風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

音の出る原理・水平ビームの反射

2014-05-31 | 音の出しかた研究

パンフルートでの一般的な吹き方である「水平ビーム」での反射の動きをみてみましょう。

   

このビーム気流の動きが音を発生させるエンジン部分です。    製作中の山桜(下)山椿(上)のパンフルート。

みなさんはパンフルートを吹く時ビームの中心をどの角度で発射しているか確認をしていますか?

ビームの中心の位置によって気流の動きが異なりエンジンのかかり具合が違ってきます。

片方の指でいつもパンフルート管が当たっている状態の圧力をかけ、片方のてのひらをかざしビームの中心を感じて

ください。

この時タンギングをしながらビームを上下させてみるとよい練習にもなります。

   

水平ビームの時のビームの先端は途中反射をさせる何ものもないので直接エッジ壁にぶつかります。

私はエッジ角下2~3㎜下にビーム中心を当てるのが良い音が出ると感じていますので、以後の気流の動きはこの

位置を基準に話を進めます。

壁に当たったビームの先端は壁が半円で受け止めている関係上、上下に多く分散します。

上に向かった気流はビーム外側の気流に押さえつけられエッジ角から霧吹き気流に変わります。

下に向かった気流はパンフルート管内の空気を押さえつけ気圧のフタを作ります。

その後ビーム中心線と気圧のフタの間を逆流しますが、行き場がなくなるためビーム芯に押されてエッジ角に向い

ます。

この時下方分散ビームは複雑な動きをしているようですが、正確なうごきは流体力学研究者にまかせてここでは大ま

かなイメージをつかむ程度で納めたいと思います。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは080ー5235−7664またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで

調律道具販売・パンフルート修理・メール添削教室なども行なっております。お申し込みください。


音の出る原理・ビームの反射

2014-05-28 | 音の出しかた研究

パンフルートではビームはエッジ角を起点に霧吹き状態になって音が出ますが、その現象の前に音の出方にとって

重要な出来事が起っています。

   

比較的深く吹き込んだ場合のビームの動きイメージ図。 現在製作中のパンフルート。底部箱型の肌を整えています。

パンフルートのビームの動きはもっと複雑な動きをしていると思われますが、今回は「ビームの反射」という1点に

絞って音の出る原理に迫ってみたいと思っています。

真上からビームを吹き込んだ場合ビームの先端はパンフルート管の深い位置までは届かず入り口付近で反力により跳ね

返されることは前の実験でわかりましたが、30°ぐらいの角度のビームまでは向かい側エッジの壁までは届かず上図

のように跳ね返へされていると思われます。

   

 パンフルート工房前の畑では夏野菜が実をつけはじめました。野菜作りは季節の移り変わりを感じさせてくれます。

この場合ほぼ全量が霧吹き状態がおこるエッジ角へと集まります。

管中央の気圧のふた部分ではね返されたビームはそのまま上に飛び散るのではなく、ビーム外側の気流にぶつかり押し

戻されるからであります。

この時の音は野太く豊かであり、パンフルートの音の中で重量感を表す最良の角度と言えるでしょう。

この時注意しなくてはならないのは上唇が前にせり出し、かぶり気味でビームを出す(唇引き筋肉が緩んでいる)と

音程が下がります。

上下同線上か上唇が奥へ引き気味(唇を引く筋肉が緊張している)で細く強いビームを出すと音程が下がるのを防ぐ

ことができます。 

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

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音の出る原理・ビームの飛び散り

2014-05-26 | 音の出しかた研究

パンフルートの音の出る原理をさぐり音をコントロールできるようになりたいものです。

   

 パンフルート管の真上からビームを吹き出した時。       45°でビームを吹き出した時のイメージ図。

まずは音の飛び散りを一番体感しやすい管の真上からビームを発射してみましょう。

パンフルートを持たれている方は実際に試してみてください。

両唇の隙間から圧力のある空気の塊(ビーム)が発射され管開口部から中に入りますが、ビームの先端は底まで届く

わけではありません。

パンフルート管の底には音程調整のための蜜蝋が埋めてあり密封状態になっているからであります。

   

         野菜の成長期に酵素入り肥料を数回まいたところ大ききな形になりました。

パンフルート管の入り口付近にビームで蓋をした形になり、その蓋の面で次から次へと送り込まれてくる空気は

反射され四方八方へと飛び散るのであります。

このビームの動きの原理がわかればパンフルート管と唇の角度を考えビームを1カ所に集中させるようにして音を

出して行けばよいのです。

図では便宜上楽器は垂直に顔を斜めにかぶせるかたちになっておりますが、実際の演奏の時は頭の中心線はあくま

でも真っすぐして喉の気道を確保したうえで楽器の方を傾けて対応してください。

パンフルート製作・販売を行なっております。楽器選定は購入者の意向や経験度により決定しますので、まずは

香原 良彦または080-5235-7664まで連絡ください。


テレビ出演

2014-05-25 | 日記

日頃からパンフルート普及のため努力をしてしておりますが、この度広島のテレビ局から取材の申し込みがあり

まして下記日程で放映されますので可能な方はご覧になってください。

   

 

        放映日   5月28日(水)

              夕方6時10分からのNHK広島「お好みワイド」

 

パンフルート工房内での楽器製作の様子やパンフルートに対する想いなどは23日(金)に事前収録しております。

当日は私と広島大学パンフルート同好会を指導されている中村先生と生徒さん数名が同スタジオ内で生演奏をする

運びとなっております。

曲目は東日本大震災支援ソング「花は咲く」三部合奏を予定しております。

アマチュアの私たちがテレビ生演奏というのは画期的なできごとであり、期待もふくらんでいます。

 

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは082-894-0854または xiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

見学も受け付けておりますのでお申し込みください。 広島市安芸区上瀬野町205


管の押しつけ過ぎに注意

2014-05-22 | パンフルートレッスン

パンフルート演奏者は常に良い音を求めつづけていきたいものです。

   

 パンフルートと唇の位置を示したイメージ図。 山桜の木のパンフルート。吹き込みを続けて音が変化しています。

5月18日の広島パンフルート愛好会の練習日でビームがかなり下方向の方がおられました。

これでは半音を出す時の空気の流れであり、音程は常に下がり気味となってしまいます。

ビームの方向性での私の感覚では向かい側エッジ角のほんの2~3㎜下あたりに当てるのが一番よい音が出ると感じて

おり、つねにビームの方向に注意しながら演奏を続けています。

とは言え途中でチェックして見るといつのまにかビーム方向が下がっているのが現実です。

   

パンフルート工房裏の田んぼでは田植え(機械植え)が済みました。あとは植え残しのところを手直しして完了です。

意識的にビームを下げる時は別として、無意識のうちにビームが下がっている原因は「楽器音管の押しつけすぎ」に

あります。

下唇に過剰な力が加わることにより上唇がせりだし結果的に音程を下げる方向の「下向きビーム」になってしまうの

です。

一番困るのは本人は水平にビームを出しているつもりが実際には下がっており、音が暗い表情のまま進んで行くこと

にあります。

曲演奏の時は曲の音符を追って行くことに精一杯という気持ちもわかりますが、ぜひビームの方向性も意識の片隅に

入れ進んで行ってください。

音を明るくしたり暗くしたり表情を自在に操れるようになってください。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

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