Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

授業感想録? 5/29 (日)

2005-05-30 14:11:52 | リュウガクジダイ
なんとか最初の学期を乗り越え、だんだん授業の内容が「学校現場」に焦点をあてたものになってきて嬉しい春学期。最初にいたクラスメイトの何人かが辞めたり他のコースにスイッチしたりで、人数が激減。大丈夫かこのコース?

<2004 Spring春学期>
Theories and practice in multicultural counseling
異文化間カウンセリング。アメリカらしい授業。学校に存在する様々な異文化に対してどう対応するか、そしてそれぞれ異なったニーズに対してどんなカウンセリングが提供できるか。この授業で「文化」とは、人種(白人、黒人、ヒスパニック、ネイティブアメリカン、アジアンアメリカン)はもちろんのこと、社会・経済的格差、性別(ゲイ・レズビアン達も含めて)、宗教、障害のあるなし、等すべて含めて「文化」としていた。そしてアメリカの学校はそういった異文化に本当に柔軟!

ディスカッションもすごかった。教室で、Black Board(授業用オンラインコミュニティ)で議論が続く、オイオイ、私はついていけないよ…と思ってたらアジア人のカウンセリングに対する姿勢についても深く突っ込まれ、私自身自分のアイデンティティを考えるいい機会でした。

たぶん生まれてから初めて考えたことだけれど、父親、母親から受け継いだ血というかそんなもんじゃなくて、もっと、ずっと、遠い先祖―、ん―なんというか、日本という島国で、繰り返し繰り返し受け継がれてきた日本人としての要素!そんなものが、私の中に、脈々と隆々と、確かに流れている、と実感しました。海外に出た日本人なら、多かれ少なかれ、感じることだと思います。

Prevention strategies for school and communities
ドラッグ、アルコール、10代の妊娠、幼児虐待など様々な予防プログラムの立て方について学ぶ。プロジェクトとして10代の自殺予防プログラムを作る(本当は退学予防プログラムをやりたかったんだけど、グループの関係でこうなった)。ちょっと刺激的ですよね、でもアメリカではちらほら聞きます。自殺予防―、日本では秋田県がそういったプログラムを開発中(10代に限定していないけど)らしいです。

このクラスではファイナルの試験が時間制限ありのチームプレイだったんだけど、最後に1人1人に1問ずつ論述式の問題があって、かなり足をひっぱった。ごめん―…。辞書なんか引いてるヒマもなくて、それより問題の答えがあやふやで、ものすっごく不安な気持ちでキーボードに向かっていた記憶があります。成績良くなかったです。しかも英語聴き取りの間違いから、提出物が1つ未完のままで学期が終わってしまった…。ありえない。

Career development
生徒が「自分のやりたいことがわからない…」と相談に来たらどうするか。効果的な進路指導プログラムの立て方を、Superから始まり(またこれがアホほど理論があった…20くらい?クライエントも様々だから当たり前だけど。)様々な理論を学ぶ。また性格検査、アセスメントについても。

バージニア州や他州で使われている進路指導プログラムをリサーチしつつ、これもチーム制で中学生(しかもstudents at risk:成績不良者)のための進路指導プログラムを作る。Career developmentには色んな理論があるけれど、Krumboltzは進路を決めるのは学生の「先天的な素質」「環境条件」「意思決定スキル」そして「学習経験」と言って、初めて社会学習理論をキャリアプランと結び付けて考えた人でした。自分はかなり納得。それとPlanned Happenstance Theory(計画された偶発性理論)も面白かった。中学生には合わないけれど大学生にはこの考え方役立つはず。

Krumboltzの理論と自分を照らし合わせてみても、偶然の出来事や思いがけないことが進路を決めていたりする。今では「起こったことはみな、良いことだ(by 鷺沢萌)」と思うことにしているのだけれど―(笑)。受身じゃいけないけど、能動的に動いた結果の偶然性ならどんなことも受け入れようと思う。

Supervised practicum in school counseling
始まったよ―。アメリカでの初の教育実習2004年の冬でした。最初は中学校。もう本当に右も左も分からぬ状態で、
「なんで生徒に朝ごはんが出るのよ!」とか
「なんで生徒は掃除しないのよ!(アメリカの学校では掃除員・用務員がいる)」とか
「生徒の登校時間が全員7:30なんて早っ!」とか
いちいち色々なことがカルチャーショック。

1学年だけ授業をまかされ、ドラッグ予防からみでDecision makingについて授業。自分を助けてくれるのは、教師だったという経験やスキル(たった3年間だったけれど)なんだな―と実感。日本を離れてから久々に教壇に立った嬉しさがありました。

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ありゃ、去年よく聴いてた映画「アメリ」のサントラCDをヘッドホンで聴いてたら、気分がのって長々と書いてしまった。

思い出 それとテレビ 5/28 (土)

2005-05-29 13:47:42 | リュウガクジダイ
昨日いろいろ昔の授業のことを思い出していたら、けっこう笑えることがありました。私のような純ジャパニーズがいきなりアメリカの大学院で授業を受けるとどうなるか―思い出話も含めて今日はそんな話題。

■授業以前に自己紹介ができなくて自信喪失 (そこからかい!!)
留学生オリエンテーションというのがあって。世界各国から集まった留学生100人ぐらい(他学部の人達だけど)全体の前で1人1人自己紹介をするというのがありました。

それがね、いきなり順番が3人目だった。。。も、ドッキーーン!!突然そんなこと言われても―、オリエンテーションて座って話聞いてればいいだけかと思ってたのに―(滝汗)、考えるヒマもなくあれよあれよと言う間に順番がまわってくる。

し・か・も、私の前の順番の2人はカナダ出身とロシア出身(アメリカの大学卒業)。

ガ━━(゜Д゜;)━━ン! 留学生じゃね~!!!

まぁその2人の英語は堪能、スラスラと「カナダから来たのよ」「なぜこの学校を選んだかって?小規模で評判が良かったからよ」「大学では○○を専攻していました」「みんなよろしくね♪」などなどたくさん喋る。会場にこやかな雰囲気。

で、自分の番。会場凍る。

あきらかになめらかでないガクガクな英語を放ち(?)、自信なさそ―っにボソボソと。それでしかも前職は英語の教師でした…、なんて言っちゃうんだから説得力ないわ―(笑)。今では笑える話、でもそのときはかなり落ち込んだのを覚えています。

カナダ人の英語&アメリカ大学卒のロシア人の英語と純ジャパニーズ英語を比べてもハナからお話にならないのはわかっているのだけれど―…なにをそんなに気張ってたのでしょうかねぇ。んー、アメリカ人の1人もいない留学生同士の場でそんな落ち込んでどーする、って誰か2年前の私に言ってあげて下さい。

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今日楽しみにしていたテレビ番組の話。
I just watched Autism is a world on CNN. It showed me the world of autism and how it is like from the inside. It was amazing! It was written by Sue Rubin who is a 26 years old woman with autism. She was considered to be retarded until she was 13 years old because of her very limited communication skills and different behaviors. But once she got a means of communication, which is like an electric spelling board, she turned out to be very intelligent and got into a college. Isn’t that wonderful? I mean, she had not even been able to say a sentence before she got the spelling board! I was amazed to see how technology can change the life of people with autism.

Sue’s comment, “Really hate it because nonverbal autistic people are not given an opportunity to show their intelligence.” So sorry―, this sounds so true...but what she just showed us is really amazing. I enjoyed so much :)

授業感想録? 5/27 (金)

2005-05-28 15:54:32 | リュウガクジダイ
2年間を通してReflectionという作業を繰り返し繰り返しさせられてきたからなのか、何事も振り返るクセがつきました。今回はずっと書こう書こうと思っていた各授業の感想を載せます。

<2003 Fall秋学期>
7月まで仕事があったので、渡米したのは8月。着いたときは「ほんとに来ちゃったよ~(オロオロ…)」かなり挙動不審。そしていきなり人生初のアメリカでの授業が始まりました。

Theories of counseling psychology
1週1理論というペースで、Sigmund Freud(精神分析法)、Alfred Adler(アドラー心理学)、Carl Jung(分析心理学)、Carl Rogers(来談者中心療法)、Victor Flankl(ロゴセラピー、一般には『夜と霧』の作者として知られる)、Aaron Beck(認知療法、うつ病治療で有名)、Albert Ellis(論理療法、ABC理論が有名)、などなどたーくさんの理論をまず叩き込まれる。

Techniques of counseling
上記のクラスとセットになっていて、習った理論を使って事例研究とクラス内で演習。

Introduction to the professional school counseling
アメリカのスクールカウンセラーの歴史と理念、そして今後の方向性を学ぶ。日本のスクールカウンセラーとは全くその役割も起源も違うということに驚き、アメリカの大学でカウンセリングを学ぶ意義を考える。私の感覚からいうと、日本で臨床心理士さんがスクールカウンセラーしているのはおかしい…。今も色んなことが国家資格化問題として話題になっているけれど、学校現場に特化した訓練を受けていない臨床心理士さん(例えば先生や親へのコンサルテーションだとか、発達障害だとか、進路相談、ドラッグ予防などの学校という場所特有のスキルを日本の指定大学院では教えていない、ような気がする…)が、学校現場に入ってくる意味はなんなんだろうか(長くなるのでこれについてはまた後ほど)。

Group theories and techniques
日本ではまだなじみのないグループカウンセリングの基礎と演習。クラスメイトとのロールプレイング、この時にだいぶお互いの中身をさらけ出した感じ。

―と、今日はここまで。
最初の学期は何がなにやらわからないままに過ぎて行きました。この年Izabellという大型台風が直撃し、学校が2週間も休校となるなどスケジュール狂いまくり。調整のためのしわ寄せも大変だったし、まぁ何よりこの頃は本当に「しゃ・べ・れ・な・い・!!」と自信喪失。でも授業では「しゃべらなければならない!!!」しゃべれないくせにカウンセリングコース来るなよー、と自嘲しつつ、茨を乗り越えるしかなかったのでした。

つづく☆

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アップできなかったけれど、欧州チャンピオンズリーグ、ミラン対リバプールの試合、すごかったねぇ・・・!!鳥肌ものでした。

その後 5/25 (水)

2005-05-26 15:31:22 | リュウガクジダイ
「顔丸くなってんじゃん…!」って、自分の写真を載せたとたんに言われたのでダイエットでもしようかと思ってますこんばんわ。

なんだかバタバタしていて久しぶりの更新。今は寮から出て、近所の友だちの家にお世話になっています(寮の近所なんだけどネット環境が整ってません)。大きな一軒家を3人で借りているところに割り込んでいます。でものんびりネット♪というわけにもいかず、今ほそぼそと更新中。

卒業式の後はバージニアビーチへ行きのんびりバカンス(Just what I deserve!!)。今はOPTビザ(卒業後アメリカ国内で1年間働けるというビザ)を取得。学生ビザの期限とともに切れてしまった運転免許の更新、それからDCへ観光ついでに行き、行きたかったNewseumという博物館(ニュース・新聞・メディアの博物館)を見たり、日本大使館で更新していたパスポートをようやく受け取り、帰ってきてから引越し。

ここに戻ってきたのは先週の土曜日。それから、会えなくなってしまう友達夫婦との夕食会や、日本へ帰国するという友達をリッチモンドまで送りに行ったり、「あ~こんなふうにみんな帰っていくんだなぁ」としみじみ思いました。

私はしばらくはウィリアムズバーグにいます。図書館でPh.D.プログラム(博士課程)を調べ、GREの勉強、この夏ひとつ取りたいサマーコースもあるのでちょっと楽しみにしていますが、まだうまく取れるのかわかりません。それが取れないようなら就職活動をもっと一生懸命しないと。しかしアメリカ人のクラスメイトも就職決まっていないような状態です。そして色んなことが進行中のように見えるけれど、実は何にも進行してないような気もしたり。

ともかく、心の底からの~んびりしてしまったので明日からワシャワシャとやることやります!

卒業 5/15 (日)

2005-05-16 12:36:27 | リュウガクジダイ
卒業式は学部ごとに行われたので、今日の午後3時から一斉にキャンパスのいたるところでセレモニーがありました。Wren Buildingというアメリカの大学建築物最古の由緒ある校舎で行われる卒業式もあれば、近所の教会でやる学部もあり、はたまたシアターで行われたり…。学部によって色々でした。

約100名ほどのSchool of Educationの卒業式はUniversity Centerの中のホールで行われました。Deanが挨拶をして、今学期で辞めていく私の指導教官からの挨拶があり(この時はうちのクラスだけStanding ovation!)、その後ひとりひとりが壇上へ上がってdiplomaを授与される。といっても本物ではない。

ホールに入りきれないほどの人が集まり、式中はひたすら拍手やヤジ(あたたかいヤジ)の嵐でした。私の名前が読まれたときはそれまでのリズムがちょっとくるい、会場「おや?」という感じ。だって名前読み上げる人がつっかえながら読んでたので…(私の名前は初見ではかならず“ライオコ(Ryoko)”と読まれてしまいます)。それでもあたたかい拍手と、壇上で出迎えてくれた教授陣からの特別なハグが嬉しかった。

思ったよりあっけなく終わった式でしたが、改めてまわりを見渡せばみなアメリカ人。やっぱり私はたった1人の留学生でした。   そんな環境でよくがんばった>自分! 

きっとキャンパスのいろんな所で、
様々な学部の人達が、
なぜ自分がその分野に身を投じ、
その分野で大学院に行こうという動機に至ったのか、思い返したんじゃないかなー。

そういうふうに思わせるほど、Deanや代表生徒からのスピーチは力強かった。まぁどこの学部でも、その学問の特徴や使命感のようなものをパワフルにスピーチしているのだろうけど。私はEducationで良かった、と改めて感じました。

え、帽子、へん???

留学友だち 5/14 (土)

2005-05-16 12:25:53 | リュウガクジダイ
一足さきに他学部の友だちの卒業式があったので、お祝いにかけつけました。

ウクライナからの留学生で、最初の年のルームメイトでしたが、彼女との思い出はホントウに色々…。寮の中庭で大きな笑い声がするなぁと思えば彼女だし、うわ、階段をすごい足音で上がってくる人が…と思えば彼女だし、一緒に住んでいた頃は平日の昼間からコニャックの匂い…がする時があったし、夜9時ごろ何人かで飲み始めて午前3時ごろに私がダウンして自室に戻って寝て、次の日の昼11時ごろに起きてみるとまだ宴会が続いてたり…(いったい何時間飲んでんねん!!)、彼女にとっての週末は木曜から始まるので、木、金、土と必ず飲みに行き、日曜のマグナイト(近くのバーで特定のマグカップを持って行くとビールが安くなる。日曜の夜は飲みに出る人が少ないのでそういうサービスがある)まで行ってしまうというツワモノ。

なんだただのパーティガールか…、と思うとそうでもなくて、頭のいい人です。チャーミングでとっても大好きな友だちです。最初の年はそういう彼女のライフスタイルについていけず、次の年のルームメイトになることは避けましたが(そのへんははっきり言わないと!)、一緒に住まなくなってからのほうがちょうどいい距離間で私は付き合いやすいと思いました。

いや、そんな彼女の晴れ姿。
そうそう、これが話題の彼女ですよ>身内の人々へ。
※胸につけている赤い花は彼女からのバースデープレゼントでした。

Through art 5/12 (木)

2005-05-13 00:00:00 | リュウガクジダイ
Did you know that art is a communication tool?

In our last class, we painted this picture as our first and last art therapeutic work, ...but no one knows what we drew.

最後の授業では何かしようということになってみんなでアートセラピーごっこ(なんだそりゃ?)。筆を持って好きなように色をつける。でも何描いてんだかわからなくなってしまった。仕上がったものは教授のオフィスの壁に勝手に貼り付ける(笑)。うちのクラスらしい終わり方。この後、みんなで食べ物を持ち寄ってLuncheon。

This is the final class in my graduate school.
Well, for your master's, yes.

「これで大学院の授業おしまいダ」
「そうね、修士号としてはね」

キャー(>_<)

生まれた 5/9 (月)

2005-05-10 11:46:08 | リュウガクジダイ
いろんな人の手が加わって、いいペーパーが書けました。ありがとう。

今夜はそれについてのプレゼンテーションがあったんだけど、発表が終わった時にクラスメイトから大きな拍手とあったかいフィードバック。あ~気が抜けたよ。嬉しかった。。。

もうちょい。  がんばるぞ。

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何が生まれたの?って、リサーチペーパーのことよ。
ほんと、難産な気分だったのよ(笑)。