橋下日本維新の会共同代表は、戦時中の慰安婦問題で再三
再四弁明している。しかし、何回も弁明を繰り返せば繰り返すほ
ど、傷口を広げる結果となっている。云わなくてもいいことまで云
ってしまうようになる。また、新たな言葉尻をつかまれて、韓国や
中国などから攻撃されるからである。多弁の害の典型である。
まさに蟻地獄に落ちた蟻のような状態といえよう。蟻地獄とは、
ウスバカゲロウの幼虫が、縁の下などの乾いた土砂にすりばち
状の穴を掘って隠れ、すべり落ちてきた蟻などの小動物を捕食
する。一端、その穴に落ちると、周りの砂も落ちてなかなか上に
行けない。このような絶対絶命の状態を蟻地獄といっている。
案の定、韓国与党のセヌリ党は、「ずうずうしい釈明」と橋下
氏を非難する声明を27日発表している。(毎日新聞、28日、参照)
このような日本と中国、韓国などとの軋轢が続くのは、太平
洋戦争に対する評価がそれぞれ違うからである。橋下氏などの
右派勢力は再三再四、日本の正当性、あるいは止むを得なかっ
たと主張し続けている。これに対し、自国民を虐殺された、また
慰安婦にされた、という事実を否定する日本の主張は許されな
い、とする近隣諸国との認識の違いがある。これを一口に云うと、
歴史観の違いという論争というより、感情的な問題となっている
からであろう。さらに、日本は再び近隣諸国を侵略しようとする邪
心を抱いているのではないか、というふうに問題が拡大している
からであろう。この点は、以前から米国も気にしていたことである。
ドイツは戦後、侵略やホロコーストなどを近隣諸国に詫び、平
和国家を目指すことを世界に公言している。日本も先ず詫びるべ
きであろう。日本はドイツを見習うべきである。少なくとも、現行憲
法を守り、平和国家を今後も目指すことを世界に公言すべきだと
考える。
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