風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

基礎練習:半音の柔らかさを全音位置に移行

2016-07-30 | 半音のだしかた

パンフルートで半音を出すとき筋肉の動きは両唇吹き口に集中しており、リラックスした理想的な形です。

  

基礎練習の時からパンフルートから出てくる「音」に責任を負って進みましょう。

 

 みなさんは「パンフルートで音を出す=力を込める」と常識的に思っておられることと推測します。

長年半音位置での音の出方を研究してきた私から見て、みなさん方は必要以上に両唇を硬直させすぎています。

みなさんの音は「いかにも苦しげ」で音に伸びがなく1つ1つの音が失速して「尻切れとんぼ」になっています。

両唇を締め付けすぎる弊害が余裕のない閉塞感のある音となって現れています。

皆さん方は唇を締め付ける方向ではさんざん努力し研究されて来ておられますので、今度は逆に唇の力を緩める

方向(半音位置の力加減)を試してみてください。

具体的な力加減で言いますと口角を引っ張って吹き口を平にする水平方向に重きを置く方法と、引っぱり方向は

自然のままで両唇を上下に合わせて空気を通す上下方向に重きを置く方法があります。

みなさんは左右口角に指を乗せ両者を再現して引っぱり具合を体感してください。

予想以上の動きが確認できたと思いますが、両唇をどこまで硬直させるかはみなさんにおまかせします。

私は半音位置のリラックスした力加減を全音位置に移行すべく研究を重ねているところであります。 

  

 

 

風の音パンフルート製作工房では人を温かく包み込む音の出る楽器を製作しております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


あなたも腕試し

2016-07-28 | 演奏会

1年が巡って来るサイクルは早いものですね。

今年も広島で行なわれるパンフルート発表会の準備が始まっています。

  

 

 第5回パンフルート発表会「中村純先生を囲むパンフルートの集い」

 

 時  :  平成28年11月6日(日)  13時より

 ところ : 広島大学・学士会館2F レセプションホール

 参加費 : 1000円 (見学のみは無料)

 参加申し込み : E-mail: yukarisho@hotmail.com   

          締め切り8月20日(土) 見学の方は当日13時に会場にお越しください。

 参加資格 : パンフルートを愛されれる方で当日会場に来られ、一定時間共にすごされる条件でフリー

        参加です。

  

 

風の音パンフルート製作工房では柔らかく表情豊かな音の素材を使った楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。

 


基礎練習:ビーム焦点に注目

2016-07-25 | 半音のだしかた

パンフルート半音出しは1管ずつ音程を下げて行く手作業で行ないます。

  

ここは感覚の世界ですので聴覚・唇の触覚を中心に神経を集中させて読み解いて行きましょう。

 

 ビームの焦点を感知するには両唇のすきまを通る空気の層の触覚に注目してください。

大きく別けて口角を思い切り引っ張った場合の平たい層の通過と、両唇を合わせただけの場合の楕円の層の通過

が感じられると思います。

平たい層の場合焦点はごく近くにあり一旦中心点に集まった空気は霧吹き器のように四方に散らばって行きます。

おそらくエッジではすでに広がっている空気が通過しているのでしょう、音としては「ビリビリ」「バリバリ」

感のあるハキハキとはしていますがどちらかというと荒っぽい音が出ます。

楕円の層の通過の場合焦点は遠いため、まだ中心点に集まろうとしている内向きの塊が通過します。

この場合音の立ち上がりはクレッシェンドで緩やかに広がって行きます。

音質は滑らかで太めの伸びやかな感じです。

ここではどちらが良いかという議論をしているのではなく、音の立ち上がりには両極がありそれを認識した上で

選択をし、使い分けてもらいたいという意で紹介しています。

音楽の表現ではいろんな感情・情景を音として伝えることを求められていますので、ビーム焦点の違いに限らず

音を追求し続けてください。 

  

 

風の音パンフルート製作工房では柔らかく温かい素材を使った楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


基礎練習:半音で筋肉の動きを観察しよう

2016-07-23 | 半音のだしかた

パンフルートの半音位置での音出しでは、リラックスした理想的な力配分の筋肉の動きが見られます。

  

このリラックスした状態をそのまま全音位置に移行できればよいのですが・・・

全音位置ではついつい余計なところに力が入ってしまいますね。

 

 パンフルートの構えでは肩に力が入らず自然体の力配分が基本とされています。

一方両唇が合わさる吹き口でも顔・喉の筋肉を中心にリラックスした動きが理想とされます。

人間が生きて行くうえでの呼吸では当然のごとくいろんな筋肉を使いますが、楽器を奏でるための筋肉はそれ

以上の複雑な動きをいたします。

みなさんは普段呼吸をする時のようにパンフルートで音出しをする時も「どの筋肉を何%ぐらい使っているだ

ろうか」など全く気にされたことはないだろうと思われます。

筋肉の動きを探る手始めに「半音位置の筋肉の動き」と「全音位置の筋肉の動き」を実際に音出ししながら繰

り返してみてください。(半音と全音が入り交じると半音・全音位置とも音程が不安定になります。常にチュ

ーナーとにらめっこしながら安定した音を出してください。)

両者の筋肉動きが違うことが解ればとりあえず観察は合格です。

 

  

 

風の音パンフルート製作工房では柔らかく音で包み込む地元産の素材を使った楽器作りを行なっております。

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基礎練習:半音高音部で柔らかい音を出そう

2016-07-21 | 半音のだしかた

パンフルートの高音部は細く強いビームでないと音は出ないと思い込み、ついつい力を込めてしまいます。

  

パンフルート高音部では「整った気流」をテーマに音出しを研究ください。

 

 みなさんが高音部で滑らかな音が出ない根本的な原因はきついタンギングによる気流の乱れです。

きついタンギングは1気圧の空気の層を弾くように動かして強烈な渦巻きを起こします。

音の立ち上がりは速くて良いのですが、おとはビリビリと震え荒っぽいのです。

吹き口が小さくエッジがすぐ近くにあるパンフルート高音部でこれをやると、音が立ち上がる前にバラけてしま

い失速してしまいます。

高音部半音ではさらに目の前にエッジが迫ります。

霧吹きの器具を想像ください。

水は180°近くに広がり中央部にはあまり集まっていませんね。

これを音にあてはめると芯のないバラけて破綻した状態になります。

パンフルート高音部半音位置の唇とエッジの位置関係そのままで、空気の流れが中央に集まる力具合を研究くだ

さい。

  

 

風の音パンフルート製作工房では柔らかく温かい音質の素材を使って楽器作りを行なっております。

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