Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

アメリカでの就職面接で思ったこと

2013-03-24 21:19:52 | 日常
職場で夏の間だけ一緒に働いてくれるスタッフを募集したのですが、そのポジションへの面接に面接官として参加させてもらいました。え、私がインタビュアー(面接官)??? といっても、3~4人いる面接官のうちの末席に座ってただけなので(私自身がつい昨年雇用されたばかりだし)大したことはしていないのですが。

でも応募書類をふるいにかけるところから始まり、各人のレジュメ(履歴書)やカバーレターをじっくり読ませてもらい、そして応募者達との面接、面接後の同僚との話し合い、採用/不採用の決定をくだすまでの一連のサイクルを目の当たりにして、学ぶことが多かったです。



日本で生まれ育った自分にとって、いちばん興味深かったのは、応募者(注:全員がアメリカ人)の人達の『自信』と『ものの言いよう』。面接にしても、応募書類にしても、自信に満ちあふれているし、弁の立つ人が多い。

そして面接では堂々と「私を雇えば、あなたのチームのために○○の貢献ができます。」と誰もが言える。どうして自分を雇うべきなのか、はっきりと伝えてきます。それも、腹の底から勇気を出して言っているという力みは感じなくて、笑顔でサラサラと言ってのけているのが印象的。つまり、彼らにとって自分の売りを口に出してはっきりと言うことは日常茶飯事的な、ごく当たり前のことなのです。

今回、応募者の中には私も知っている人が何人かいました。日頃から知っているだけに履歴書の書き方に注目してしまったのですが、彼/彼女ら小っちゃなことも何倍にも膨らませて書くのが上手。日本では履歴書といったら決まった形式があって、言ってしまえば空欄を埋めていくだけの作業ですが、アメリカでの履歴書は形式も紙も内容も自由。だから好きなように“演出”できる。ただ、一般的には職歴としてそれぞれの過去の職場でどんなことをしてきたのかを記述するものですが、たった1日しかやったことのないことやたった1回しかやったことのないことでも立派に一行として書き添えているのでびっくりしました。

普段からアメリカで仕事をしていて感じることですが、今回の経験をとおして「モノの言いよう」って大事だなぁと痛感しました。少なくともアメリカ社会では、です。話している内容よりも、態度なのです。どう言うか、なのです。加えて、自信は一番大事。

いや~、私に足りないのはそれだね、と今回あらためて思ってしまいました(正直)。「できるかどうか保証はできませんが、がんばります!」なんて言ってたらとりあってもらえません。まわりはきっぱりと「できます」「できます」「自信があります」の嵐ですから。謙虚さや控えめであることは美徳でもなんでもない、というよりマイナスにさえなりうる、と改めて思ったのでした。

選考はうまく済んで、これで夏の間私達の仕事をサポートしてくれるスタッフを確保できました。テンポラリーでも新しいメンバーを迎え入れるのは楽しみです。

今年はたくさんスキーした

2013-03-12 22:26:32 | 日常

ふと思い立って1月の雪山の写真。
Lake Tahoe 近くのスキー場です。今年の冬は10回以上スキーに行きました。


昨年初めて滑ったころに比べると、ずいぶん上達しました。まだまだへっぴり腰だけど、中級者のコースも恐れずにトライできるようになったし、雪山が大好きになりました。


これはフィリップ。私と違って動きがしなやか。私はこんなに膝曲げられない。

日本のスキー場はあまり経験したことがないけれど、アメリカのスキー場はロープや柵があまりない印象。木々の間をさっそうと滑りぬけていく人達もたくさんいます(私は絶対にそんなことはできませんが)。

12月~1月にかけて毎週のように行っていたけれど、徐々に仕事が忙しくなり、最近はずっと行けていない。シーズンが終わってしまう。

今年が終わるまでにもう1度いきたいなー。
あの雪山のしんしんとした真っ白な静けさを浴びに。

Safety first

2013-03-09 12:46:17 | 日常
3月に入ってから時間が飛ぶように過ぎていきます。


エクスプロラトリアムの一部。
ガラスの向こうに工事用の機械や車が見えますね。

今たぶん組織の中の誰もが忙しく、新しく慣れない環境の中で4月半ばのオープンに向けて必死で奮闘している最中です。そんななか、スタッフのひとりからチームにあてられたメール。

"We are in unfamiliar surroundings, and many of us are experiencing stress and/or fatigue.
Our muscle memory reflexes may betray us. Our attention to detail may fail.

Let's take it slow and careful, plan out moves, lift wisely, utilize safety gear- including ventilation, knee pads and ear protection.
Can we make it cool to speak up when we see the potential for unsafe things?

Thanks, and good work!"

意訳:(誰もがこの慣れない環境のなかでストレスや疲労を感じていると思う。つかれていると反射神経は私達を裏切ることもあるし、細部への注意力も見落とすことがあるでしょう。
深呼吸して、ゆっくり丁寧にやっていこう。内部でのモノの移動もしっかり計画して、モノを持ち上げるときも正しい方法で。安全装置もしっかり使おう、換気や、膝あて、耳栓の類も含めて。
少しでも危なっかしいことしている人やモノを見たら、それを声に出してきちんと指摘していけるチームにしようよ?
ありがとう、そしておつかれさま!)

私自身が肉体的につかれているときにこのメールを読んで、とてもあたたかい気持ちになりました。
Safety first!

仕事にしても、wood working にしても、いつもマシンを扱っていて危険と隣り合わせだから、
「安全に、」
「確実に、」
「丁寧に、」
しっかり仕事をしていくことの重み、この切羽詰まった状況の中で「本当に」安全に仕事を遂行していくことを今一度自分にリマインドしています。

さっとつくる

2013-03-03 08:31:05 | 日常

職場の工房用に、さっとこんな棚をつくりました。電動工具を納めるためのラック。


速さが肝心なので引き出しはプラスチックやダンボールでとりあえず済ませる(見た目はいまいちだが)。引き出しを木材でさっとつくれるほどの腕はまだ持ってません。

棚つくっておくね、といったらその日のうちにさっとつくるのが鉄則。
いまだに単位がインチの採寸に私のあたまはこんがらがります。7と3/8インチの半分は、、、ええとぉー、、、とかいって苦労しています。

何てことのない棚だけれど、「made by 自分」
自分でつくった棚を、自分で使っていく楽しみは何にも変えられません。

最近のようす

2013-03-03 07:59:18 | 日常
近影です。
といっても、後ろ姿ですが。


新しいラーニングスタジオで、フロアスタッフ向けに初めての研修を行った時の写真。若くフレッシュなスタッフ達にワークショップの説明をしているところです。ミュージアムの引っ越しもまだまだ終わっていないので、部屋の中はダンボールが積まれているのが見えますね。

引っ越しが終わっていないというよりは、フロアの建設がまだ終わっていない。なので、運んできた荷物も紐解けないまま積んである状態。あと2週間ほどですべての建設が終わるそうで、ミュージアム再オープンは4月中旬の予定です。

あっというまにもう3月。
半年前と比べたら私の生活もガラリと変わりました。新しい通勤路、新しいミュージアム。ミュージアムが街中のアクセスしやすいところへ移ったので、通勤途中で見る風景がぜんぜん違います。ランチの選択もたっくさんあるし、おいしいものばかりに囲まれてます(でも最近はずーっとお弁当持参派)。仕事が終わったあとに外に出ると、活気づいているサンフランシスコの街並。以前のミュージアムは街外れにあったので、まわりは静かな環境だったけれど、今はぜんぜん違う。

日本で働くこと、アメリカで働くこと。最近思うのだけれど、アメリカで働くほうがだんぜん伸び伸びとしていていいなぁーっと実感します。それはこのサンフランシスコという街のせいもあるし、ミュージアム自体にしみついている自由な精神のせいもあるし、個人的にボスや同僚に恵まれているおかげもあるし、この青空や気候のせいでもあるのかもしれない。

アメリカで働いていくこと。
毎日が試練の連続でもあるのだけれど、私にはこっちのほうが合っているのかなぁと最近思います。