風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

小学校でパンフルート演奏と話

2016-06-29 | 演奏会

昨年私が手がけた被爆樹木パンフルートを納入した広島市立千田小学校で来月「演奏とパンフルートの話」の依頼が

あり、開催に向けて曲練習と資料のまとめなど準備を進めています。

   

小学校に40台贈った10管ピッコロパンフルートと同型の被爆樹木パンフルート。

私が練習や発表会で使用している1台です。

 

 昨年の7月千田小学校の校庭で枯れてしまった被爆樹木・カイヅカイブキの木からパンフルートという楽器に再生、

そのほとんどを学校に納入し生徒さんたちが代々引き継いでくれています。

楽器納入から約1年が経ち「製作者の生の音と話が聞きたい」と学校側で企画されました。

   

演奏で使う3台の被爆樹木パンフルート。

「となりのトトロ」と「カッチー二のアヴェマリア」「パンの夢」を演奏予定。 

 

風の音パンフルート製作工房では温暖な気候で育った広島産竹・木を使った楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


基礎練習:半音は低音部で鍛えよう

2016-06-27 | 半音のだしかた

パンフルートで全管の半音を下げれるようになることは必須条件です。

   

特に低音部は管内容積が広いため圧力コントロールが難しく、音程を下げるコツが掴みづらいです。

 私はたくさんの種類のパンフルートを持っていますが、演奏時には9割テノールパンフルート(4C〜7D23管)

を使っています。

標準型アルトパンフルート(4G〜7G22管)より低音方向に4管追加した中音域パンフルートです。

パンフルートの半音下げは低音に向うほど難しさが増して来ます。

代表的な2つの方法1、楽器を傾ける方法では歌口が傾くことによりエッジが上唇に近づき隙間が狭くなります。

狭くなるといっても広い範囲を狭くしているだけなので反射された空気の塊は180°飛び散り、また唇の締めを緩める

ためぼやけた音となります。

低音部では半音下げるのがやっとという状態です。

2、下唇で直接歌口を塞ぐ方法では横に空気の逃げ道はなく、空気の流れは前方向に集中します。

効率が良いので低音部でも半音を過ぎてさらに低く音程を下げることが可能となります。

チューナーとにらめっこをしてあなたのパンフルートの低音部の音程を下げる練習を続けてください。 

   

 

風の音パンフルート製作工房では温暖な気候の広島産素材を使った温かい音の楽器作りを行なっております。

工房・広島市安芸区上瀬野町205、お問い合わせは080−5235−7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


基礎練習:低音部の半音は超難関

2016-06-25 | 半音のだしかた

パンフルート演奏で半音が出で来るのは当然のことなのですが、低音部を確実に半音下げることは難しいことです。

   

 

 パンフルート低音部の半音出しでやってはダメなこと。(中音部・高音部にも通じる部分があります。)

1、楽器を傾ける方法で半音下げること。

  特にテノール・バスパンフルートになると楽器の形が大きくなります。

  楽器の底部分を押し出して傾ける操作、またそれを定位置に戻すストロークが長くなり大変です。

  パンフルート歌口を顎の方向にずらし下唇で塞ぎ、空気出口をエッジに近づける方法を選択しましょう。

  (半音の出しかた5つの方法のうちのNO−2。前々ページを参照ください。)

2、半音下がれば満足する人。

  パンフルートの半音下げは限られた時間の中での感覚に頼った手作業です。

  ギリギリの状態では音に余裕がありません。

  短時間で確実に半音位置に到達するには1音まで下げる練習を取り入れましょう。

  こうすることで素早く半音位置に達し、出て来た音を上下に微調整することもできるようになります。

   

 

風の音パンフルート製作工房では広島で育った優しく温かい音の素材を使って楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


基礎練習:低音をしっかり出そう2

2016-06-23 | パンフルートレッスン

パンフルートの低音をしっかりとした音で立ち上げるには発想の転換が必要です。

   

 

 低音をうまく吹くには「唇を締めてタンギングで形のはっきりした空気の塊を送り出してエッジにぶつける」と

いった今までの概念は通用しません。

全て逆で1・唇は緩め、2・強いタンギングは厳禁、3・空気の形にはこだわらず、4・空気送り込みの目的は早く

管内に送り込み圧力を上げること、となります。

これはパンフルートの音の立ち上がりの根源の部分であり、初めてパンフルートに接した方にいきなりタンギングを

指導して音が立ち上がらなくて、その方はパンフルートをあきらめたということがよくあります。

音の立ち上がりの大元は空気の速度のある塊が管底まで達し歌口まで上がって来て 、それをさらに次の空気の塊が

押さえつけ管内の圧力を高める連続した動きににあります。

強いタンギングの空気の塊はどちらかと言うと一発勝負型で、必ず音の良く出るピンポイントに届けなくては弾けて

しまい持続性はありません。

みなさんが万能と思われているタンギングも諸刃の剣であることを認識してください。

 

   

 

風の音パンフルート製作工房では温暖な気候で育った温かい音の素材で楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


基礎練習:低音をしっかり出そう

2016-06-21 | パンフルートレッスン

みなさんお持ちのパンフルートの低音部、特に最低音管の音は良く鳴ってくれるでしょうか。

   

 

 広島パンフルート愛好会では11月6日開催される第5回パンフルート発表会「中村純先生を囲むパンフルートの

つどい」に向け合奏曲を練習中です。

曲は「パンの夢」でコントラバス・テノール・アルトの音域の違う楽器を使い、3オクターブの音の世界を表現しよ

うと奮闘中です。

私はテノール(最低音4C)より1オクターブ低いコントラバスパンフルート(最低音3Cより17管)で合奏に参

加しています。

低音管はテノール4Cが円18㎜に対しコントラバス3Cは円26㎜と太く向かい側エッジの壁に空気の塊(ビーム)

をぶつけて音を立ち上げて行こうとするイメージを持っている方にとっては、とても届く距離ではありません。

また通常の両唇をしっかり締めてはっきりとした音を出すタンギングを行なう方にとっては空気の塊が音を立ち上げ

る作用(管内の空気に圧力高める)を起こす前に分散してしまいまったく刃がたちません。

低音をうまく立ち上げる場合「パンフルートの音の立ち上げ=タンギング操作」という固定概念は捨て、いかに早く

管内圧力を高めて行くか、そのためのビームの空気の流れを意識的に作り出して行く操作が必要となります。

この「管内圧力を高める」という概念は中音域・高音域にも通じる部分がありますので、音が出にくい低音でしっか

り訓練して豊かな音を身につけましょう。

   

 

風の音パンフルート製作工房では柔らかく温かい音の温暖地方の素材を使って楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。