啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

霧と雷の「荒山」と「ヒメイチゲ」

2012-05-07 08:40:17 | 里山

昨日は、筑波や栃木県東南部で竜巻など大変な嵐。被災された方には申し訳ないが、私は友人と山歩き。赤城の荒山と鍋割山を目指したが、雨と雷で断念。「栃木県の中学生」という160人程の生徒がカッパを着て元気に登っていったが、全員無事だったようだ。途中で雨具を脱いでいると突然“私の名を呼ぶ人”と出会った。一瞬、戸惑ってしまったが会社と大学の後輩。7-8年?振りに会ったが、素敵な娘さん2人との山行は羨ましかった。

「荒山高原」は赤城県道の姫百合駐車場から荒山、鍋割山に登る時に最初の目標とするところ。登山口から40分ほど、標高で1100メートル程度か(推定)。スタートした直後には青空が見えたが、高原を目前にした岩の多い急坂の辺りに来ると雨が降り出した。相談の結果、久々の雨の中の歩きを決断。荒山と鍋割山の分岐点である鍋割高原でカッパを着る。ところが、雷が鳴り出したので“あっさり”と計画を変更。下山を決めた。

下山途中、中学生の大集団と遭遇。今まで山で出会った集団の最大規模。元気で皆頑張っていたが、これだけ大人数だと、集団を区切って登るなどの配慮も必要ではないか。GW中で小さな子供を連れた家族も歩いており、交差するためかなりの時間を要していた。

しばらく下ると、天気が回復。2人とも「もう少し歩こうか」の雰囲気。荒山方面を目指す。カッパを脱いで小休止しているときに、家族連れの後輩と出会った。ここから急坂を20分ほど登ると再び黒い雲。先に食事をすることとした。その途中に降りが強くなり、あわててカッパを着て下山を開始した。帰路の午後一時前、前橋市の市街地辺りは道路が乾いており、雨が降った気配は無かった。自宅に戻ると、風邪でダウンしかけていたカミさんが“雨と雷と黒い雲”で大変だったと驚いていた。群馬辺りで発達した雷雲が成長し、筑波の方まで影響した??と言うのは考えすぎか。

「ヒメイチゲ」はキンポウゲ科イチリンソウ属。草丈は10センチほどの小型。図鑑では亜高山帯の針葉樹林や高山帯のハイマツ林の縁に多いと書いてあるが、赤城では1000m程の広葉樹林で岩の多い場所。岩についたコケというか腐葉土の中から可愛く咲いていた。ワチガイソウと思われる花を見つけ、カメラを出していなかったので帰りに撮ろうと思ったが、雨と中学生の行列との交差?で、とうとう見つけられなかった。



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「イカリソウ」と「アメリカフウロ」

2012-05-05 08:40:09 | 山野草

気温が25度まで上がるというが、朝の内は何だか風が冷たく、安定しない天気を予感させる。まあ、久し振りの晴れ間は心地良い。明日まで続いてくれると嬉しいが・・・・。1週間ほど前、名前の判らない草を掲載したが、ようやく名前が判った。咲いた花を見て名前を思い出したが、当ブログでは“花が咲いたのを見たことが無い”“尾瀬などでも見た”“紅葉する”など思いつくままを書いてしまった。「どこにでもよくある草を大袈裟に書いて恥ずかしい思いがする。その名は「アメリカフウロ」でした。

「イカリソウ」はメギ科イカリソウ属の多年草。トキの島から持参し当家の庭で咲いたものだが、可愛く咲いたので写真を撮ってみた。トキの島では今頃、里山の日当たりの良い場所などでよく見るが、西上州辺りでは見たことが無い。赤紫色の花弁の先が尖ったような独特の形で、船の碇に見立ててこの名がついているようだ。草丈は10-20センチほど。

全草を「淫羊霍(いんようかく)」と言う生薬として使い“精力剤として有名”なのだそうだ。私は知らなかったが・・!?!?。羊がこれを食べると絶倫となるのだとか??可憐な花にそんな気配は感じられないが。

「アメリカフウロ」はフウロソウ科フウロソウ属の雑草で帰化植物。“名前の判らない草”として訪ねたが、残念ながら反響は無かった。散歩の途中、花が咲いているのを見つけ“何だアメリカフウロか!”と思い出した。同じ植物かどうかは判らないが、似たような形(葉)をした植物が、草紅葉の尾瀬が原にもあったような気がして、あれこれ考えているうちに混乱していたようだ。

「花が咲いているのを見たことが無い」などと“無知で適当な”知ったかぶりをしてしまい反省しております。

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「ヤマエンゴサク」と「ミヤマキケマン」

2012-05-04 08:45:33 | 山野草

暇があったので?昨年の今頃の“啄木鳥の詩”を覗いて見ると、名前不詳の写真で「レンプクソウ」が載っていた。同じ図鑑で調べているのだが、タイミングが悪いと見つからない。

「ヤマエンゴサク」はケシ科キケマン属の多年草。烏帽子岳に向かうシボツ沢沿いに咲いていた。草丈は10センチほどで小型。茎の先端に2-3個から10個ぐらいまでの赤紫色の総状花序をつける。ロート形の変わった花は小さいが良く目立つ。似たタイプにエゾエンゴサク、ジロボウエンゴサクなどある。区別が難しいが、図鑑による葉の形による区別方法で“ヤマ”タイプとした。

「ミヤマキケマン」は登山道脇などで今の時期良く出会う花。図鑑を見るとケシ科となっているが、ネット上のウィキペディアではケマンソウ科となっている。yahoo大辞典ではケシ科としており、何だか区別が難しそう。キケマンと“ミヤマ”タイプとの区別も難しく、ネット上での花の付き方など画像やニンジン葉状に深く切れ込んだ葉からミヤマキケマンとした。咲いていた場所も山の中だ。

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「レンプクソウ」と「コチャルメルソウ」

2012-05-03 17:20:12 | 山野草

雨の中、東京から来た友人と赤城の小沼まで行ってきた。明日(4日)も会議と言う忙しい人だけに、雨だから日を変えてと言うわけには行かない。久し振りに傘でも差して歩いてみようかと覚悟を決めた。地蔵岳なら登れると思ったのだが、山は昨夜から大雨の様子。登山口で諦めた。登山道が川のようになっている。

「レンプクソウ」はレンプクソウ科の多年草。10-20センチの小型の草。烏帽子岳への登りで沢沿いの少し湿った場所。何だろうと良く見ると、ヤマネコノメソウに似ているが、今まで余り見たことの無い草が生えていた。緑色の花をキーワードに図鑑で調べて見ると種が特定できた。

春先に花弁が四裂したものを中央に一輪、5裂したものが周囲に4輪固まって咲く。そのため和名で「連福草」の名がついたという。おめでたい草だが、目立たない存在。

「コチャルメルソウ」はユキノシタ科の多年草。広葉樹林の谷間や斜面下など湿潤な場所に咲く。写真が下手で花の部分がはっきりと写っていないが間違いない。花の形が独特で「雪の結晶」とか「骨形」と図鑑の表現も大分違う。花そのものが5-7ミリ程度の小型で、植えの写真のレンプクソウと似たような花の周りに褐色がかった“結晶か骨形”のものが突き出している。表面に艶がある濃いグリーンの葉から15-20センチほどの花茎を伸ばす。出合った人に花の名を聞かれ「改めて調べてください」の条件付で名を教えたが、間違っておらずひと安心。※今度撮る時には花にスポットを当てスーパーマイクロモードで撮ってみます???

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「アカヤシオツツジ」(ヒトツバナ)

2012-05-02 08:41:39 | 山野草

山野草の花の最盛期をタイミングよく捉えるのは意外と難しい。春の到来が遅れた今年、特に高い山では花の時期が遅れているようだ。平年なら“ヒトツバナ”の名所・西上州では4月上旬ー中旬が見頃となるが、烏帽子岳では4月最後の日に咲き始めたばかりだった。登山者の話では隣接する三ツ岩岳では「かなり咲いている」ということで、天狗岩から烏帽子岳への縦走コースは「咲き始め」だったという。

「アカヤシオツツジ」はツツジ科ツツジ属の落葉低木。幹は高くても5-6メートル。岩尾根付近、岩稜に多く見られる。種類の多いツツジの仲間でもっとも早く咲く。葉がでる前に花をつけるので、遠くから見ると淡いピンクの雲が浮かんでいるように見える。一本の枝先に“淡いピンクでふんわり軟らかそうで気品のある花を1個だけつける。そのため、西上州では「ヒトツバナ」と呼ばれる。三ッ岩岳の登山口付近には“5月3日 ヒトツバナ祭り”の看板も立っていた。

4月30日の烏帽子岳山頂は雲(霧?)に覆われており展望はゼロ。西上州の山でも有数のアカヤシオツツジの名所。最盛期にはツツジに山頂が包まれる感じになるはずだが、今年は咲き始まったばかり。それでも、重い雲の中にフンワリと浮かび上がっていた。

フンワリとという表現を何回か使ったが、文仁親王妃・紀子様とお2人のお子様のイメージがアカヤシオツツジとダブっている。大分前のことだが、アサマ2000スキー場のレストランで、ご一家と至近距離ですれ違った。そのときの紀子様、お子様のスキーウエアの着こなしと上品で気品のある“フンワリと浮かんだようなお姿”がアカヤシオなのだ。

ちなみに、私は皇室そのものに全く興味を持っておりません。大マスコミまでが宰相を小馬鹿にする一方で、皇室を取り上げる際には“頭右”となる扱い方・・・おかしいと思いません?


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「烏帽子岳」と「ヤマブキソウ」

2012-05-01 08:52:19 | 低山歩き

隣保班のドブ掃除、夏野菜の植え込みなど雑務の消化が“心地良い”GWの前半戦だが、友人H氏と西上州の烏帽子岳に。この山、10年ほど前の山歩きを始めた「アカヤシオツツジ」の見頃の頃に同じHさんに誘われ登った。急なザレ場の登りで、体重を持て余し気味の身で、苦しかったことしか覚えていない。

「烏帽子岳」(1182メートル)は西上州の山々の中で人気のある山。先日掲載した「天狗岩」からの「マル」(1220M)経由の尾根歩き、烏帽子ー天狗岩の往復、近くの「三つ岩岳」を併せて登るなどのコースが人気のようだ。私達はノンビリ登山。「老いた体に運動は必要だが、過度の負荷は逆効果」というのが言い訳と言うかその理由。花を愛で、写真を撮りながら歩く。

コチャルメルソウ、シロバナエンレイソウ、ミヤマキケマン、ヤマエンゴサクなど山の花が咲き始めている。ただ、今日の最大の目的だった「ヒトツバナ(アカヤシオツツジの地元の呼び名)」は咲いている気配が全く無い。シボッ沢沿いの細い登山道は最初から急登。烏帽子への直登と「マル」経由の分岐点で直登を選ぶ。思い出した“ザレ場の急な登り”を・・。岩やロープに頼りながら山頂に着いた(10:00)。雲に囲まれ展望はゼロ。ただ、アカヤシオツツジが咲き始めており、フンワリ柔らかなピンクに癒される。例年ならもうとっくに花のシーズンは終わっている。今年の山は寒かったのだろう。

山頂には天狗岩からの2人がいたがすぐに降りて行き、5分ほど独占状態。コーヒーの準備を始める頃には7人に増える。全員がノンビリするにはこれ以上無理だが、ロープ場の取り付き辺り、山の中から賑やかな人の声。味噌汁付きフルコースの食事を早めに済まし、今度はマル経由で降りた。途中、最大9人のグループをはじめ、多くの人とすれ違う。山頂は満員で、座る場所も無かっただろう・・・。

「ヤマブキソウ」(ケシ科の多年草)を見つけた。沢沿いに登り始めて15分ほどの場所。黄色の花が目に付いた。未だ完全に成長しておらず数%の不安があるが、ヤマブキソウだと思う。花の色や形がヤマブキに似ており名がついている。ヤマブキはバラ科で、ヤマブキソウはケシ科。花びらはヤマブキソウが4枚、ヤマブキは5枚と異なる。草と木だから比べて間違うことは無いが・・。鮮やかな黄色の花びらがユッタリとしているのが良い。

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