風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

パンフルート上達講座:弱音で高音世界を変えよう

2016-02-28 | パンフルート演奏講座

パンフルートで高音を出そうとすると相当力(圧力)を込めないと音は立ち上がりません。

   

みなさんの高音を聞いていると力が入り過ぎて「大声でいがる」「大量音」となって聞こえて来ます。

 

 パンフルートでの高音はただでさえ音が遠くまで届くのに(一説によると400m先まで届くそうです)多くの人

は力を込めて吹くものですから情緒のない苦しそうな大音量になってしまっています。

実際に音が遠くまで届く例として、私は春や秋の季節が良くなると外に出て庭先でパンフルートの練習をしています

が、高音部分になると150~200m先の山からこだまが帰って来ます。

狭い会場であればそこまで息まなくても、小さい音でも充分届きますよね。

息んだ空気でも良いですから、ビームを80%外に出す「上向きビーム」小音量の高音を出してみましょう。

「草原に咲く一輪の花にそよぐ風」のような静かでさわやかな高音の世界が広がります。

ぜひあなたの高音のイメージを大変革して表現の世界を広げてください。

   

 

風の音パンフルート製作工房では日本の竹が持つ柔らかい音を生かした楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


パンフルート上達講座:空気量減らさないで弱音を出す研究

2016-02-26 | パンフルート演奏講座

みなさんが行なっている空気量を減らしながらパンフルート弱音を出して行く方法では、音が軟弱で腑抜け状態

になってしまいます。

   

パンフルートは弱音を出すことが苦手な楽器です。

でも、手をこまねいているだけでは何も生まれませんので克服する努力をいたしましょう。

 

フルートの音の発生の仕方研究の話を借りてパンフルートに当てはめると、歌口で振動が発生しそれが空気中を

伝わって人の耳に届き音として認識されることとなります。

パンフルートの場合管の上部歌口の内径円に空気を吹き付けますが、圧力・スピードのある空気の塊が向かい側

エッジを通り抜ける際霧吹き状となり、渦巻きが生じます。

パンフルートの音量は、この渦巻きの大きさ(どれだけの空気量)で決まってきます。

みなさんも吐き出すビーム量を一定にして実験してみてください。

まずビームを約20度下向きに吹き付けます。

空気量のほとんどは管内の圧力をかけるために使われ、全て霧吹きに移行し大きな渦巻きが起ります。

次にエッジ上に半分外れ、半分下になるよう水平ビームを吹き付けてください。

この状態では半分の量が渦巻き作りに使われますので、渦巻きも振動も小さくなります。

次に(空気量は同じ)極端に上向き約8割りを外に出してみてください。

これでは2割りの空気量しか霧吹き作成につかわれておらず、振動はごく小さくしか起りません。

この3つを実験され、音の出方・音量・音の雰囲気などあなたの耳で確かめてください。

   

3匹の子猫も生まれて9ヶ月、親と見分けがつかなくなって来ました。

 

風の音パンフルート製作工房では自然の音を生かした楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080−5235−7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


パンフルート上達講座:空気量の少ない弱音は超軟弱

2016-02-24 | パンフルート演奏講座

いつもは自分が出した弱音を聞いてイメージは持っていますが、今回他人の出すパンフルート弱音を聞いてみて

空気量をだんだんと減らして弱くする方法の音の弱点が改めて明らかになりました。

   

パンフルートの音は吹き込んだ空気で管内圧力が一定高まった瞬間に音が立ち上がるもので、その時点ですでに音量

は一定量確保されています。

 

 音楽を表現する音の流れの中で強弱どちらか一方だけで進んで行くことはあり得ません。

強音を引き立てようと思えば弱音も必要だし、その逆もあります。

一曲のなかで必ず強音部分と弱音部分の表現を取り入れて行きたいものです。

私がパンフルートと関わって約30年、CD・演奏会・発表会で人の演奏を聞いて来た中で強弱メリハリのきいた演奏に

出会った記憶はありません。

今回広島パンフルート愛好会の会員の方の出された弱音を聞いてみて「なるほど!みなさんこの軟弱な音を嫌って演奏

のなかに取り入れておられないのだな」と感じました。

実際この会員の方が弱音を出されながらしだいに暗い表情になって行き、それにつれ音も暗く沈んで行く様を見て弱音

を取り入れられない気持ちもわかるような気もいたします。

とは言え、弱音表現は必要です。

そんなに嫌わずに弱音研究をして行き、曲表現アップにつなげましょう。

   

 

風の音パンフルート製作工房では自然の持つ音の性格を生かした楽器作りを行なっております。

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パンフルート上達講座:弱音出しを甘くみないで

2016-02-22 | パンフルート演奏講座

昨日第3日曜日で広島市二葉公民館である「広島パンフルート愛好会」の練習に行ってまいりました。

   

パンフルートで弱音を出して音に強弱をつける練習をしてもらいましたが、思わぬ落とし穴が待っていました。

 この方は普段から元気のある音を出される方で1年以上前から「音の強弱、特に弱音をだしていただく」よう私か

ら指導していましたが、ようやく意思が通じ今回初めて弱音に挑戦されました。

「弱音なんていつでもできる」と思われていたようで、軽く見て他の技法習得を優先されて弱音は後回しになったよ

うです。

この方は最初もの珍しそうにやっておられましたが、だんだんと沈んだ顔になりそれにつれ音もか弱く暗くなって

行きました。

このまま進んではまずいと思い私の方から声をかけて弱音出しの感想を聞き出しました。

この方は「こんな腑が抜けたような音になるとは思わなかった、面白くない」と言われ弱音は意味のないものと捉え

られたようです。

そうなんです何事もやって見なければ分からない事象があって、簡単にクリアーできるものはありません。

この方にはこのことを説明し、引き続き弱音を指導して行くつもりです。 

   

 

風の音パンフルート製作工房では自然とともに素材のもつ音を追求した楽器作りを行なっております。

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パンフルート上達講座:ビーム上下の応用

2016-02-20 | パンフルート演奏講座

みなさんは演奏中半音を出すこと以外にビームを上下させることはありますか?

   

当工房では木からでもパンフルートを作っています。いろんな工程がありますが写真右の3本のうち右より穴あけ

時のに耐えるよう肉厚が厚い状態、外径を少し削った状態、外径が仕上がった状態。

 

 みなさんの多くは自分の吹き角度を持っていてそれを曲中で移動させるなど想定しておられないことでしょう。

とにかく音さえ出ればよいパンフルート初心者のうちはピンポイントを外すと音がくすんだりしますのでビーム角度

は固定しておいたほうがよろしいのですが、その段階を過ぎるとビームは上空へ向けて羽ばたいて行きましょう。

自分の出した音を俯瞰で見れるというか客観的にいろんな角度から音を検証できるようになりますよ。

ビーム角度固定にこだわり続けていると平坦で無表情な演奏になりがちです。

当ブログでも外でもよろしいのですが情報を仕入れたら試してみてください。

今までとは違った音の世界の扉が開くはずです。 

   

 

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