前橋市の北東部、赤城山麓にある大規模な墓地公園「嶺公園」。この一角に湿生花園がある。ここで、ミズバショウがスクスクと成長していた。たったの二株だけだが、白い仏苞炎(苞=蕾を包んでいた葉のこと)を成長させ、もう直ぐ花が咲きそうだった。落ち葉に埋もれた細い流れの脇に、ミズバショウがあちこちに緑の芽を吹きだしており“春近し”を感じる。
初めてミズバショウを見たのは尾瀬ヶ原。真っ青な空と白く浮かんだ雲を映した池とうの水際に、真っ白な苞に包まれた花と緑鮮やかな新芽が際立っていた。「何と清々しい」と感激した。尾瀬だけでなく、色々なところに自生しているのを知って、あの時の感動は薄れた。成長して“菜っ葉状態”になったのを見たことも、イメージを変えてしまったかもしれない。残雪の脇に静かに咲きだす頃を最高に、白い苞を開き始めた頃が素敵な花だと思う。
♪夏が来れば思い出す・・の唱歌で有名。俳句でいう季語は「夏」だと思ったが、ネットで調べて見ると「春」としているところと両方ある。どちらが本当なのだろうか?まあ、どっちでも構わないか。イメージが合わないが、サトイモ科の多年草。新芽はこんな形で膨らんでくる。