風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

panflute 低い音程から立ちあげる

2012-01-31 | ミツロウ・調律方法

          世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音あわせ吹きかた研究教室の

            「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

     

             朝日の中のパンフルート               工房裏山のモウソウチクの林

パンフルートの調律はチューナーを使って音程を低めにあわせておきます。(特に高音域は下げ幅は大きくする)

なぜならばパンフルートは音のゆれが大きく吹き手の力加減などで音程が上下するからです。

調律の時音が立ち上がった瞬間を基準に合わせるとその後音をふくらませて実用音にしたとき必ず音程は上がって

しまいます。

これを見越して音の立ち上がりの音程を低く設定して実用音のとき伸び伸びと吹ける条件を整えましょう。

もうお気づきだと思いますが「パンフルートの音の音程はつねに動いています」(みかけ上チューナーの針が動く)

1カ所にとどまることはありえません。チューナーの針の動きに注目しましょう。

毎回注目しているとあなたの癖というべきパターンがみえてきます。

ミツロウを使っての調律の時チューナーの針の動きのなかで音程を決めて行きましょう。

パンフルート購入・修理・演奏などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

広島パンフルート愛好会へもどうぞ。nakamura@an-pan.org.vcf


panflute 音程を安定させよう

2012-01-30 | ミツロウ・調律方法

          世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音あわせ吹きかた研究教室の

            「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

    

               黒竹のパンフルート                  パンフルート工房の朝

パンフルートは音程のゆれが大きいため曲の途中からでも吹きながら音程調節ができる希有な楽器です。

しかし見方を変えればパンフルートの音程のゆれにのみこまれてしまって不安定な演奏になるのも事実であります。

譜面に沿って管を移動させ音を立ち上げて行く作業はかなり大変で次々と進んで行かなくてはならず他をチエック

する余裕はないかも知れませんが、せめて立ち上げた音をふくらませてその音程が曲の流れに乗っているかぐらい

まで確認して次に進むようにしてください。

ゆれのある音を安定して出すには自分の構え角度をきめてどの管へ移動しても角度を変えないことが求められます。

また楽曲の中でフォルテで強く、ピアノで弱く息を吹き込みますがこの時も大きく音程が変わってきます。

どのぐらい変わるかチューナーの前でテストしてみてください。

特に高音域で変化が大きいでしょう。

これを防ぐには高音域はひくめに調律してください。

また全ての管でフォルテで強く吹いた時を想定して調律を進めてください。

低音部はいままでとあまり変わらないですみますが高音部はかなり低くなると思います。

しばらくこの調律法で実験してみてください。違和感があればもとに戻されてけっこうです。

パンフルート購入・修理・工房見学などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

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panflute 音程のゆれを利用しよう

2012-01-29 | ミツロウ・調律方法

        世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音あわせ吹きかた研究教室の

          「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

    

                  工房付近風景                 クロチクのパンフルート

パンフルートは前日に調律を完璧にすませておいたとしても当日の自然条件や会場の条件、演奏者の体調による

力かげんなどにより音程は微妙に変化します。

 当日その場の条件は変えようがないわけですから自分と楽器とで力をあわせて音程をあわせるよう努力しましょう。

パンフルートは音程にゆれのある楽器ですから技術的にその場での対応は可能であります。

日頃の練習のときでも自分と楽器とで出している音程に注意して対応しながら進みましょう。

広島パンフルート愛好会の教室でも先生から「自分の出している音とみなの音の両方を聞いて自分の音をみなの音程

に合わせていくようにしてください」と指導されます。

生伴奏の時、CD伴奏の時、合奏の時、他楽器とのコラボの時などあらゆる条件におかれても対応できるよう常に音程

の感覚をみがいて対処法をみにつけておきましょう。

パンフルート購入・修理・工房見学などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

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panflute 音程にゆれのある楽器

2012-01-27 | ミツロウ・調律方法

           世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音あわせ吹きかた研究教室の

             「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

                         工房付近風景                  金明竹のパンフルート

パンフルートの音程は温度などの外的要因によって変化しますが、演奏をする人の方から見ても変化の要因が

あります。

人の要因はすべて自らがコントロールできる技術的な要素であり、みなさんは音程にゆらぎのある楽器

パンフルートを自在に使いこなせるよう研さんをつんでください。

1、構え角度 唇と地球の中心を結んだ線を0度だとするとみなさんは普段10~20度楽器を傾けて演奏

       されております。

       楽器を傾けて半音下げる方法では、構え角度を広げることにより半音下がります。

       冬場のように楽器全体の音程が低くなる時は楽器の底部分を手前に引いて角度を狭くすれば音程

       はあがってきます。(あなたの普段の角度をしっかりチェックしておきましょう)

       パンフルートの楽器の持つ音程のゆらぎをうまく利用しましょう。  

2、ビームの上下 みなさんはうた口向かい側エッジ角にビームの中心をぶつけておられる方が多いと思います。

       エッジより上にビームを向けるのを「上向きビーム」下に向けるのを「下向きビーム」とします。

       上向きビームは音程が上がります。下向きは音程が下がります。

3、アンブシュア(唇の形)と息の強弱

       みなさんは普段パンフルートを吹くとき唇の形に注目しているでしょうか?

       おそらく楽譜を追って管の位置を合わせていくのに懸命で他に意識は向いていないと思われます。

       実は高音域は唇の緊張を高め両唇の間を狭くして音をだしています。

       逆に低音域は唇の緊張を緩め両唇を円の方向に丸くすることで音をだしています。

       みなさんはこれを意識せずに行なっていますが、意識して行なったらどうなるでしょうか。

       チューナーをまえに1管選んで唇の形を変え息の強弱で圧力を変えてテストしてみてください。

       目盛り上の20%は上下しこの間の音程のコントロールができることが体験できます。

このようにパンフルートは人の息使いひとつで音程が変わり、音の雰囲気までも変わってきます。

この一つ一つの音の積み重ねが私が常づね言っている「パンフルートは人の心の内を音として現してくれる」

ということを理解いただけるものとおもわれます。

初心者でも上級者でも自信を持って人前で発表してください。

だってその音は「あなたしか出せないあなたの心のうた」ですから。

パンフルート購入・修理・工房見学などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

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panflute 人の体温でおとは変わる

2012-01-26 | ミツロウ・調律方法

          世界最古の楽器パンフルートの製作販売・音あわせ吹きかた研究教室の

            「パンフルート工房」香原良彦(こうはらよしひこ)です。

    

                     雪の朝                 トウチクのパンフルート

パンフルートの音程は調律を済ませてあっても四季の温度変化や湿度によって音程が変わってきます。

一方吹く側の人に目を向けてみれば、人は体温を持ち吐く息には温度と湿度をもっています。

夏はもともと温度・湿度が高くパンフルートと人間の間にはあまり差はなく影響はありませんが、

冬のパンフルートは冷たく管の組織は乾燥しております。

1月26日の朝気温ー5度、湿度表示せず(設定以下の乾燥状態)工房内で冷えきったパンフルートの楽器を吹いて

チューナーで音程を確認したところ全ての管で半音近く低く(80%)なっていました。

このように冬は外気の影響を受けパンフルートの音程は低くなっております。

この冷たい楽器を手に持ち息を吹きかけ楽器の温度を上げることにより低かった音程はしだいに高くなって行きます。

ちなみに先ほど工房内でテストした楽器を室内にもちこんで暖房のそばでほんのり温かみのある状態まで回復させ

計ってみるとほとんど元の音程(ー5%)にもどっていました。

冬期は楽器が暖まるまで音程は低い状態ですのでならし運転をして練習に入りましょう。

パンフルート購入・修理・工房見学などの問い合せは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。

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