風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

梅雨の湿気で音程下がる?

2018-06-24 | 楽器の手入れ・育てる

湿度の多い空気中ではパンフルート管の組織は膨張して膨らみます。

さて、音程はどう変わっていくでしょうか?

 

   

 

自然の物質である竹や木でできているパンフルートにとって冬の乾燥した空気と夏の湿潤な

季節は、空気中の湿気の違いにより大きく音程が変わって来ます。

一般的に空気が乾燥すると高くなり湿潤だと音程は低くなると思われがちですが、実は逆の

現象となります。

パンフルート管の立場になってみれば乾燥すれば収縮して管内の体積は広がり増えます。

夏の湿潤だと管は湿気を吸い込みふやけて膨張いたします。

管内体積で音程が変わって来ますので、体積が広がれば低くなり狭くなれば音程は上がり

ます。

梅雨時期パンフルートの音程は高くなるが正解です。

梅雨に入ってまだパンフルートの調律をされていない方は早急に行いましょう。

 

   

 

風の音パンフルート制作工房  広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)

連絡先 080-5235-7664 082-894-0854  panfrute@yahoo.co.jp 香原良彦まで


大変だ!カビてしまった

2015-07-23 | 楽器の手入れ・育てる

毎日曇りや雨の日が続き、湿った空気が重くのしかかります。

もしあなたの愛器パンフルートがカビてしまったら捨ててしまいますか?

   

 管の内側清掃用に手作りした道具です。丸棒の両端に布やサンドペーパーを取り付けたものですが、かゆい所に

 手が届くすぐれものです。

パンフルートは竹や木の自然界の物質で出来ており、組織の中は毛細管などの空間があり空気を出し入れしながら

呼吸をしています。

パンフルートの表面には保護のためニスを塗っていますが、ニスと言えども液体から個体になる段階で水分が抜けた

後は気泡だらけ、繊維が折り重なっている形で空気は自由に出入り出来ます。

当然梅雨の時期は湿度80%以上の空気が組織内に取り込まれていますので条件が整えばカビることはあり得ます。

カビたからといって捨てることはないでしょう。

外のカビは乾いた布等で拭き取り、管中は掃除道具をさしこみ掻き出しましょう。

カビは最初ニスの表面から発生しますので、竹本体に菌糸が達しないよう早めに対処しましょう。

   

 

風の音パンフルート製作工房では自然の素材の音を生かした楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。


バスパンフルートも点検

2014-12-05 | 楽器の手入れ・育てる

大型のバスパンフルートも点検いたしました。

   

当パンフルート工房でもバスパンフルートを出して吹くことはめったになくこの際全部出して来て点検しました。

工房内の棚の中でじっと待機していたこの子たちですが久しぶりに日の目を見てうれしそうです。

また、長期間放置している場合ニスの層が薄いと竹の内部を食い荒らす虫の侵入を受けやすいので、予防策として

透明ニスを上塗りいたしました。

   

風の音パンフルート製作工房では自然の素材を生かしてパンフルート作りを行っております。

購入・修理・パンフルート教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanflute3@yahoo.co.jpまでどうぞ。


昨日の作業・在庫品の手入れ

2014-12-03 | 楽器の手入れ・育てる

昨日はパンフルート工房での在庫品がほこりにまみれているなどかわいそうな状況に置かれているので、パンフルート

全員を整列させ手入れをおこないました。

   

パンフルート製作者は新しい音との出会いを求めて次々とパンフルートを製作して行きます。

これが作っても作っても同じ音しか出て来ないただ数をこなすだけであれば、いつかはイヤになる時期が来ると思います

が、当工房では10数種の素材を使ってパンフルートを製作しておりますので創作意欲が枯れることはありません。

当然のことに新製作のほうに目が奪われ時間も集中してそちらに使います。

しかし完成したパンフルートは自然の素材で出来ており空気中の湿気を吸い込んだり吐き出したりして生きているのです。

「ニスを塗ってあるのにどうして」と思われることでしょうが、ニスも表面を完全密封しておるわけではありません。

工房の中にある在庫品は放置されがちになりますが、たまにはさわって音を出してあげるのが一番良いのです。

今回は全楽器を出してほこりを落し、虫食いのチエックと透明ニスを追加塗りいたしました。

   

風の音パンフルート製作工房では自然とともにパンフルート製作を行なっております。

購入・修理・パンフルート教室などのお問い合わせは080-8235-7664またはpanflute3@yahoo.co.jpまでどうぞ。


昨日の作業・パンフルート吹き込み

2014-07-27 | 楽器の手入れ・育てる

毎日綿々とパンフルート作りは続けておりますが、その一こまを紹介いたします。

   

 新製作パンフルートには「ならし運転」が必要です。   今年4・5代目のキュウリの誘引のための柵を設置。

昨日は夏の日差しが強く照りつける一日でしたがパンフルート工房内で新製作楽器、主にNO・202の松の木テノ

ールパンフルートを中心に吹き込み作業をおこないました。

完成まもないパンフルート管は同種の素材で組み立てられており分子的には同じ構造ですが、不思議なことにいざ

めいめいが発する音となると統一感のないバラバラな音となるのです。

テノールパンフルート一組23人が「あっちむけホイ」の状態です。

   

ここでコンダクターの役割の私の登場ですが、その管の音を他の22人に聞いてもらうためひたすら吹き続けます。

全管まんべんなく音を出してなじませるのが理想ですので、曲を1オクターブ上下させたり音域の広いピアノ曲など

を練習がてら吹いています。

ちなみに曲目は ひこうき雲・D調 映画「風立ちぬ」主題歌

        マイ・ハート・ウイル・ゴーオン・C調 映画「タイタニック」主題歌

        ノクターン第20番遺作・E調 ショパンピアノ曲

などです。

パンフルート製作販売を行なっております。お問い合わせは080-5235-7664またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで

見学・パンフルート教室も受け付けています。広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)