そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

森は結局辞任することになるが、安倍だけは勘弁願いたい

2021-02-10 | 石破茂

オリンピック・パラリンピック組織員会の会長森喜朗の辞任がカウントダウンに入った。病魔の中にあることもあって辞任を本気で考えたのであろう。「元々、会長職に未練はなく、いったんは辞任する腹を決めたが、武藤敏郎事務総長らの強い説得で思いとどまった」と、述べている。真相かどうか、本音の発言かどうかはわからないが、これ以降急速に森擁護論が周辺で噴き出る。
口火を切ったのが、典型的な安倍晋三の太鼓持ちの世耕弘茂である。「余人をもって代えがたい」というのである。加藤勝信官房長官がこれに続き、二階俊博自民党幹事長が意味不明の言語を羅列して、徹底的に擁護するようになった。萩生田光一など安倍周辺の擁護が目立つ。自民党内でも、後藤田や稲田などポツポツ反論らしきものは出てはいたが、それも五月雨的である。
会長に思い留まらせたとされる武藤敏郎事務総長の働き掛けで、IOCバッハ会長も当初は森の擁護に傾いた。ところが昨日IOCは書面で、「完全に不適切」という声明を出した。世界中の関係者が森批判をするようになった。JOC山下会長も支持に回っている。
ところが、大会ボランティアの辞退が相次ぎ、野党は一斉に女性議員は白い服を着たりと、波紋が広がっている。来週開催される、森とバッハと橋本聖子と小池百合子の四者会談を、早々と欠席を小池が表明した。トヨタなど企業も発言は不適切と言い出した。風向きは明らかに変わった。支持率が気になる菅もそれに同調するのも時間の問題といえる。
森喜朗の会長辞任は決定的である。問題は後任が誰であるかである。落としどころの最悪は安倍晋三である。周辺を忖度人間で固めている安倍晋三が会長になれば、それこそ「どんな形でも、コロナがどうなっていても」開催することに突っ張るであろう。最悪のシナリオである。まさか橋本聖子担当大臣ではないだろうし、前大臣の丸山珠代も候補者であるようだ。
引っ張るだけ引っ張っても、オリンピック・パラリンピックは開催は出来るはずもない。誰も泥をかぶりたくはないだろう。混乱に拍車をかける、森発言とその幕引きすらできない世間の体たらく、ドタバタ喜劇である。
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