風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

冬場は工房に缶詰状態

2014-02-27 | 日記

パンフルート製作中心の生活の私は、居間と作業場の往復をするだけの毎日です。

   

 居間の勝手口を出るとそこはパンフルート工房作業場である。 薪ストーブ天板の上でお茶を沸かしティータイム。

 よく子どもから「一歩も外に出なくてつまらな人生を送っている」と言われ「何が面白いの?」と問われます。

なんと言われようと創作の世界はおもしろいのです。

自然界の物質に我が手を加えて形にする、そこから音を出してつなげて音楽にして行く、もともと無機質な物体から

私の感情があふれてくるのです。

   

 パンフルート工房近く瀬野川河川敷にあるナリヒラ竹の竹林。 節間(40㎝ぐらい)が長くパンフルートに向く。

この物質は手をかければかけるほど答えてくれますので毎日の反応が新鮮で飽きることはありません。

「引きこもり人生」だと揶揄するするむきもあるかもしれませんが、私としては定年後の悠久の時間(実はあと何年

生きていられるかすでに決まっているのでしょうね)の中自由な時間設定で充分楽しんでおります。

これからも自然との会話・ふれあいのなかでどんな音をみなさんに届ける橋渡しが出来るか、新たなパンフルートの

誕生を楽しみに待っていてください。

当パンフルート工房はパンフルート製作・販売をおこなっております。

お問い合わせは080−5235−7664または香原 良彦 <xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>までどうぞ。


内穴肌を滑らかにする

2014-02-25 | 木のパンフルート

パンフルート管内側のカベの肌はスベスベの状態が求められます。

   

パンフルート管は組み立てられる前に肌荒れ対策が行なわれます。 手作りの化粧道具でもち肌をつくっていきます。

 パンフルート管の内穴は入り口部分しか見ることはできませんが、その仕上がり具合を見てサンドペーパーを丸棒の

先に貼付けた道具で中を手探りで仕上げて行きます。

   

 パンフルート工房近くの川沿いにあるナリヒラダケの竹林。  農業用杭など地元の人との共用で利用しています。

穴の内面をきれいに整えることはパンフルート管で発する音を整えることにつながります。

管内部のカベに段差があったりバリがあったりするとおとがくすんでしまうのです。

透明でクリアーな音に近づくためには管内磨き作業は欠かせません。

極端な例ですが工房内で長い間保管してあったパンフルートの管内にクモが巣を張ることがあります。

知らずに試奏を進めるとその管では音が出ません。

音がでない時は管の割れとかをまず確認しますが長期間放置の場合はまず管内を覗き込んでクモの巣を確認します。

丸棒の先に布を巻き付けた専用道具で管内を磨くと音は復旧します。

ついでに「ドロオイ」という蜂の一種が中に卵を産みつけて泥でふたをしていることもありますが、蓋をはいで中身

を出し管内を磨き上げると何の後遺症もなく復旧します。

パンフルート製作・販売を行なっております。

お問い合わせは080-5235-7664または香原 良彦 <xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>までどうぞ。


ブログ開設1000日

2014-02-23 | 日記

みなさんにご覧いただいている「パンフルート工房」ブログはおかげさまで開設1000日を迎えました。

   

 パンフルート工房内に設置した『楽器ショールーム」   東日本大震災で被災した松の木を使ったパンフルート。

まだまだ皆さんに知られていないパンフルートを製作者の目から紹介して行こうと立ち上げた「パンフルート工房

ブログ」ですが、つたない文章のページにもかかわらず多くのみなさんにご覧いただき感謝の気持ちでいっぱいで

あります。

   

 パンフルート工房近くのホウライチクの竹林。 工房近くでは5種類ものパンフルート製作に適した竹があります。

「パンフルート工房」ブログへのアクセス数が出ていますのでお知らせします。

アクセス数(PV)       74155(1日あたり74件)

閲覧ページ数(IP)     186685(1日あたり186ページ)

GOOブログ200万中毎日3万位以内順位を発表されていますが、当ブログは9割近くが圏内入りをはたしており、

毎日励みになっております。

ちなみにこの間ブログを通じての販売は、

パンフルート       5台(5台とも中音域のテノールパンフルート)

蜜蝋販売         6件

購入されたみなさんは派手な高音より、「落ち着いた低音で自分を表現したい」と注文がありました。

私も同感なのでテノーパンフルートのほうを強く推薦しています。

またパンフルート製作・研究・演奏のほうもテノールパンフルートに比重をおいて取り組んでおります。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは080-5235-7664またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

歌口の改造・割れの修理・蜜蝋販売・教室なども行なっております。お申し込みください。


内穴ズレの補修

2014-02-21 | 木のパンフルート

木のパンフルート製作では穴あけが最も重要な作業となります。

   

   山桜の木のパンフルート(アルトパンフルート)      細長い竹ベラを作って木工パテを塗込みます。

 木のパンフルート製作で丸棒に穴をあける時は、穴の曲がりを最小限に抑えるため両端から穴をあけ進めそれぞれ

中央を少しすぎたところで止めます。

片方からあけ進め最後まで貫通させることは不可能です。

パンフルート低音部分の長さに届くドリルはありませんし、穴が長くなるほど先の曲がり具合は増幅され容易に管の

カベを突き破ってしまうからです。

   

 パンフルート工房近くのメダケの竹林。この細長い竹一節が集まりパンフルートとなります。

木管の中央部では両側からあけ進められたドリルの先が1㎝ぐらい交差した形で止まっています。

両方の先がピタリと合うのはまれで99%は段差ができます。

管の内径より小さめの丸棒を差し入れて中央部の段差をさぐります。

段の一番深いところを見つけては専用竹ベラの先に木工パテをのせて段差をなくすよう塗込んでいきます。

3日以上乾かして丸棒の先にサンドペーパーを巻き付けた道具で丹念に削りならして行きます。

これを何度か繰り返して段差のない内径かべを作り出して行きます。

モロにパンフルートの音に影響しますので妥協は許されません。

当パンフルート工房ではパンフルートの製作・販売をおこなっています。

お問い合わせは080−5235−7664または香原 良彦 <xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>までどうぞ。


失敗で覚える穴あけ加工

2014-02-19 | 木のパンフルート

木のパンフルート製作ではあなあけ加工が一番難しく、今まで数多くの失敗経験をいたしました。

   

真上から見た穴あけ装置。ボール盤本体のヘッド部分は不要なので取り外しました。大きめ径の丸棒に穴あけします。

 木のパンフルートを作るには木材を必要な長さの寸法に切り、仕上がり外径よりすこし太めの径の丸棒を作ります。

その後ボール盤2台を合体させた専用穴あけ装置で真直に穴をあけ進めていきます。

   

                パンフルート工房裏山の孟宗竹林と雑木林。

太めに外径をとってある丸棒とは言えいきなり仕上がり寸法の内径ドリルで穴を開け進めると100%割れてしまい

ますのでドリルの径を小さくして下穴を貫通させます。

ドリル径が小さくなるほど曲がって進む確率は高くなりますが中穴・仕上げ穴と広げて行く段階で貫通部分が直に

なるよう修正していきます。

とは言え木の繊維のねばり気のあるものはほぼ100%、杉・檜などの素直な木目のものでも90%は中央部分に

段差が出来ます。

当パンフルート工房はパンフルート製作・販売をしています。

お問い合わせは080-5235-7664または香原 良彦 <xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>までどうぞ。