Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

展示会ふりかえり

2010-02-28 16:26:01 | 日常
忘れないうちにロスでの展示会での仕事について記しておこうと思う。

今回の仕事は私の友人のユミさんからの依頼で水中カメラのハウジング(ケース)を出展するために日本からいらっしゃった方をサポート。サポートの内容は通訳、、、といっても、実際、展示会のようなビジターの入れ替わりが早い場では、日本語をはさんでいる時間はなかったのだけれど。結局、事前に製品仕様について知識を仕入れ、私とユミさんが表立ってセールストークをすることに。

製品仕様の説明に関しては、まずはこのプロダクトの強みを伝える。普通はプラスティック素材でカンタンなつくりが多い水中カメラのケースだけど、ユミさんの友人がはじめたこちらの会社の製品は耐食性アルミ素材で1つのブロックからの削り出し。ホレボレするほど美しかった!開閉口に2つもオーリング(ゴムパッキン)がついていて(しかも水平方向と垂直方向でかみあうようになっている)ダブルで水の浸入をブロック、11色のカラーがとにかく素敵。水深何メートルまで耐えうるとか、何気圧まで大丈夫かとか。日常会話と違って、テクニカルな英語は話すことが決まっていてストレートで気持ちがいい。

英語では水中カメラケースはUnderwater housingと言う。ハウジングって、「住居」という意味のほかに、「覆い」という意味がある。見た目もそうだけど、プロダクトとして優れているので、私たちのブース前を通り過ぎる人々が、
Beautiful! Sweet! Neat!
Wonderful! Wow! Such a product!
Impressive! Cool! Very nice!
と、みな一様に感動を表していました。手に取ってさわってみるともっと感動します。私も、水中ダイビングはしないけれど、雨や砂、泥などから守るために陸上で使いたいと思ったくらい。

しかし、どのカメラメーカーの機種がフィットするのかという話になると、かなり突っ込んだ説明をしなければならず、これが初日に仕事の打ち合わせをした際に私がヒヤっとした原因です。このケースにぴったりはまるのは一般人にはややなじみがないのだけど、写真を愛する人からは絶大な支持を受けている優良機種。でもマーケットが少ないので人々の質問が「なぜもっと人気の機種ではなくて、その機種なんだ?」とくる。そこで、デジタルカメラが持っているセンサーの性能の違いを説明しつつ、私たちが一押ししているカメラがどれだけ優れているかを力説するという展開に。
ここは大変です。
日本語でその知識を理解していなければ、英語で自信を持って説明するのは至難の業。デジタルカメラのしくみ、イメージセンサーのしくみ、ピクセルごとの色演算のしかた、偽色発生のしくみ等をレクチャーを受け、それでも不安だったのでホテルに帰ってからもリサーチをしなければなりませんでした。まずは日本語で理解。それから英語ページを探し当て、専門用語や言い回しを覚えて、、、と。教育業界の英語ならまだしも、カメラ業界の英語にはなじみがなかった私。今回はとても勉強になりました。

そうそう、余談だけれどアルミニウムというカタカナ、くせものだった。「アルミニウム」というカタカナがあるせいで、ついついそういうふうに言ってしまいがち。でも正しくは、アルミヌム。それもかなりこもった音。アクセントも大事で「ル」を強める。
「これ、アルミから削り出しなんですよ」
と説明する時に、
It's machined from solid aluminum.
アルミのブロックはsolid aluminumとか、1 block of aluminumとか。削りだしというのも、 machined from、chopped out from、cut out from、milled from、など色々な言い方があった。一眼レフはSLR、コンパクトデジカメはPoint-shoot、ピンぼけはblurry、倍率、広角、魚眼レンズ、、、ほんと、これのおかげでカメラまわりのボキャブラリーが増えました。

6日間の仕事は展示会での商品説明だけにとどまらず、日本から送った荷物が税関で止まっている!というハプニングが発生し(結局6日間のあいだに届かなかったので一部展示できなかった)、Fedexにオニのように問い合わせ電話を毎日。。クレームをつけたり、送料の交渉をしたり。先週の1週間でいったい何人のFedexスタッフと話したか。その他にも予約していたはずのホテルで予約がとおってなかったり。アムトラックが運行キャンセルとなったり。届かなかった荷物に入っていたプロジェクターを急遽BestBuyに買いに走ったり。思い返してみるとけっこうな珍道中です。そのすべてのインターフェイスになることは大変だったけれど、もちろんその分だけ学んだと思う。

自分のペースではなく、誰かの手足となりスピーカーとなり過ごしたロサンゼルス&アナハイムでの6日間。誰かの通訳をするっていうのは、自分で勝手に英語を話すのと違って、同行している人が次に何を話すかわからないところにドキドキがありました。自分1人だったら自信のない単語は当然避けて通るけれど、誰かの言っていること・欲していることを代わりに伝えなければならない場合はそうじゃない(「網膜」と言われてとっさに出てこなかったり)。でも要はコミュニケーションだから、文字どおりに訳す必要もなく、言い換えたりくずしたり、それで言わんとしていることが伝わっていると嬉しかったり。私にとってはほんとうに新しい経験で、朝から晩まで気の抜けない6日間だったけれど、学びも大きかったです。
この機会にほんとうに感謝。

ロスからの帰り道

2010-02-27 15:35:39 | 日常

ロスからの帰りの飛行機、ぐったりつかれて寝入っていたのだけど、
ふと目を覚まし気づくと窓の向こうにすばらしいシーンが。


空の青はすいこまれるほど美しく、雲はめまぐるしく形状を変えていきます。
きれい、きれい、きれい!
なんだろう、いつも地上から見ている空の、舞台裏を見たような気がして。


地、雲、空の3層構造。


1時間とちょっとのフライトを終えて。
帰ってきたよ、サンフランシスコ!

ようやく帰路

2010-02-24 23:29:33 | 日常
展示会も無事に済み(フェデックスや税関でのトラブルはあったが)1週間のロサンゼルス出張もようやく終わる。今、朝の6時半。これからサンフランシスコへ戻ります。だだっ広いロスの街よりも、少しこじんまりとしたサンフランシスコ&バークレーが好きだなぁ。離れてみると自分の住んでいる所の良さにあらためて気づかされるね。

ロスでLAフィル

2010-02-22 17:05:30 | 日常
ロサンゼルスでは観光はできなかったけれど、1日だけ自由時間のあった夜、
ウォルトディズニーコンサートホールにて、ロサンゼルスフィルハーモニックのオーケストラを聴きに行った。


同行しているユミさんのおすすめで連れてきてもらったのだけど、
フランク・ゲーリーの建築を見るだけでも価値があると思う。
空の雲と同化しそうなコンサートホールの外観。



こんなふうにオケを取り囲んで観客席が広がる。
指揮者の背中を見るのではなく、指揮者を正面から見るこの席はベンチシートとなっていて、チケットの価格も22ドルと格安。

開演前の練習風景。
オーケストラをきちんと聴くのは人生で2回目か?
バイオリンから、チェロ、コントラバス、オーボエ、フルート、ピアノ、木琴、etc., ティンパニー、トライアングルまで。それぞれが個性的で、それぞれきちんと出番があって、ひとりひとりの音で曲が構成されている。ひとりひとり、とても大事。それらをあやつる指揮者は魔術師のよう。でも全部でひとつのチーム。

街の中歩いているだけじゃわからないことがたくさんある。
建物の屋内ではこんなに贅沢な音楽シーンが広がっていることもあるんだな。
いつも素通りしていたサンフランシスコのシンフォニーホールにも行ってみたい。

アナハイムのAmtrak station

2010-02-22 01:08:48 | 日常

アナハイムまではロスからAmtrak(アムトラック)という電車で来た。
夜を迎えるアナハイムの駅。


アメリカで長距離の電車ってあまり乗らない。
駅は少しさみしい感じがした。



いっそのこと、このままもっと南まで。
さらに電車を乗り継いで旅を続けたくなる風景でした。

アナハイムにて

2010-02-21 17:00:44 | 日常

ロスから南へ少しおりたところ、アナハイムという街にいます。空がひろくて気持ちがよい。



今回のお仕事はカメラの展示会にての通訳(というかそんなえらそうなものではなく、英語サポート)です。でも私もここに来られてラッキー。写真が好きだし、カメラも興味あるし、イベントをつくりあげる時のこの準備の雰囲気がとっても好きだし。


巨大な会場をうろうろ下見。
日本の企業もたくさん来ている。カメラといえばやっぱり日本が強いね。
ミーハーなので、こういうところで記念に1枚。
カメラの展示会(PMA2010)は明日から始まる。

長い1日

2010-02-19 16:40:29 | エクスプロラトリアム
朝、エクスプロラトリアムへ。
この日はなんと、ボストンから大切なお客さま。
昨年の日記に書いていたこの人、日本でも何度も一緒に仕事をしたミッチェルが今日エクスプロラトリアムに寄ってくれたのだ。というのも、ミッチェルとマイクがもう10年来の友達どうしだったのだ。いやー、、、この2人が面識があるということは知っていたけれど、そんな「仲間」だったとは。

私にとっては昨年の3月に東京であって以来の再会。あのとき仕事を辞める寸前で、もうしばらくこの方には会えないだろうと思っていたのにこんなに早く再会できるとは!

うれしかった。
短い再会だったけれど、マイク、カレン、ミッチェルの3人と一緒にいろいろと話せて刺激をもらいました。日本での仕事を辞めたとき、こういう人達とのつながりがなくなってしまう気がしていたけれど、仕事を辞めたって、組織に属していなくたって、自ら求めていけば必ずつながりは保たれるものなのだと思った。ファミリーという言葉が一番うれしかったな。

お昼、ミッチェルとともにエクスプロラトリアムを出て、空港へ。日本にいた頃、ミッチェルが来日する度いつも車の手配やら何もかもアテンドしていた私。それが今日はミッチェルが運転するレンタカーに同乗させてもらい、なんとも不思議な気分。サンフランシスコ空港まで一緒に行き、そこで別れた。彼はサンディエゴ、私はロサンゼルスへ。

で、これは今ロスから書いている。
今日からロサンゼルスにて別件のお仕事。日本の友人からの頼まれ仕事で、カメラの展示会PMA2010に参加するため。主な仕事は通訳。さっきまでその友人と打ち合わせ&製品仕様に関してのレクチャーがあり、想像以上にむずかしく、ちょっと自信をなくしかけていますが。カメラはもともと興味のある分野。がんばろう。これから1週間ほどロスにいます。初めてのロスの感想は、人が歩いていない(みんな車で移動するから)。夕方に着いたのですでに暗く、街の雰囲気がこわい。夕食はホテルの近くでチャイニーズ。ロブスターをごちそうになった。

夜、ニナから電話。受けた瞬間、声でわかった。ベイビーが生まれたと!
今までに聞いたこともないような彼女の深ーい声にびびっときた。私は携帯を握りしめながら、予定よりだいぶ早かったベイビーの誕生と、右耳が受け止めた友達の声の「震え」に泣きそうになってしまったよ。。

いろんな出来事がぎゅぎゅっとつまった1日。

やっと車の免許取得!

2010-02-17 15:31:26 | 日常
ようやく、運転免許を取得。
このたびようやく正式にカリフォルニア州の免許をとってきました。思い起こせば、筆記試験を受けたのが12月。その後の実技試験の予約が混み合っていて、ようやく受けられたのが1月26日。ところが、ところが。実技試験といっても10分程度免許センターの周りの公道を走るというだけで、日本で10年以上とバージニアでの2年間の運転歴がある私は「きっと一発で合格!」と思っていたのですが。




・・・落ちたんです。路上での実技試験に。

うそでしょ?とホントに信じられず。
そりゃあ、いきなり「ハンドシグナルをやってみろ」と言われて面食らい(←全然準備してなかった)、とっさにとった適当ポーズがどれもまちがっていた、というのは私の非だけれど (←シェーとかやっていた。笑。)いやいや、笑い事でなく、そんなことでは落ちないはず。試験管は、私が運転中にクリティカルなミスをしたと言い、それが私にはどうしても腑に落ちない内容だったのだけれど運転が終わった後だし現場にいるわけでもないので証明のしようもなく。
いろいろ言ってみたものの最後には、
You'll have to come back again.(もう一回受けることだね)
と言いわたされ、なんだか悔しい思いをしてすごすごと帰ってきたのでした。

そして今日ようやく2回目の路上試験の日。
前回とは違う免許交付センターへ行き、前回とは違うやさしそうな女性の試験官にあたり、いつもどおり運転して拍子抜けするほど早く終わってベリーグッド!で無事に合格しました。やったー!!と心から嬉しいのと、もうー、、、なんだったんだろうか前回の不合格は!という気持ちと。

いずれにしても、前回と今回とトータルで何時間もの待ち時間+試験時間につきあってくれたフィリップに感謝。アメリカの運転免許を取るための路上試験は自分で車を持ち込まなければならないのと、免許を持っている人と一緒に行かなければならないため、自分だけでなく人の時間も使ってしまうんだよね。だから1回で終わりにしたかったのになぜか落ちた私に2回目も根気よくつきあってくれて感謝です。これからはバーに行くにもパスポートいらずだし、お財布に入る身分証明書(ID)があるのはとっても便利です。


午後はエクスプロラトリアムへ。
今日もまたすばらしいお天気で青空バックのエクスプロラトリアム、いつもよりきれいに見えました。

フィッシャーマンズワーフ

2010-02-16 14:18:51 | サンフランシスコ
日曜日、サンフランシスコのビジネス街 Embarcadero(エンバカデロ)から観光地フィッシャーマンズワーフまでのんびり散歩。とっても天気のいい日で、海沿いをずっと歩いたのだけど、気持ちよかったー。フィリップがカニ食べたいと言うので、3年ぶりにフィッシャーマンズワーフのカニ屋台へ。露店でゆでたカニを売っています。

3年前に観光で来た時と同じく、写真もろくに撮らずカニ、カニ、カニ~!あっというまに食べてしまった。食べているあいだは2人とも一言もしゃべらずに黙々と。家でやればもっと安くおいしく食べられるのだろうけど(この日はカニ2杯で$22)、カモメを眺めながら青空の下、外で食べるカニもおいしい。すごく天気よくて、上着もいらないほどあたたかい昼下がりでした。


さてさて、カニを1匹たいらげてもまだお腹がすいていた私は、フィッシャーマンズワーフのもう1つの名物、クラムチャウダー&サワードウへ手を伸ばす。Boudin Bakeryのクラムチャウダーはパンが容器なのです。3年前の日記には「なんとかっていう酸っぱいパン」と書いてますが、今ではもうサワードウは日常生活に浸透しているほど身近な存在。あの頃はベイエリアに住むことになるとは思っていなかったのにね。ほんと、不思議だ。

あたたかいお茶も買って、のんびりしていたら日も暮れてきました。帰り道、車をとりにまたエンバカデロ通りをひたすら歩く。そうえば、エンバカデロ -Embarcadero-って、最初来たとき、この地名が読めなかったし書けなかったものです。それが今は毎日のように乗り降りする駅の名前。エクスプロラトリアムも次の移転地はエンバカデロ。ぐっと身近になりそうな、これから先が楽しみなエリアです。

Baker Beach

2010-02-15 14:17:29 | サンフランシスコ
土曜日、ニナ&ロエル夫妻がエクスプロラトリアムに来てくれました。ミュージアム内を2時間ぐらい案内したあと、私も彼らに便乗し、近くにあるBaker Beachへ。ここゴールデンゲートブリッジが間近に見え、サンフランシスコで最も美しいビーチだよと2人が教えてくれました。(公共の場でヌードが許されるヌーディストビーチでもあるそうですが、この日は気温も低かったのでそんな人たちはいませんでしたが。)まわりを岸壁に囲まれていて、波も荒々しいので遊泳は禁止のビーチ。それでも、私が気に入ったのは「音」です!
ゴォーーーー、ザブーーーーン、という轟きの音。


海はいいね。
毎日見ている海だけれど、やっぱり間近でその風と音を感じると迫力があります。
 
しばらく砂浜でぼーっと海を眺めていました。


みるみるうちに西の空が黄昏れてきて、きらきら光る水面と走り回るワンコ達がなんとも絵になる。サンフランシスコは都会でもあり、でもすぐ近くに自然もあり、本当に素敵な街だと思います。毎日のようにサンフランシスコに通っていると、街並にもだんだんなじみがでてきました。最近は、夕暮れのころに坂道や丘の上に立ち並ぶ家々の灯りを眺めるのが好き。ポコポコといろんな高さの灯りがともって、なんとも素敵なのです。今度そんな写真を撮ってみたい。

海のあとはジャパンタウンの焼き肉にトライしたいというので焼き肉十番へ(また行ったのです、私)。オランダ人である2人には卓上でグリルする焼き肉は初めての体験。とても喜んで気に入ったようで私も満足。おいしかったし!