河井案里が辞職した。控訴申し立てはしないということであるが、自分は金で人を買収しようとは思っていなかったという、議員辞職の文章を出した。恨みをたらたら述べているが、彼女は安倍晋三が怨念の1億5千万円を手渡されて、ケツを叩かれて札束手にして走らされた犠牲者であるともいえる。さんざん利用するだけしておいて、強力に推薦した自民党の幹部はなべてだんまりを決め込んでいる。「出所進退は自分で考えろ」と、判で押したようなことしかコメントしない。自民党幹部は岸田派以外はこぞって推して、出所を促したのではないか。そうしたお歴々の責任など誰も問わないのか。よくぞ溝手を落選させてくれたとばかりに、旦那の河井克行を選挙直後の組閣で法務大臣にご褒美の任命している。
検察側は控訴しないだろうから、案里は有罪も確定し議員資格も失う。広島県の参議院補欠選挙が4月に行われるということである。2議席取るつもりだった選挙区ではあるが、県内の保守系県議会員や市町村長や議員たちに、河井夫妻は大量に金をばら撒いている。正常な感覚なら自民党は候補者を立てられるわけなどないが、どうするのだろう。
同じ日に、大手養鶏業者から金を貰っていたことが、河井案里の家宅捜査でたまたま発覚したので、早々と辞任した吉川貴盛元農水大臣の衆議院北海道2区の補欠選挙がある。ここは自民党は候補者を立てるのをあきらめた。地元では誰も手を上げず札幌などまで広げて募ったが、誰も火中の栗など手を出さない。河井の選挙違反がなければ、吉川の辞任も入院もなかっただろうし、選挙は降って湧いたものである。
もう一つが、発熱を押して活動していて死亡した参議院議員羽田雄一郎の選挙区長野県の補欠選挙である。自民党議員は誰一人として、発熱で自宅待機させられる議員はいなかったが、野党はほとんど発熱や違和感で入院している。どうしてこの待遇格差がおきているのであろうか。
いずれの検挙も、与党自民党の失態が生んだものである。こんな政権与党が一までこの国を支配し続けるのだろう。そろそろ終止符を打っても良い頃である。