今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

世界をリードする気概で遷都を !

2011-09-24 00:23:40 | 環境劣化と人類延命の智慧
 本欄「遅れをとった未来都市構想と日本」(10.9,11)ですでに
紹介したように、UAE(アラブ首長国連邦)では未来都市「マスダ
ールシティ」の建設がすでに始まっている。脱炭酸ガスのクリー
ン都市を建設中である。日本の企業も巨大プロジェクトに参加し
ている。

 また、世界の首都はほとんど海岸に面している。巨大津波に襲
われたら、はたして首都機能を維持できるのだろうか、と世界中
が考えはじめているものと推察される。すなわち、世界の多くの
国が遷都を密かに検討し始めていると思われる。日本とて同じで
あろう。

 さらに欧州の金融危機やG20での論議を見てもわかるように、世
界中が経済的な閉塞感に陥っている。この状態を打開するには、
日本が率先して巨大プロジェクトを組んで経済的な刺激を世界中
に示す気概が必要ではなろうか。具体的には遷都である。日本が
遷都に取り組めば、海岸部に首都がある世界中の国々も遷都を真
剣に考えるようになるのではなかろうか。もしもそうなれば、世
界中に経済的な刺激を与え、景気回復と失業率の減少にもなると
思われる。その意味からしても、今回の東北地方が襲われた日本
の津波は、世界的な将来像を世界に示すモデルとするべきだと考
える。単なる災害と津波被害の復興から、今一歩踏み出した大き
な復興策は遷都しかない。

 そこで、大手のゼネコンに勤めている当北海寺の檀家さんに聞
いてみた。もしも遷都するとすれば、どのくらいの費用が必要な
のかと。答えは、兆を超えて京(けい)単位になるのではなかろう
か、ということである。実際にいくらかかるのかは、プラン次第
であろう。それらの点については、専門家に考えれてもらえばい
いだろう。たとえいくらかかっても、遷都は必要である。万一、
このままの東京が今回のような津波に襲われれば、国家の統制は
麻痺するばかりでなく、日本全体がどこかの国に併合される可能
性を否定できないのではなかろうか。そんなことは許されないこ
とである。

 地震、津波、原発事故の復興策は、チマチマとしたものではな
く、ドンとした巨大プロジェクトを中心にした構想に取り掛かる
べきではなかろうか。政治家の諸先生方は、坂本竜馬になったつ
もりで取り組んでいただきたい。