Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

同僚の旅立ち

2017-01-15 07:17:22 | 日常
ボランティア時代も含めて7年一緒に仕事してきた同僚が、
改めて話があるというので何かと思ったら、
来月で退職するとのこと。
来週のチームミーティングでボスから発表があるけれど、
その前に個人的に伝えたかった、と。

びっくりした。
それも2人も同時に。

彼ら、一緒に新しいビジネスを始めるのだそう。
同じミュージアム業界で。
それぞれが前からそんなこと話してたのは知ってたけれど、もっとずっと先だと思ってた。
しかも2人一緒にやるなんて、予想外。
あと数年は一緒に仕事ができると思ってただけに、
急展開を見せたこの成り行きに動揺が隠せません。

もちろん、応援している。
でも本音はとーってもさみしい。
彼らが職場を去ることが。



ボス+6人、というメンバーでずっとやってきて、
それぞれ守備範囲って決まってないけど、
サイエンス、アート、テクノロジー、エデュケーション、、、
プロジェクトごとにみんながみんないろんな役割を担って、
このチームでやる仕事が大好きでした。

そして、何でもすぐに取り掛かる、やってみる、つくってみる、の精神を、
いちばん持っているのが彼ら。
昔から MITメディアラボで言われている、
"Demo or die! "
「(アイデアがあるなら)デモをして証明してみせよ、
さもなくば、死を!」
という精神を地でいくような2人。

2人が辞めるってことは、
私たちのチーム、残された4人で、、、
どうしようって思ってしまう。

きっとボスがどこかからいい人を引っ張ってくるよ、
新しい人を雇うから大丈夫でしょ、
なんて言われたけど、
いないよ、誰もあなたの代わりなんてできないよ、と言った。
もちろん、
クリエイティブで仕事ができて有能な人、
他にたくさんいるのは分かってるけど。
ずっと一緒にやってきた、
今のチームのままでいたかった。

でも、もう決めたんだって。
大きな組織を離れて、自分の力だけでどこまでできるのか、
やってみたいのだと。
そして、ある程度ミュージアム業界で経験も積んで、
こどももいない、今がそれをやってみるチャンスなのだと。

なんの後ろだてもなくて、なんの財政支援もなくて、
あるのはアイデアと工房代わりのガレージ、そして人脈だけ。

そうやって未知の世界に漕ぎ出していく彼ら。
まだこのニュースを聞いてすぐだから、
正直、私は全部消化できてない。
聞いた直後はやっぱりさみしい思いが強くて、
なんで?
ずっと一緒にやってきたよ?
去られることでチームが変わってしまうのがいやだ、
とか、
かくかくしかじかのプロジェクトはどうするの、
なんでこのタイミングなのと、
自分の好き勝手なことを言って、、、苦笑
一晩寝て、
また2人と話して、
泣いたり笑ったり、あぁでもこれは、
残されるうちらもさみしいし不安だけど、
彼らは本気でこの一大決心をして、
それがよかったのかわからないけど、
このままこの、
なんの申し分ない職場で comfortable zone にいるよりは、
組織を出て、unknown に向かいあって挑戦する、ってほうにやりがいを見いだしたんだな、
ってことは分かった。
未知だからとても怖いけど、
being comfortable with the unknown なんだって、
よくわからない未知のことでもなんか大丈夫って思えるのだそう。
同僚としてこれはもう、
サポートして、応援して、がんばれって、言うしかないね。

彼らが抜けることで、
これから大きな変化があるでしょう。
今回のこと、
まだうまく言葉にならないいろんな感情があります。
週があけて、ニュースがみんなに知れ渡り、
彼らがいなくなることが公の事実になったら、
まわりの人があれこれ話し出したら、
またいろんな思いが湧き上がってくるんだろうな。

2017年。
どうなるんだろう。

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3 コメント

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Unknown (may)
2017-01-18 09:12:17
せっかくいい感じで協働してきた仲間との別れは
本当に残念ですね。こうして別れがあり
そしてきっとまたいい出会いがありますように・・!

世の中にはいろんなお仕事があって
純粋な興味を持っているんですが
ミュージアム業界でのビジネスって
どういうものなんですか??
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Unknown (rucco)
2017-01-18 15:18:05
mayさん、
ミュージアム業界、というより、クリエイティブ業界といったほうがよかったかも??同僚が始めるのは、クリエイティブアートユニットとしての活動で、主にミュージアムなどを顧客として企画や展示物を売る仕事です。インタラクティブなアートまたはサイエンスの展示を提案し、それを制作したり、コンサルしたり、、、アーティスト的な活動だけどエデュケーショナルでもあり、とても魅力的なユニットになると思います。日本でいうと、「ピタゴラスイッチ」を制作したユーフラテスとか、国内外で様々なエキシビションを展開しているチームラボとか分かりやすい例えですね。何やってる人?と聞かれて、アート?サイエンス?エンターテイメント?教育?と全部まざってるので一言で説明できないようなジャンルだと思います、苦笑。この同僚たちのアイデアや制作物は今私が勤めているミュージアムでもこれまでかなり使われてきたので、組織を抜けてもいい仕事をする自信があるのだと思いますよ(職員という身分のうちは何をしたってその成果物は所属している組織にタダでもらわれてしまいますが、ひとたび組織を抜けて外部の人になれば、そのアイデアや企画、制作物にはお金が支払われますからね〜)でもまぁ、ちゃんと軌道にのるまでは、大変だと思います。

ただ本当にとてもクリエイティブで一緒に仕事しててインスパイアされたり学ぶことが多かったので、ほんと、さみしいですね。
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Unknown (may)
2017-01-20 02:07:16
詳細に説明してくださってありがとうございます!
展示企画を売る商売があるんですね。
ミュージアムに行くのは好きで、「いい企画だなぁ」などと思うことはあっても、誰が仕掛けているのかというのは、あまり深く考えたことはありませんでした。

日本の場合、広告代理店はあくまで宣伝のみで、企画はそういったことを専門にしている方たちがいるということですね、興味深いです。

ベイエリアは素晴らしいミュージアムがたくさんあると思うので、そんな中でお仕事されてるruccoさん、かっこいいなって思います!

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