田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード(Interlude in Prague)

2018年01月08日 15時29分52秒 | 日記

File:Interlude in Prague (2017).jpg

 

モーツァルトがプラハで名作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」を初演したという史実から着想を得て、プラハの上流階級を舞台に繰り広げられる、愛と嫉妬と陰謀にまみれた三角関係を描く。1878年、プラハではオペラ「フィガロの結婚」の話題で持ちきりとなっており、楽曲を担当したモーツァルトにも注目が集まっていた。上流階級の名士たちから新作の依頼を受け、プラハの地にやってきたモーツァルトは、「フィガロの結婚」のケルビーノ役に抜擢されたオペラ歌手のスザンナと出会い、彼女の美貌に魅了される。スザンナもモーツァルトが妻帯者と知りながら、彼の才能に惹かれていく。急接近する2人の前に猟色家と噂されるサロカ男爵が現れる。主人公モーツァルト役を「ダンケルク」のアナイリン・バーナードが演じ、スザンナ役を「高慢と偏見とゾンビ」のモーフィッド・クラーク、サロカ男爵役を「ハイ・ライズ」のジェームズ・ピュアフォイがそれぞれ演じる。(映画comより)

 

 

 

 都会でしか上映されてない映画を久々に鑑賞。やっぱ、よかったですね~。私は、音楽(特にクラシック)の素養はなく、有名な音楽家たちについても、映画で得た知識の域を出ません。モーツァルトについては、かの「アマデウス」で演じられていたような「キャハハハハハ」と笑う、”才能はあるけどアホっぽい”印象しかなく、さすがに現実はあれほどのことはないだろうと思いつつも、「敬愛なるベートヴェン」のような重厚な感じは持っていませんでした。古代の中国にも、酒ばかり飲んでいてもその酔った状態で見事な詩を読む詩人がいて、努力家の詩人がやっかむ話を聞いたことがあります。有名な詩人だったと思うのですが、名前を忘れてしまいました。とにかく、そんな感じの印象しかなかったのですが、この映画!大正解でしたね。恋に悩むイケメン・モーツァルト。才能はあれど、真剣に愛に苦悩する若い作曲家は、見ていて絵になる悩ましいものでした。

若死にだったモーツァルト。そんな血筋だったのでしょうか。第三子を生まれてすぐに亡くし、失意のどん底にあった彼は、セレブによるプラハへの招きに乗り陰鬱な記憶に満ちたウィーンを抜け出します。友人であるヨゼファ夫人の邸宅に居候(?)しながら、今をときめく話題作「フィガロの結婚」のリハーサルと新作オペラの作曲に勤しんでいるさなか、若手オペラ歌手スザンナと出会います。モーツァルトはもちろん妻帯者。でも、二人はお互いの才能も相まって惹かれ合います。ところが、オペラのスポンサーであるリッチなサロカ男爵もスザンナを狙っているのでした・・・。

というお話です。私、音楽家たちの歴史に詳しくないので、実際のところは知らないのですが、ほとんどフィクションでしょうね。でも、楽しかったです。いかにもいやらしげな目つきの金持ち猟色家の男爵、才能にあふれながらも恋に悩むイケメン・モーツァルト、両親に良縁だと言ってサロカ男爵との結婚を強いられる美貌の若き歌い手スザンナと、わかりやすい構図に加え、華やか極まるセレブたちのファッションが目にも楽しく、ついつい主人公二人を応援してしまいます。家族持ちなのに(笑)。

おかげでよりモーツァルトの時代背景を理解することができました。抜きんでた才能って、時に不幸なんですね。凡人にはうらやましい限りなんですが、映画化される才能人(イヴ・サン・ローランとかね)を見ていると、本人たちも負担ハンパないなぁ、と思うこともしばしばです。まぁだから、人知を越えたものも生まれるのでしょうけれど。

おすすめです。

コメント
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