
加須市は、2市1町が接する3県境を
観光資源として地域の魅力発信に力を
入れている。3県境は全国40カ所以
上あるが、山間地や河川に境界が引か
れているケースが多く、平地にあるの
は珍しとし、合同でイベントを開く。
担当者は「3歩で3県を散歩できるの
はここだけ。協力して町おこしをしたい」と意気込む。
3月上旬、記念フェアが道の駅かぞわたらせ(加須市)であり、約500人の客が集ま
った。 栃木市のイチゴや板倉町のキュウリ、加須市のトマトを特産品として販売
するテントに行列ができた。
約500㍍離れた田畑にある3県境へのガイドツアーは、多くの参加者でにぎわった
中央に設置された金属プレートや、県境をまたいで写真撮影を楽しんでいた。
3県境は、かつて渡良瀬川と谷田川が合流する川の中にあった。 渡良瀬川は大雨が
降るたびに洪水を引き起こし、明治時代には足尾銅山の鉱毒被害をもたらしたとさ
れる。 対策のための改修工事で川の流れが変わり、現在の水路となっている。
県境の確定に向け、2016年から2市1町の協議が始まった。 測量を実施した結
果、水路の底から以前に入れたとみられる杭が見つかり、同年にその点が県境と確
認された。 そこで観光資源として売り出そうと、17年から記念ベントを始め、
今年で9周年となった。 近くには茨城や栃木、群馬、埼玉4県にまたがり、ラム
サール条約に登録された渡良瀬遊水地があり、ヨシ焼きにあわせて開催する。
加須市北川辺総合支所の支所長は、地理的な面白さをきっかけにして「豊かな自然や
地域の食文化にも触れてほしい」と述べた。
私も以前に散歩を兼ねて行ったことがあります。 不思議と面白いものでした。