農業じゆう人

     健康を第一に無農薬で
          安心・安全・新鮮な野菜作りに励んでいます!

性差ない代名詞で呼んで

2022年02月02日 12時42分53秒 | 話題
  「彼」「彼女」といった人称代名詞や敬称の使い方に配慮する動きが欧米を中心に広まりつつある。
  ダイバーシティー(多様性)重視の流れやLGBTQ(性的少数者)の声を背景に、性差を区別しない
   呼び方や新たな言葉が使われ始めた。 海外ではSNS(交流サイト)で、自分を呼ぶときに使っ
   てほしい代名詞を明示する人が目立ってきているという。

  2021年5月、画像共有アプリ「インスタグラム」が発表した機能が話題になった。 「Add
   pronouns to your profile(プロフィルに代名詞を追加して)」自分が呼ばれた
   い代名詞を選んで表示できるのだ。 日本ではまだ利用できないが、今後多くの国々で展開予
   定だという。
 欧米では彼や彼女のような第三者を示す代名詞
 について「性差のない言葉を使ってほしい」と
 求める声がある。 例えば「he」や「she」
 ではなく、「they」などを使う。背景には 
 多様な性自認・性表現への意識がある。NPO
 法人虹色ダイバーシティ(大阪市)の“村木代表”
 は「会合で自身の呼んでほしい代名詞を示すス
 テッカーを張るなど、LGBTQコミュニティ
 ーでは昔からあった」と説明しています。
 英国のシンガーソングライター“サム・スミス
 さん”が自身のツイッターで「They/ The
 m」と明記するなど、呼ばれたい代名詞を示す
 著名人も増えた。オンライン会議サービス「Z
 oom(ズーム)」でも名前の横に代名詞を表示
                        できる機能もある。

  代名詞や敬称はアイデンティティーと密接に結びつく。 SNSに限らず、性自認・性表現が男
   女どちらにも属さない「ノンバイナリー」の呼び方を巡る議論は近年活発になっている。
  英語圏では「Mr」「Mrs」などに代わる敬称「Mⅹ」がオックスフォード英語辞典に登場。
   代名詞は「it」「ze」などが使われてきたが、最近は三人称単数のtheyを使うのが定
   着。 19年には米国の英語辞典書「メリアム・ウェブスター」でtheyが「今年の言葉」
   に選ばれたそうだ。
  フランスでは21年10月、「彼」に相当する「il」と彼女の「elle」を組み合わせた
   「iel」が辞書「ロベール」のオンライン版に掲載。 スペインやドイツでも模索が続く。
   インスタグラムやズームの機能はこうした動きを反映しているといえる。

  一方の日本。 性差が明確な代名詞を使う機会は英語などに比べ少ないものの、「OB]「OG」
   といった表現は多くある。 こうした言葉の使い方を考え直す企業や大学が出てきた。
  ブリヂストンは社員向けに発行している「育児・介護ハンドブック」の文章表現を21年9月の
   改訂時に抜本的に見直したそうだ。 例えば休職準備の項目の表現「パパの育児参画」を「パ
   ートナーと対話をしましょう」に変更。 男女のイラストに付けていた「パパ」「ママ」の言
   葉もなくしたという。 担当したDE&I・組織開発部の“文さん”は「それまであまり意識し
   ていなかったが、改めて読み返すと、もしLGBTQの従業員がいたら疎外感を抱くのではな
   いかと思った。 無意識のうちにそうした表現をしていたと気づいた」と明かす。 「言葉の
   受け取り方は様々。 誰もが気持ちよく読めるようにしたい」。 社内で議論を重ね、記述を
   改めることにしたという。

  早稲田大学では17年から出席簿の性別表記を削除。 教職員は学生を「さん」付けで呼ぶよう
   にするほか、本人の希望する敬称を確認しているそうだ。 “下田スチューデントダイバーシ
   ティセンター長”は「授業のなかで先入観に基づいた表現があればやめてもらうようにそてい
   る。 学生たちもLGBTQの存在を理解しようと良い意味で敏感になってきている」と指摘
   している。 ジェンダー問題に詳しい早大の“森山准教授(社会学)”は「性別によって呼び分け
   られることそのものが嫌な人も少なくない。 そうした実情を確認しておく必要がある」と訴
   えているそうだ。

  日本語では子どもを性別によって「ちゃん」「くん(君)」と呼び分ける文化が根付いていた。
   ただ近年は小学校の教職員が児童を呼ぶ際には男女を問わず「さん付け」で呼ぶのが定着して
   いる。 文部科学省によると、15年ほど前の調査時は学校全体の3割程度が取り組む程度だ
   ったが、徐々に拡大。 「最近では『さん付け』が当たり前になった」(担当者)。 多様性を
   意識する社会情勢が影響しているとの声が聞かれる。
  夫婦間でも互いの呼び方が変わりつつある。 リクルートブライダル総研の21年調査では配偶
   者を「名前や名前にちなんだニックネーム」で呼ぶと答えた人が男女とも4割超で最多。
   一方で10年前に比べ「パパ・お父さん」「ママ・お母さん」などの呼び方は減っちるという。
   皆さんのご家庭ではいかがですか‥。 
   我が家では、外では『カミさん』家では『奥さん』。 奥さんは外では『主人』家では『お父さん』です。