Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

ミーティングに参加して

2010-01-30 15:29:04 | エクスプロラトリアム
マイク達のチームは全員そろってのミーティングが週に一度。

ミュージアム自体が3年後に同じサンフランシスコ市内のもっと広い土地に移転するため、新しい拠点で何をどう進めていくかという壮大な計画について。それから、ここ最近みんながずっとがんばってきた今のミュージアムでの新しいスペースにて明日から始まるOpen MAKEという3ヶ月のワークショッププロジェクトについて。あとは個人の担当分の進捗状況について。滞っている空気がなく、すごーく自由な雰囲気だった。


私はここで働いているわけではないので、なんの担当でもない。いっそのこと働けたらいいのに、と思うけれど、ビザの都合&いろいろな事情があり、私にはアメリカ合衆国で労働をする「権利」がない。むしろこの自由さを生かしつつ、楽観的に関わりながら、でも努力を怠らず、というスタンスが今はちょうどよい。日本でしていた仕事と似たような、というか延長線上にある仕事に関わっていたいと思ったし、職業的にはそういう人達に周りにいてほしいと思うので、嘘いつわりない自分の興味関心に照らし合わせて、日々の行き先を選んでいくとやっぱりここにたどりつくのだった。

この日、新しいミュージアム構想のプレゼンを見せてもらって、Constructivism(コンストラクティビズム), Constructionism(コンストラクショニズム), People learn best when they are making something that is personally meaningful to them. (人は自分にとって個人的に意味のあるものをつくっている時に最も学ぶ)など、なじみのあるフレーズが出てきて嬉しかった。でも自分が思ったことを意見やコメントとしてしっかり言えたかというと、そうでもないので、もっと何でも臆せず質問すること、何がなんでも表現しなければ、とつくづく思った。みんなよく喋るのでタイミングをのがした、というのもあるし、英語の面でもまだまだなんだなー、きっと。失うものなんて何もないのだから、思いきりやればいいのだよね。それに、バークレーのアダルトスクールのESLでインターナショナルな人々とおしゃべりしているより、ここにいたほうが絶対に英語は上達するね。この機会をぞんぶんに使わなければ!

ウィークリーミーティングごとに、メンバーはしっかりノートをとり(議事録係なんていなくて、ひとりひとりの責任)、夜には思ったことを「ジャーナル」に書きリフレクションしながら他のメンバーともシェアするのだそうだ。マイクがチームを拡大せず、なるべく小さく保ちたがる意味が分かったような気がした。

春はすぐそこ?

2010-01-27 16:39:19 | 日常
みてみて、
今日エクスプロラトリアムの庭で見つけた春。

枝には小さいながらもつぼみがたくさんついていた。

外を歩くときいつも寒さで握りしめているこぶしを、
ふわっと開きたくなるような、
そんな午後でした。

家に着いたら日本の友達から素敵な桜のカードが届いていた。
なんて偶然に春が重なる。うれしい1日。

サンフランシスコで焼き肉

2010-01-24 12:46:15 | サンフランシスコ
土曜日の夜はサンフランシスコのジャパンタウンにある焼き肉屋さんへ。

Yakiniku House Juban
Japan Center
1581 Webster St.
San Francisco, CA 94115
(415) 776-5822

まるで日本みたい。
メニューにはもちろんカルビもロースも、タンもあるし。
チキンもポークもシーフードも、お野菜も、サンチュも、キムチも、クッパも。
フィリップも焼き肉は大好きだがキムチ類を食べないので注文したカクテキは私ひとりパクパク(でも食べきれん)。


ここにはもう何度も行ってる気がします。
ジューシーな焼き肉は、こっちにいてたまに食べたくなるもののひとつ。
ウェットなおしぼりがあるのと、食後に熱~いほうじ茶のサービスがあるのも私にとってはうれしいお店。
店内は清潔な感じ。もうちょっとギトギトな感じでもいいけどなー。

寄り道コーヒー

2010-01-23 00:00:00 | サンフランシスコ
家からエクスプロラトリアムまでは、バス→地下鉄→バスという公共交通機関を使用して1時間とちょっとの道のり。その行き帰りにはまだまだ未知な街サンフランシスコを開拓するべくいろいろ寄り道。たとえば、寒くてどんよりした日の朝は、マーケットストリートにあるLa Boulangeというフレンチベーカリー&カフェへ。ここのパン、フルーツデニッシュ、チーズデニッシュ、バゲット類などとても美味しいと思う。そしてコーヒーも100%オーガニック、やさしいカフェオレです。手袋をしていても指先からしんしんと冷えてくるような日は、あたたかいコーヒーカップは手があたたまるので本当にうれしい。


ここでコーヒーを買って、30番のバスに揺られながら終点まで。

よく利用する30番のバスルートは、サンフランシスコの中心地ユニオンスクエアを通って、チャイナタウンを抜けて、イタリアン街を抜けて、フィッシャーマンズワーフの横を通り、小さなかわいいお店が並ぶチェスナッツ通りを抜けて、エクスプロラトリアムのあるノースポイント(North Point)にたどり着く。ほんと、ノースポイントっていうだけあって、サンフランシスコの北の端。30番のバスはおもしろいエリアを通るのでもっと寄り道しないとね。

終点に着く頃にはマーケットストリートで買ったコーヒーも空っぽ。手はぬくぬく、身体もあたたまっているのでした。そうだこれからは寄り道コーヒー@サンフランシスコでは、なるべくスタバを買わないようにしよう。いろんな地元のカフェを発見したい。

この気持ちを大切に

2010-01-20 18:36:58 | エクスプロラトリアム
縁あって出入りするようになったエクスプロラトリアム。今日もまる1日、新しいワークショップスペースをつくる作業をお手伝い。気がついたら、ミュージアムも閉館し夜もとっぷり遅くなっていた。まだまだ始まったばかりで戸惑うことも多々あるけれど、一緒に何かをつくりあげるという経験はどこの国にいても楽しい。作業しながら今さらながら、このチームにあたたかく迎え入れてもらったことをうれしく思った。ものづくりがもたらす学び - learning by making - について、日本にいた頃みたいにもっと深くしっかり話し合えるようになりたいな。日本語から英語へのシフトだ、がんばろう!


見る見るうちに、新しいスペースができあがっていく。
実際にこども達を迎えるのも楽しみだなー。

短い人生のうちで、心の底から好きだなぁと思うことってそんなに多く出会わない。
だから見つけたらその「好き」を大切にしたいなぁと思います。
ほんと、大切に、大切に。

つむいでいこう

2010-01-19 13:35:02 | 日常
月曜日だけどMartin Luther King's Dayで祝日なので、カンバセーションパートナーのジュディス宅にてランチ&お茶会。UCバークレーで中国語を教えているガオナも一緒。カンバセーションパートナーというのは、海外から来ている研究者やその家族向けにYWCAが提供している英語プログラムで、申し込むとネイティブのパートナーをアサインされ定期的に英会話レッスンをするというもの。とはいっても、「英会話レッスン」なんていうのは表向きで、私たちにとっては週1のおしゃべりタイム。ジュディスはおばあちゃんのような存在で私はとても頼りにしている。ものすごく歳が離れていても、不思議とガールズトークになっているし。話してる内容が、プライベートなことが多いからかしら。

そんな彼女が今日はおうちランチに誘ってくれた。一人暮らしの彼女の家はバークレーの丘の中腹にあって景色がすてきだった。中国人友達のガオナもいっしょに、プエルトリコの旅行や、食べ物の話、人生の話、お互いのパートナーの話、とりとめのない話。気がつくとティーポットにお湯を注ぎ足しては、おしゃべり、おしゃべり、おしゃべり。完全にお茶飲み友達だ(笑)。私もいつかジュディスみたいに歳をとったとき、自分の半分くらいの年齢の女子を相手にここまで話せるかしら?


ガオナとパッションフルーツを味見して、「すっぱいー!!」
(ジュディス撮影)

お腹もいっぱいになってほっこりしながら帰り道、近所のお気に入りのカフェの前を通るとオーナーがちょうど外に出ていたので久しぶりに声をかけて立ち話。Yelpの評判読んだよ、順調なすべり出し?よかったねー!と私。今度からお酒も出すのだそうだ。そしたら夜も営業するようになるよ、とオーナー。このカフェ、スペインのバルみたいなのだ。コミュニティの人が気軽に立ち寄って、オーナーやお客さんと気軽に話せる場(ほんとにスペイン語がよく聞こえてくるし)。「もっと頻繁に寄ってよ!」とにこにこ顔で言われ、背中にあったかーい視線を感じながらお店をあとにする。

話せる人が増えていき、居心地のよい場所も、行き先も増えている。そうだ、そうだ、「暮らす」というのは、そういうことだよね。選ばなかった人生なんてわからない。いろ~んな事情がありながらも今ここにいることを選んでいるのは自分なのだ。先行きはあいかわらず見えないけれど、気持ちのよい場所や人々、ほっとできる瞬間が増えていくたび嬉しくなる。もちろん、もっと死にものぐるいでがんばらなければいけないことも他に山積みなのだけれど、1日1日つむいでゆくとしよう。1日ずつ、1日ずつ。

さて、明日からもがんばろうーっ!と西の空に向かって歩くのだった。

SFMOMAが75周年

2010-01-18 00:00:00 | サンフランシスコ
土曜日はSFMOMAへ行きました。SFMOMAはSan Francisco Modern Museum of Artという現代美術ミュージアムです。何度か行ったことがあるのですが、なんとこの週末は75周年アニバーサリーのため、入場が無料!夜11時までオープンしていました。すごい人ごみ。パフォーマンスがあったり、マルチメディアアーティストのチェロコンサートがあったり、とてもにぎわっていました。3日間も入場無料、夜遅くまで開館しているとは太っ腹!


SFMOMAのエデュケーションセンターで、こども向けにイスをつくるワークショップがあったのでのぞいてみると、ひゃー、なんだか見たことある光景。イスの型紙は違うけれど、これと同じことを2005年のイベントでやったことがあります。切り込みの入ったダンボール紙の山、そのサイズと扱いにくさのおかげで個人作業ではなく何人かでいっしょに作業する必然がうまれる光景。なんだか懐かしいシーンがフラッシュバック。あの時はおとな相手だったけれどね。こども達は嬉々としてダンボールからイスを組み立て、思い思いにデコレーションしていました。

ジグってなんだ

2010-01-17 00:00:33 | エクスプロラトリアム
エクスプロラトリアムのラーニングスタジオにて。
金曜日はまる1日、新しい展示スペースをつくる作業を手伝いました。エクスプロラトリアムの中に新しくアーティストの展示と中高生がものづくりのワークショップができるようなスペースを合体させたオープンスタジオをつくるのらしい。

「ワークショップが始まったら参加者の活動をサポートして」とは言われていたものの、いやいや場所をつくるところから手伝えるよ!(むしろ手伝いたいよ!)と申し出て、関わらせてもらっています。

今日私が学んだこと。「ジグ」という存在。

このたくさんの筒。すべての筒に一定の場所に穴を空け、小さなLED作品を展示するのに使うのですが、その穴あけ作業をするにあたって。素材は紙の筒なので、キリであけるのかと思っていたら、電気ドリルを使うとのこと。そしてワルターが「まずジグをつくるところから始める」と。


・・・ジグ???

私「ジグってなに?どういうスペル?」
ワ「J-I-G . ものをつくるための準備として絶対に必要なんだよ。」

知らない単語が飛び込んできたので私は興味しんしん。ジグとはものをつくるために固定する道具なんだそう。例えばこの筒だったら、一定の箇所に穴が空くよう、ずれないようにそれができるような装置をつくる。その装置がジグなんだそう。へー、へー、と感心していると、ワルターが木を加工してきちんとした装置をつくってくれました。それがこれ。

筒に穴をあけるのに、筒より大層な木でできた固定台。筒をカポッとはめ、手前の穴の空いているところからドリルを入れ穴を空けます。反対側にも同様に穴が空いているので、この台にはめて作業をすればすべて同じ箇所にずれないで穴があくとのこと。オレンジのスポンジまでかませてくれて、しっかりと筒のクッションにもなってます。

私はひとり感動!こんなにていねいにつくるとは思わなかったよ!ジグって、「モノをつくるためだけのためにつくられたモノ」なのね。決して主役にはならないのだけど、縁の下の力持ち的存在でなんだかクール。かっこいいなぁ。それと、ワルターのことは2年前から知ってるけど、真剣にモノつくってるところは初めて見たのでこれまた新鮮でした。なんだ、すごい器用だったんだ。大きな加工もなんのその、新しい展示スペースの机やイス、柵からしきりや壁まで、ぜんぶつくってしまうのだそうです。

帰り道、この日習ったjigという言葉をエクスプロラトリアムのアーティスト・イン・レジデンスに来ている日本人のアーティストさんに話したのです、意気揚々と。

私「それでね、その装置のことを英語でJ-I-G、ジグって言うそうですよ、知ってました?」
その人「学校でカタカナで習ったよ、「ジグ」って」とあっさり。(←工業デザインが専門の人)

へー、治具(ジグ)とも言うんだって。ものづくりの基本単語なうえ、ジグは日本語にもなっていることを知りました。ともあれ、実際に手を動かして新しい場所をつくる、という作業はワクワクそのもの。これからもできるだけお手伝いに行こうと思います。

いろんな人の交差点な街

2010-01-16 00:00:00 | バークレー
木曜日はオランダ人友達ニナとコリーンに会う。2人とも旦那さんの都合で私と同じ時期にバークレーに引っ越してきて、最初はアダルトスクールのESLで知り合いました。アダルトスクールのESLは地域の外国人のために開かれていて、誰でも受講でき「無料」というのがありがたい。私は留学後のブランクを埋めるためにもリハビリのつもりで気軽に参加。そこでニナとコリーンとは同じクラスになり仲良しになりました。午前中に毎日4時間の授業を受けていたので(といっても昨年の4月~6月の話ですが)、生活のリズムをつけるにはとてもよかった。文法のおさらいや、普段自分では選ばない文学作品も読むし、教材も用意されるのでほんとうにありがたいことづくめ。なにより、友達をつくるには最適の場所でした。

出会いからあっという間に半年以上が経ちました。今はESLも行かなくなり、たまにパートナーも含めて声をかけあってはランチやディナーをしたりという間柄。この日はランチをしながらとりとめのない話。女子だけで会うのは久しぶりだったのでクリスマスから年越しまでのお互いの近況をアップデート。

ふと思うのだけど、ここバークレーは「一時的」な場所になってしまうことが多い。留学、研究、仕事、パートナーの都合など、世界中から「期間限定」で人が来ては去り、来ては去る。人生のある一定期間をこの場所で過ごし、また次の場所、あるいは元の場所へ戻って行く。最初の頃は、気の合う友達ができてもずっと一緒にいられるわけじゃないし、第一ここはテンポラリーな場所なのだ、と思いなんだかさみしい気がしたものです。でも今のこの時期にこの人達とたまたまこんな素敵な街で人生が交差して、たまたまお互いの日常をシェアしたりしている。そんな短期間の間にどーっぷり深い話ができるほど親しくなれたことにまず感謝だし、どんな人がまわりにいて、誰と出会うかっていうのは少なくとも私にとっては人生をかたちづくる要素にもなりうるので、彼女達に出会えた偶然に感謝しよう、という気持ちでいます。

この日は、バークレーには「来たばかり」と思っていたのに、いつのまにかもうすぐ1年が過ぎようとしてるんだね、なんてことを話してました(私は日本に帰ったりしていたのでまだまだ来たばかりって雰囲気でいるけど)。そろそろ2人の旦那さんの次の行き先が見えてきそうで、ひとりは1年後にボストンへ行きそうな感じです。バークレーで知り合う人達は人生のJourneyのまっただ中という人が多くて(それも夫妻やカップルで人生をともに航海している感じ!)なんだか素敵です。

この時期の紅葉

2010-01-14 00:46:37 | バークレー
思ったんだけど、年末気分もお正月気分もなかったのはこういう景色のせい。
バークレーではこんな紅葉がまだちらほら見られます。葉がぜんぶ散ってしまった木もあれば、こんなふうにまだ見事に紅葉をたもっている木も。おまけにパームツリーも見えたりする。こんな冬は初めて(あ、冬じゃない?)。

これを冬と思ったら、日本の冬こせなくなってしまいそうー。