農業じゆう人

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企業の凋落

2022年02月28日 12時32分41秒 | 世間
  “小津安二郎監督”の「東京物語」に、上京した老夫婦が義理の娘と都心を巡る場面があった。
  銀座で百貨店の屋上に立つと遠くに国会議事堂、手前に重厚感のあるビルが見える。
  「モダンボーイズで銀座っ子だった」(川本三郎著「銀幕の東京」)小津が選ぶ都会らしい風景と
   いえる。
  東京の顔のひとつだったこのビルはすでに無い。 昭和の初めに建てられ、当初はマツダビ
   ル、後に銀座東芝ビルと呼ばれるようになった。 マツダは東芝の祖業であり看板商品だ
   った電球の名称「マツダランプ」に由来するそうだ。 1階にショールームを設け、屋上
   からは探照灯の光が夜空にのびる。 銀座を歩く人々に同社の技術力を見せつけたものだ。

  その大会社東芝が会社の分割を含む大がかりな変身の最中にある。 エレベーターや空調と
   いった事業と並び、照明事業を担うグループ会社も売却が検討されているという。 映画
   に登場し、改装を重ねて一時は本社機能を置いた銀座東芝ビルも、十数年前に土地ごと別
   の企業グループに売り渡され、真新しい商業施設が建っている。

  電機業界では老舗の米ゼネラル・エレクトリック(GE)、欧州のフィリップスも近年、リ
   ストラの一環で祖業の照明事業を手放した。 東芝もこの流れに従ったといえばそれまで
   だが、これが企業経営の厳しさなんでしょうか‥。 「照明事業130年の歴史」「日本
   の電球の歴史は東芝から」。 ウエブサイトの誇らしげな文言が胸に迫るものがある。

   その昔には、現金自動受け払い機(ATM)の件でも散々お世話になったことがあります。
   また蛇足ですが、まだ私が若いころ落語に熱中していた時代。 落語協会の会員に登録し
   毎月開かれる寄席の集いに出かけて行ったのが同社のホールでした。思い出しました。
   (この席で昭和の大名人といわれた“三遊亭圓生師匠”の「野ざらし」(約90分の噺)に感銘を受けたことを今で
     も克明に覚えています)


    2月のウォーキング集計(28日)
       歩いた日 24日 歩けなかった日 4日 (雨・3日 路面凍結・1日)