田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

コレラの時代の愛(love in the time of cholera)

2012年02月19日 01時35分44秒 | 日記
もうず~~っと前に録画したままになってあったのをやっと見ました。

しかし・・・なんとも言えない映画ですね。これって、原作があるんですね。原作はもっとすっとした文章になってるんでしょうか。映画だけ見ると、これが純愛と呼べるのかどうか・・・複雑な気持ちになりますね(いや、少なくとも本人は純愛だっただろうけれど)。


舞台はコロンビア。電報局で働く青年フロレンティーノは、あるときある女性を見染め、手紙を書きます。もともと詩的な才能があったのでしょうか、彼女もその手紙に答え、二人は愛し合うようになります。

とは言っても、時代は1800年代。しかもその女性(フェルミーナ)の父親は野心満々で、美しい娘をいいところに嫁がせたいと思っています。結局、手紙のやり取りをしただけで、二人の仲は裂かれてしまいます。

ここからが尋常ではありません。主人公の青年はメソメソ泣くわ、心配した母親がつかせてくれた遠方の仕事をすぐにやめて、彼女のそばに戻ってくるわ(彼女は立派な男性を見つけて結婚したと言うのに)、彼女のために純潔を誓うわ、最後には彼女が夫と死別するまで待つことを決心するんです。

そして、その「心の純潔」を維持するために、次から次へと女を抱くのです。

そして待つこと51年9か月と4日、とうとう夫が亡くなったその日に彼女を訪ね、「あなたに純愛を誓う」という意味のことを再び言うのです。でも、亡くなったその日ですよ!さすがにフェルミーナも彼を追い返してしまいます。

ところが、それでも彼は諦めません。再び手紙を書き始め、フェルミーナもそのうち気が折れて彼と会うようになります。

そして、仲良くなってしばらく、二人は蒸気船の旅に出ます。別の部屋を取ってあった二人ですが、旅の最後の日にとうとう結ばれます。53年7カ月と11日におよぶ誓いの人生は終わりを迎え、これからは二人で生きてゆくのです。


確かに主人公の男性はピュアです。彼女への愛は本気で強く、たとえおばあさんになっていても、変わらず愛し続けることができるというのは尊敬モノです。

でも、実際、こういう男が近くにいると、女性もちょっと怖いでしょうね。もちろん、過激なことはしないと重々わかってはいるけれど、それでも・・・。
それとも、本気で愛してくれている人が常にスタンバイしてくれている方が、案外安心できるのかしら。経験がないからわかりませんねぇ。

ともかく、ちょっと韓国の「天国からの手紙」とかいう純愛映画を思い出しました。最後に彼女の靴(片方)を抱いて入水してゆく男性(この場合は若かった)に引いてしまったからです。それまでもずっとその彼の純愛が描かれますし。

それにしても、名優ハビエル・バルデムのうまかったこと!あんな役もできるんですねぇ。

ところで、フロンティーノ、彼女のほうが夫より先に死んだらどうするつもりだったのかな。自殺でもするつもりだったのかな。
コメント
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