啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「メハジキ」

2011-10-19 09:30:52 | 山野草

堤防沿いは野草の宝庫。ノンビリと歩いている時、自転車で長距離を走る時など、季節に応じて新しい発見がある。と言っても、今までも見たことはあったのだろうが、気に掛けることが無かったということ。かなり苦労して、名前を調べるが、これを覚えられないのが残念だ。

「メハジキ」はシソ科メハジキ属の2年草。鮎川の堤防沿いを歩いていると、周りより一回り高い草丈と奇妙な形が一際目立っている。写真を撮ったのはひと月ほど前になるが、名前が判らず、ほかに掲載する花がいっぱいだったのでそのままになっていた。草丈は0.5ー1・5メートルになる大型。赤紫色で唇形の小さな花(6-7ミリ)を良く見ると納得できるが、大雑把な葉の形からはシソ科を想像できない。茎は4角形をしている。

子供達が茎を短く切り、まぶたにくっつけて遊んだことからこの名がついたという(ヤフー百科事典)。ウィキペディアでは「(目弾きは)茎をおっておもちゃの目ばりにしたことから」と和名の由来を解説している。両方とも何だか判りにくい。

薬草としても効用があり、乾燥して腹痛や生理不順、打撲などの薬に使われるという。
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「フユザクラ」

2011-10-18 08:36:40 | 山野草
天候の異変ー何となくではあるが、多くの人が感じている。爆発的な降雨、竜巻などのほか、最近マスコミが伝えているのがソメイヨシノの狂い咲き。専門家のコメントは、何らかの理由で葉が落ちたあと寒くなり、更に暖かくなったので春と勘違いしたのだとか。散歩コースの鮎川堤防沿い。工業団地側の堤防沿いに立派な桜並木があるが、わずか数輪だがここでも確かに咲いていた。今日の桜は、狂ったのでも間違ったのでもない正真正銘の“フユザクラ”。天然記念物に指定されている代物だ。10日ほど前、桜山公園に“ムカゴ採り”に出かけた。ムカゴも紅葉もなかったがフユザクラがポツポツ咲きだしていた。11月中旬から12月の上旬がピークで、ライトアップも行れると言う。紅葉とサクラのコラボレーションはお勧めです!

「フユザクラ」は別名をコバザクラといい、ヤマザクラとマメザクラの雑種。藤岡市の西南、旧鬼石町の桜山公園には約7千本が植えられており、国の天然記念物にも指定されている。花びらは径が2・5センチほどで、11-12月、4月と年2回咲くが、春は花数が少ない。冬の花に実は結実しない。バラ科の落葉小高木。

「フユザクラ(冬)」「カンザクラ(寒)」があるが、これらは別種。冬タイプは紹介の通りで、寒タイプは花びらが八重咲で咲き、その時期が早く“10月桜”ともよばれる。花のピンク色も濃い。コヒガンサクラ系。桜山公園に近い、埼玉県神川町の城峯公園にはカンザクラの公園がある。

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「ソバ」の花と「ミゾソバ」

2011-10-17 09:35:11 | 山野草

当ブログを見た友人から「光学20倍ズーム」と「デジタル4倍」の意味についてメールでアドバイスいただいた。感謝!!と言って、これからシーズンインするバードウォッチングの写真が、格段とレベルアップできるかどうかは妖しいところ。1眼レフカメラを使いこなした方が、絵が良くなるはずなのだが・・・。“デジタルの世界は単純ではない”?????デジタル技術とソフトウェアを駆使して画像だけでなく、誤字脱字を修正する機能が最っと充実すると良いのだが。昨日の訂正をします。局→曲に。意義→異議に。と言いながら、議の漢字はこれでよいのか??もう調べません。

「ソバ」はタデ科ソバ属の1年草。草丈は60センチほどから高いものでは倍以上になるといい、茎の先端に5,6ミリの総状花序をつける。利根川の支流、烏川と神流川が合流する辺りの堤防下部で野生化していた。ソバ畑に咲くソバの花を眺めたことは度々あったと思うが、野生化したのを興味を持って見たことは記憶に無い。清楚で可愛い花だ。

ソバはやせた土壌の土地、寒冷な地でも育つという。「雑草にも強い」という母のアドバイスで昨年、1合ほど種をもらってきたが、蒔かずにそのまま残っている。種を蒔いてから2-3ヶ月で収穫でき、条件があえば年3回も収穫できるのだそうだ。

昨日、長野県の小布施で蕎麦を食べた。新ソバとも新作とも表示されていなかった。同じ新ソバでも、夏場に収穫されるとややイメージが落ちるので最近は新ゾバではなく“新作”と言う呼び方をするのだとか・・。

「ミゾソバ」もタデ科タデ属。小川の岸や田んぼの溝、湿気の多い林の縁など日本中のどこでも見かける草。写真は夕方に、戸隠の“ささやきの小道”で撮ったもの。花は先のほうが薄いピンク。葉の形はソバに似ており、花も花弁(顎)の数が少ないがソバっぽい。溝に生え、そばに似ていることでこの名がついたのだろう。猿や小鳥はミゾソバの実を食べるが、人間が食べるというネットの書き込みは見つけられなかった。

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「ノギク」いろいろ

2011-10-16 07:55:54 | 山野草

♪遠い山から吹いてくる
 こ寒い風に揺れながら
 気高く 清く 匂う花
 きれいな野菊 薄紫よ
何となく覚えている唱歌。歌詞の覚えがうつろで、ネットで調べ直した。何となく良い局だ。野菊の種の特定は私にとって至難の業。今シーズン中に会得したいもの。

「ノコンギク」で間違いないと思うが、意義ある肩は是非ともご指摘を・・・。キク科シオン属の多年草。戸隠で牧場に下る山道の脇に咲いていた。シャープな舌状花弁が印象的。唱歌のように“気高く 清い”と思いませんか。

実は、薄紫の野菊はノコンギクのほかカントウヨメナなど多くある。花の白い野菊はシラヤマギク、シロヨメナなどこれも多い。葉の光沢や毛など見分け方穂あるようだが、単純ではない。ユウガギクのようにシロが多いが、場所によっては薄紫になると言うのも普通の話のようだ。

下の写真は「ノギク」とした。今の時期、野に咲く菊の名を聞かれたら“ノギク”と答えることにしている。知ったかぶりをすると、間違う可能性のほうが高いからだ。戸隠の牧場の隅に咲いていた。シロヨメナだと思うのだが・・・。もう間違っているかも知れない・・・。

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「エゾリンドウ」と「オヤマノリンドウ」

2011-10-15 09:07:47 | 山野草

デジカメを買ってきた。K社?Y社?の購入先店舗はマル秘情報。「小型・軽量」と「倍率」、「安い」が購入のポイント。20倍ズームがバードウォッチングのシーズンに威力を発揮することに期待している。が、「光学20倍」「デジタル4倍」ズームの使い分け(と言うか、意味)さえ判らない。私のカメラ“力”、出たとこ勝負の撮影では1眼レフに高倍率で撮れる交換レンズを買うより、高倍率が可能で単純に撮れるポータブルデジカメが効果的と思ったのだが・・。これなら軽く、小型で登山のお供にもGoo!!! 果たして結果は?

「エゾリンドウ」はリンドウ科リンドウ属の多年草。山地、亜高山の草原や湿地に咲いている。尾瀬ヶ原の木道の脇に咲いていた。草丈は30-70センチほど。青紫色の鮮やかな花をつける。その長さは3,4センチほどで、天気の良い日に花弁を開くが花径は1・5センチ前後。秋口から下が降りる頃まで登山道脇で見ることができる。

花屋さんでリンドウを売っているが、エゾリンドウの栽培種が多いという。オヤマリンドウとの区別のポイントの一つになるが、栄養状態が良いと花を数段にわたってつけるのが理由の一つだろう。花が複数段ついている個体を探し続けたが、木道の近くでは見つからなかった。

「オヤマリンドウ」もリンドウ科リンドウ属の多年草。私は勝手にオヤマ“ノ”を入れている。独自の非科学的で感覚的な区別のポイントは、オヤマタイプの方が葉や青紫の花の色が淡く、柔らかな感じがする。天気が良くても花弁はちょっぴりとしか開かない。花がつくのは最上部だけ。茎がエゾタイプはしゃきっと直立する感じだが、オヤマタイプは蔓っぽく、横や斜めに延びている?写真は戸隠山の山頂近くで撮った。

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「ヒツジグサ」

2011-10-14 08:57:40 | 山野草

K,sデンキのオープンセールに行って見た。デジカメに興味があったのだが、買ったのは“5箱のティッシュBOX=100円”だけ。目指す光学20倍ズームの機種は、近接するライバル店の標示より700円ほど安かった。応対してくれたメーカーの応援者さんは親切。その場で買おうと思った。ところが「倍率は5倍ほど下がるが、動くものを撮るのだったら、連写機能やスピード対応が早いこちらがお勧め」と自社の製品をPR。同日のライバル店のチラシには「他店より安くします」とチラシが入っていた。どうしようか・・・・。

「ヒツジグサ」はスイレン科スイレン属の水生多年草で、スイレンが野生化したものだという。尾瀬ヶ原の木道脇に咲いていた。スイレンを小型にしたような形をしており、花径は3センチほどと小型。花期は長く6-11月だという。草紅葉が始まった湿原では目立つ存在。花弁の白、花芯の薄き色の淡い取り合わせと小さな花が可憐さを増長させている。

平地の沼などにも自生しているが、寒さに強く、山地や高層湿原などに多いという。競争には弱いタイプのようで、同じ仲間のスイレンと混じると消えてしまうそうだ。また、魚の鯉やアメリカザリガニが入ってくると消滅してしまうのだそうだ。

花が白いことから、動物のヒツジが名前に何らかの影響を与えていると思ったが、全くの勘違い。未の刻(午後2時)頃に花を咲かせることから、名がついたのだそうだ。ただし、実際には麻から晩まで咲いている。
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「ミツガシワ」

2011-10-13 08:48:37 | 山野草

秋の花シーズンもそろそろ終盤を迎えている。普段の散歩コースで、色々な種類の花が咲いているのを見かけ、カメラに収めているのだが、山行の時のものが中心となっている。花がいっぱい咲いている時期は余裕がありすぎて、掲載のタイミングが遅れてしまう。草紅葉が始まりかけた、2週間ほど前の尾瀬ヶ原に夏場が盛期のミツガシワがポツポツと咲き残っていた。

「ミツガシワ」はミツガシワ科ミツガシワ属の多年草。1属1種なのだそうだ。尾瀬ヶ原の木道脇に咲いていた。一枝に3枚、カシに似た葉を付けることからこの名がついている。地下茎を横に伸ばして広がっていく。亜寒帯や高山の湿地に咲く。京都府など西日本の低地の湿地などにも自生しており「氷河期の生き残り」として珍重されているのだそうだ。(所有している図鑑ではリンドウ科としていた)

花径は2-3センチ。5枚の白い花弁をつけ、内面にヒゲ状の細い毛がある。夏場の盛期に見る花は草丈が3、40センチになるが、水面から顔を出してようやく咲いていると言う感じが可愛かった。薬効もあるようで、中国では葉を乾燥させて睡眠薬にする。また、苦味があると言うことで健胃薬、駆虫薬などにも使われるそうだ。


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「菅峰」と「トリカブト」

2011-10-12 09:08:11 | 低山歩き

テレビの番組表で山や自然に関する番組が無いかよくチェックする。この中で世界の名峰など取り上げるケースもあるが、私の場合殆ど興味がわかない。何故かといえば“私が登る可能性がゼロだから”。「秩父の奥にある静かな山」の方が関心がある。強いて言えば、珍しい植物でもあれば最高。展望の山、花の山、静寂の山・・何でも良い。

「菅峰」(1474メートル)は“八ッ場ダム”で有名になった辺り。県西部、長野原町と吾妻町の境にある。幕府最後の勘定奉行“小栗上野介”の領地だった権田(旧・倉渕村)から国道406号線を走り、国定忠治の“忠治地蔵(処刑跡と書いてあったような記憶がある)”の先、大戸を左に分ける。薬師温泉との分岐を右に分けてさらに15分弱。須賀尾峠が登山口。この峠を下れば川原湯温泉方面=八ッ場ダムとなる。

峠の直ぐ手前に1台の車が止めてあり、微かな踏み跡がある。元々“道標のない山”は承知の上。先行者がいると思ったが、クモの巣が払われておらず、この山を目指しているのは私だけかもと思う。適度な傾斜のある斜面を登っていくと稜線に出る。小笹が茂った尾根添いに歩く。歩く人が少ないからだろうが、数メートル先は笹に覆われており、登山道は見えない。両サイドが深い谷となっており、谷に下りなければ問題ない。

40分弱で中間峰(1268メートル)。さらに露岩が多い場所を2箇所ほど登り、左手に山頂が見える直下の鞍部に下る。ここからは道のはっきりしない急登となる。踏み跡が少ないうえに笹が生えており、ルートの発見に最深の注意。肝心の場所にはテープで目印があるが、微かな踏み跡が分かれている場所が多く1人だと不安。

中間峰から40分ほどで山頂に着いた。山頂への鞍部も笹に覆われており、道は殆ど見えない。展望もなし。西南のカラマツ林の樹間から浅間山?が見えた。三角点と枯れた木に名刺大の小さな山名プレートが貼ってある場所で昼食とした。

降りるときの目印にしていた「トリカブト」と一株のリンドウ。花はこれだけしか咲いていなかった。紅葉にも早く寂しい山だが、静寂と適度のスリル感、疲労感に満足。ミツバツツジもいっぱいで春にまた行こう。


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「トガクシコゴメグサ」と「サラシナショウマ」

2011-10-11 08:41:05 | 山野草

植物の名前にハクサン、オゼ、シラネなど地名を冠したものが多くある。戸隠の山を歩きたいと思っていた動機のひとつに“トガクシショウマを見たい”があった。自生しているこの種を見ることは難しいのだそうだが、歩いていると出会えたらいいなと思ってしまう。咲く時期のことなどお構いなしだ。戸隠を冠したトガクシショウマが、尾瀬にも咲いているそうだ。

「トガクシコゴメグサ」はゴマノハグサ科コゴメグサ属の一年草。八方睨が近い鎖場に咲いていた。どこかで最近見たような花とおもいながら調べると、至仏でホソバコゴメグサを撮っていた。ネットで調べるとトガクシを冠したコゴメグサがあると知って嬉しくなった。ミヤマコゴメグサの変種なのだそうだが、決め手は葉の先が2-4の鋸葉になっていること。確認するとそうなっている。草丈は10-20センチほどで、小さな白い花をつける。戸隠の山だけでなく、ミヤマコゴメグサが自生する地域に生えると言う。

「サラシナショウマ」はキンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草。戸隠牧場への下山道で撮った。更科地方(長野県の長野市と千曲市の一部)に多いことからこの名がついたと覚えていた。“本場のサラシナショウマ”。

調べて見ると面白い。更科は更級とも書き長野県の一部を現す他に、蕎麦にかかる枕詞など。いずれにせよ長野県に関わっているようだ。サラシナショウマも漢字で表すと、それぞれ「晒菜」と「更科(更級)」に“升麻”を加える。

晒菜は茹でた菜(サラシナショウマ)を水に浸して食べることからこう呼ぶ。更科はこの地方に多いことからだろう。升麻は生薬で、解熱や解毒などの漢方薬に含まれているのだということを現しているようだ。

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「ゴゼンタチバナ」と「ガマズミ」の赤い実

2011-10-10 15:03:53 | 山野草

今日は体育の日。農作業の筋肉痛が残っているが、あまりにも天気が良いので急に思い立ち山を歩いてきた。誰一人会わない静かな山。少々寂しいが、快適な山だった。予定よりかなり早く帰宅したので、ブログを更新する時間ができた・・・。戸隠の山で見つけた赤い実が印象的だった。

「ゴゼンタチバナ」ハミズキ科ミズキ属の高山植物で多年草。登山道脇などで6-7月に白い花をつける。草丈は10-15センチで地味な草。白山の最高峰・御前峰で発見されたことから、この名がついたのだそうだ。場所をはっきりと覚えていないが、戸隠連山の尾根沿いで「私を撮ってよ!」と言わんばかりに、真っ赤な色が目立っていた。

木本のハナミズキに葉が良く似ている。真っ赤な果実もよく見ると似ているかもしれない。ゴゼンタチバナの方が、赤が透き通るように鮮やか。

「ガマズミ」は気の高さが2-3メートルの落葉低木。この木も戸隠連山の尾根沿いで、絶壁の上に赤い実をつけていた。もう、葉も紅葉し、赤い実だけ残して落葉してしまったのだろう。酸っぱいだけで美味しくないが実は食べられる。酒にすることもあると言う。晩秋になって白い粉が表面につくようになる頃が一番美味しいと書いてあった。

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