田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

キャプテン・フィリップス(CAPTAIN PHILLIPS)

2013年12月16日 08時16分50秒 | 日記

 

 2009年にソマリア海域で起こった海賊船による貨物船人質事件を、トム・ハンクス主演、「ボーン・アルティメイタム」「ユナイテッド93」のポール・グリーングラス監督で映画化したサスペンスドラマ。09年4月、援助物資として5000トン以上の食糧を積み、ケニアに向かって航行していたコンテナ船マースク・アラバマ号は、ソマリア海域で海賊に襲われ、瞬く間に占拠されてしまう。53歳のベテラン船長リチャード・フィリップスは、20人の乗組員を解放することと引き換えに自ら拘束され、たった1人でソマリア人の海賊と命がけの駆け引きを始める。米海軍特殊部隊の救出作戦とともに、緊迫した4日間を描く。脚本は「ニュースの天才」「アメリカを売った男」のビリー・レイ。(映画.comより)

 

 

 さすがにトム・ハンクス。魅せる演技で観客を惹きつけたまま離しません。アカデミー賞確実視も納得の演技です。

しかしながら、予想に反して「公開時から1位の大ヒット」並みにヒットしてないのは、多分よくある「アメリカ万歳」「ヒーロー万歳」ものに収まっているからだと思います。

海賊であるソマリア人たちも、ガリガリに痩せていたり、どれだけ大金をせしめてもボスにほとんど搾取されて自分はずっと貧しかったりと、なかなかリアルに描かれてはいるのですが、どうしても「強いアメリカ」「正義のアメリカ」が前面に出ていて、普通の作品に成り下がっていたように思います。

もっと、なぜソマリアの人々たちは他に生きてゆくすべがないのか、とか、そもそもこのコンテナ船はなぜ単独で危険な区域を航海していたのか、など、もっともっと掘り下げて描写することができていれば、もっと見応えのある映画になり得たと思うのです。(”もっと”の使い過ぎ、ごめん)

もちろん、船長は怖かったでしょうし、その勇気は称えます。でも、こんな風に”海賊の使いパシリ”を”アメリカ海軍”が征伐(つまり射殺だが)して、それで「バンザ~イ」解決なんでしょうか。

ともかく、見応えのある映画だっただけに、残念に思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする