風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

松の木の外径削り作業

2012-06-30 | 東日本大震災で被災した松の木

         東日本大震災の津波によりなぎ倒された松の木を広島のパンフルート工房で

            パンフルートの楽器として再生し命の音声を被災地に届けます。

     

            パンフルート工房付近風景                 木工旋盤で角材を丸く削る

 パンフルート製作用に宮城県東松島町から届いた津波被災松の木は丸太のままでしたので皮を剥ぎ4つ割りに加工して

約1年間乾燥させてきました。

これからはさらに細かく加工し穴もあき表面積が増えていくので乾燥はさらに進んでいきます。

角材に加工されたパンフルート管用材は次のボール盤穴あけ工程のために外径を丸くしておかなくてはなりません。

ボール盤の材料固定チャックの爪が3本だからです。4角形ではつかみようがありません。

もともと余裕をもった寸法取りをしていますのでここでの外径仕上げは粗くてよいのです。

少々の寸法の誤差は無視して作業をすすめます。

パンフルート組み立て用となる外径仕上げは数工程先になります。

パンフルート購入・修理・蜜蝋などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

広島パンフルート愛好会へもどうぞ。nakamura@an-pan.org.vcf


panflute遅すぎるツバメの巣

2012-06-28 | 日記

            世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音の研究教室の

            パンフルート工房 香原良彦(こうはらよしひこ)です。

    

            パンフルート工房付近風景                   居間でツバメと同居

 この地方では普通ツバメは桜の花が終わったごろやって来て田んぼの代かきをする5月初旬ごろから巣作りを始め

ます。そのころ当パンフルート工房にもやって来て巣作りの場所を物色していましたが今年は意に添わないらしく

そのままいなくなってしまいました。

ところが6月中旬再びやって来て開け放った窓から入りこんで居間の天井付近に良い場所をみつけ巣作りを始めて

しまいました。

実は近所の方から「我が家に作ったツバメの巣がカラスに襲われて卵を食べられてしまった」という話を聞いたば

かりだったので、その夫婦がパンフルート工房にやってきて巣作りを始めたのだと想像できました。

軒先ならどこでもOKなのですが家の中はどうも・・と思いましたがかわいそうな境遇のツバメたちなので今年は許す

ことにしました。

軒先でパンフルート作りの作業をしていると頭の上をかすめて飛んで行きます。

また朝日が昇るころには起きて窓をあけてやらねばならずたいへんですがペットを飼っている感じで見守っています。

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震災松の木6台分の材料確保

2012-06-26 | 東日本大震災で被災した松の木

          東日本大震災で被災した松の木をパンフルートに再生いたします。

          少しでも復興の心の支えになればと心をこめて製作いたします。

    

      パンフルート工房付近に生えた野いちご          松の素材は大きさ別の角材に加工します

 この松の木の素材は昨年の3月11日東日本を襲った大地震直後の津波によりなぎ倒されてがれきとして処分される

はずであったところを震災直後からボランティア救援活動で現地に入られていた立野泰博さんの念いにより宮城県東

松島町の現地より広島のパンフルート工房へ届けられ楽器としてのパンフルートに再生させていくものです。

被災松の木パンフルート完成の暁には被災地のみなさんに音(声)を聞いてもらえるよう計画されています。

その時はもちろん私も同行して楽器製作の話や被災松の木のパンフルート演奏もおこなう予定です。

作業の方は材料の粗取りを行なっております。

材料を所定の長さに切り大きさ別の角材に加工します。

倒れた時のひび割れ部分などをのぞき6台分(1台平均22管)ができる材料を確保いたしました。

穴あけに失敗した時の予備材も多少残っておりますので6台完成をめざして作業をすすめます。

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東日本大震災で被災した松の木作業開始

2012-06-24 | 東日本大震災で被災した松の木

     東日本大震災による津波になぎ倒された松の木の一部がいまパンフルート工房にあります。

    犠牲になられた多くの方々のご冥福を祈りながら命の声をパンフルートに再生する作業にはいります。

    

    命の声をパンフルートに再生させていきます        形作りのため刃物を入れさせていただきます

 

 当パンフルート工房では主に竹を素材にパンフルートを作っていますが、木の素材でも作ります。

いままでには兵庫県高砂市のケヤキの木、パレスチナのオリーブの木、パンフルート工房まわりの里山の木と3グルー

プ作ってまいりましたが今回被災松の木を素材にパンフルートを作っていきます。

自然界で生きていた竹や木は伐採された時(被災松の木はなぎ倒される)より水分の供給が断たれ乾燥が始まります。

木の場合も2年間はじっくりと乾燥を進めさせたいところではありますが後々の予定もあり材料を予定の寸法近くまで

細かく切り乾燥を促進しながらゆっくりと作業をすすめたいと思っています。

この世に唯一無二の素材でありますので一つ一つの工程を慎重にすすめていきます

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底部加工は根気のいる作業

2012-06-22 | パンフルート作り

         古代からの送りもの世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音の研究教室の

            「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

    

         パンフルート工房にさしこむ朝日           ウレタン樹脂下地の上に塗る木工パテ

 ウレタン樹脂に硬化剤をいれ形状に塗り付け固めたら本来のパンフルート管の補強の目的は達成されます。

目的が達成されたからといって凸凹の表面のままではどうも見栄えがよくありません。

余分にはみ出たところは削り取り凹んだところは木工パテを塗り箱形に盛り上げていきます。

木工パテは盛り上げて形状を整えるのが目的でそれ自体の強度はありません。

木工パテの説明書きを見ると成分は「アクリル樹脂」となっており、これも多分石油化学製品だと思われます。

取り扱いは「使用中は換気をよくすること」ぐらいしか書いてありませんので人体にあたえる影響は少ないものと

考えられます。

木工パテは粘い液状の物質ですので1度に多く塗り付けるわけにはいきません。

うすく塗っては乾かすことを繰り返して盛り上げていきます。

骨格作りに10回、箱形作りに10回、仕上げに10~20回盛り上げては乾かし余分についたところは削り取り

ながら1ヶ月以上根気のいる作業を続けます。

パンフルート作りも思ったより簡単ではありませんよ。

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