Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

空間にどれだけ力があるか

2008-04-16 01:26:32 | 日常
京大桂キャンパス、初訪問。昔、家庭教師していた沓掛のあたり、なつかしい。
今日聞いた「建築とは何か?」を問うのではなく、「建築に何ができるか?」を問え。
同じことを、ワークショップに問いたい。

院生向けの設計演習課題は学びのミュージアム。
「空間という最もパワフルな教育のメディアをとおして、ただ与えられるのではなく、参加し、体験し、つくりあげることをとおして学ぶ、新しいタイプのミュージアムを構想する。それは学ぶことを触発する空間となるはずである。」
んー、おもしろそう。

学びという営みに、空間と、道具と、文脈(仲間も含め)、、、これだけでじゅうぶんだったりして、と思う。学びに作法があるなら、それが空間に内包されているほうが学習環境としてパワフルだ。でもどこまでを空間に埋め込み、どこまでをポータブルなツールやらメディアやらに役目をまわすのか、そのバランスも興味あるなぁー。
生徒が学ばないのは“先生”が悪いから、という風潮とサヨナラするためにも。学び手の責任は学び手自身のもの。教育者は外身を用意することはできるが、中身をつくるのは学習者本人。建築家も外身をつくるが、あとは施主にまかせる。なるほど、ふたつは似ているかも、と思う。

よりよい教え方、教える技術、テクノロジー・オブ・ティーチング、、、それよりも、こどもが自発的に知識構築をするためのよりよい環境をつくることが大切。アート・オブ・ラーニングにどれだけシフトできるか。そーだよねー、そーだよねー、と教育関係の人間のあいだではいつも抽象的なおしゃべりで終わってしまうそのトピック、今回は実際に建築専攻の院生に取り組んでもらう。その具体的なかたちが見られるということで、課題のできあがりが楽しみ。異分野の人と話して通じる部分があったり、取り入れたい考え方があったり、まったく知らない世界を見せてもらったり、、、architectとは、ハコもつくるが、その背景に知的な観念の組み立てをする人のこと、なのだそうだ。今日は知的におもしろかった。

同行させていただいた先生に、感謝。

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