことが課題です。

以上、思いつくままに書きなぐりました。
長い記事で読みにくいかもしれないけれど、アメリカで初めての仕事獲得の記念投稿です。きっとまたすぐ思い悩んだり壁にぶつかることでしょうが、今のこの気持ちをずっと覚えていたいと思います。

あっというまに大晦日、そして年越し

2011-01-02 12:39:01 | 日常
年越しという感じがまったくしないバークレーです。こちらのひとは大掃除という習慣もないし、エクスプロラトリアムは31日まで通常営業しているし(ちなみに元旦も開いている)、みんないたってふつうの日々を過ごしています。
私のまわりだけ??

私も昨日までエクスプロラトリアムに通っていました。今グループでまた新しいプロジェクトがスタートするところで、そのために去年つくった新しいスペースをもう一度つくり直すところから始めています。ワークショップスペースを拡大工事し、ストレージをつくり、ペンキも新しく塗り直し。30日までずーっとその作業でした。

さすがに大晦日は休みたいと思ってお休み。

年越しは昨年同様にUC Villageに住むお友達夫婦の家にて。
特にカウントダウンをして待っていたわけじゃないけれど、おしゃべりをしていたらふと誰かが
By the way, happy new year!
と12時を過ぎたことに気がついた。そしたらみんなハグ、ハグ、キス、キス、キス。みんな外国人だなぁと感じる瞬間です。私はいまだ慣れず、ですが。

新しい年になってシャンパンで仕切りなおし。きちんと目と目を合わせて乾杯をし(こちらに来てから覚えた習慣。日本人は目を合わせないよね。)、またおしゃべりをつづけて午前2時には退散しました。

元旦の夜は、日本の実家にスカイプして、母と、帰省していた兄とビデオ通話しました。これまでは私がスカイプから実家の電話機にかけていたのだけれど、帰省していた兄に実家のパソコンにいいかげんスカイプをダウンロードして!とお願いし、ビデオ通話が実現(やっとこさ!)。

変わらぬ実家の様子、今日編んだというニット帽を見せる母。兄も元気そう。
フィリップはうちの兄を見るのが初めてだったので「きみにお兄さんがいるという事実がなんだか不思議」と何度も何度も言ってました。フィリップは自分のお姉さんとほんとうに仲良しで離れていても毎日のように話してるけど、私と兄はそんなに話さないので(でも日本ではけっこうふつうじゃない?)。いつもその疎遠さにびっくりしている彼ですが、昨日は私の母&兄と話せてたのしかったようです。

そんなこんなで2011年が静かに始まっています。

(ブログの更新頻度がおちてしまっています、反省。)
写真もないし。ごめんなさい。

大雨のクリスマス!

2011-01-02 12:12:23 | 日常
楽しみにしていたクリスマスは大雨&ストーム。それでもフィリップと車で2時間ほどのカーメルという街に行きました。スパニッシュスタイルの小さなおうちが立ち並びレストランやカフェ、素敵なお店が軒をつらねる海岸沿いのかわいらしい街です。クリントイーストウッドが市長をつとめていたことでも有名。

でもねぇ、家を出る前から大雨でしたからね。
クリスマスにはこちらのレストランやお店はほぼすべて閉まってしまうので、念のためお弁当もつくって持っていきました。たとえ大雨で何も景色が見られなくても、バークレー&サンフランシスコから出たいという気持ちでいざ出発(ふたりとも変化を求めてたんです、何でもいいから)。

結果、やっぱり車から出られないほどの大雨に見舞われました。

クリスマスでも開いているレストラン何軒かあったけれど、そうとう待つことになるとかで。結局、車に戻って持ってきたお弁当を2人で食べました。外はざんざん降りだし、レストランにも入れないわ、景色も楽しめないわ、人が聞いたら「何のために行ったの?」となりそうですが、ふたりにとっては楽しかったです。

カーメルに行くには最悪の日を選んじゃったね、と今も思い出し笑い。
でも、行きはあったかいお茶をポットに入れて好きな曲をかけてドライブ、大粒の雨が降りかかる車窓から見たカーメルの街。帰りに寄ったスターバックスであったかいカフェラテ。ものごとの価値は、きっと自分たちで決めるものだね。

どれもこれも、いい思い出。