10月下旬に伐採したパンフルート用竹を炎で熱して曲がりを直しています。
伐採してきたメダケの束。 薪を燃やして炎を出します。
パンフルート製作用に伐採してきた竹は中の水分が抜けきらないうちに炎で熱して曲がり直しの加工をします。
めどは伐採して1ヶ月以内でそれ以上置くと中の水分が抜けて竹の表面が焼けこげたり加工が難しくなります。
当パンフルート工房に見学に来られた方のなかには「竹の節を熱すると割れませんか?」という質問があります。
そうなんです、竹の節を炎で熱すると密封された節の中の空気は膨張しある限度を超えると竹の繊維を裂いて爆発的
に外に出てしまうのです。
冬の「とんど」行事で組み上げた竹束に火をつけるとパンパンと竹が裂けて行く現象と同じです。
当パンフルート工房でも幾度となく熱し過ぎて竹管を破裂させ素材を無駄にしてきました。
その教訓から最近では節の端の使わない部分に2ミリ程度の穴をあけ中の圧力を抜く加工を事前にしております。
こうすると後は表面が焦げることのないようまんべんに炎をあてることだけに注目しておけばよいのです。
熱して節管の繊維が柔らかくなったら水場に移動して靴裏で踏んづけて直線状態を作りホースで水をかけ冷やします。
こうして人為的に作った直線のまま1年以上乾燥させ固めてしまうと後の工程で熱を加えても元に戻ることはなく
直線状態を保ってくれます。
パンフルート購入・修理・蜜蝋などの問い合わせは082-894-0854または香原 良彦<xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>
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