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子どもの夏かぜ

2024年07月02日 12時39分18秒 | 健康
  新型コロナの感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられて1年。 感染症対策は個人の
   判断にゆだねられ、暮らしは日常に戻りつつある。 しかし、昨夏はコロナ下でなりを潜め
   ていた感染症が子どもを中心に猛威を振るった。 暑さや冷房で体調を崩しやすいこれから
   の季節、子どもの「夏かぜ」には注意が必要です。

 柴田小児科医院(東京・台東)の“柴田院長”によると、
 一般的に夏かぜと呼ばれる病気の代表格はヘルパン
 ギーナと手足口病、咽頭結膜熱の三つ。  いずれも
 「急な高熱とのどの痛みが特徴」という。ヘルパン
 ギーナは、のどの入り口に水疱ができて痛み、同じ
 属のウイルスが原因の手足口病は手のひらや足の裏
 に赤いぼつぼつが広がる。 咽頭結膜熱も発熱とと
                    もに目が充血して、なかなか熱が下がらない。

  特別な治療薬がないため症状を抑えて回復を待つしかないが、ヘルパンギーナや手足口病は
   数日、咽頭結膜熱は4~5日で熱が下がることが多い。 ただ、「ほかの病気が隠れてい
   たリ、合併症を起こしたりすることがあるので油断はできない」と柴田院長は話す。
  手足口病の原因となるウイルスは、まれに髄膜炎や心筋炎などの合併症を起こすこともある。
   国内の発症には年に数例ほどだが、同じく高熱が出て命にかかわる日本脳炎の可能性もあ
   る。
  子どもの看護中は「機嫌をよく見て、急に食欲がなくなる、ぐったりしているなどの場合は
   すぐに受診してほしい。 また脱水を防ぐため水分補給も心がけて」と柴田院長は促す。
  では、夏かぜを防ぐには何に気をつければよいのか。 三つの感染症の感染経路は、手を介
   してウイルスが口などに入る接触感染や飛沫感染。 東京都保健医療局の“西塚感染症対策
   調整担当部長”は、「こまめな手洗い、おもちゃの消毒、タオルの洗濯などを心がけ、症
   状があれば登園や登校は控える。 コロナ下で続けてきた感染対策で対応力を上げて欲し
   い」と話す。
  昨夏はコロナの感染拡大にこれから夏かぜの流行、熱中症患者の増加も加わり、救急医療が
   逼迫した。 西塚感染症対策担当部長は「今年は人の移動がさらに本格化し、厳しい夏に
   なることも予想される。 過度に恐れず、感染状況に応じて予防を心がけて欲しい」とす
   る。 救急医療を機能させるためにも「受診や救急車を呼ぶことに迷った際は小児救急相
   談(#8000)などに電話して欲しい」と呼びかけている。

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