今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

イチローは野球の実践哲学者だ

2005-01-04 03:20:59 | 野球
 イチロー選手は米大リーグの年間最多安打数を塗り替えた。
実に爽快な気分である。日本人としての誇りである。災害や
凶悪な事件しか目に飛び込んでこない昨今のマスコミ報道の
中で、爽やかな話題だった。フアンの一人として、これ以上
の喜びはない。
 シスラー選手の年間最多安打数257本を超えて、262
本の安打を打ったのである。84年ぶりの快挙である。
 昨年の年末にNHKは「イチロー4年間の奇跡」を特集し
た。実に面白かった。面白いというより、興味深い話がいく
つか頭に残っている。
 「こまかいこと、それを積み重ねることでしか頂点にいけ
ない」、というイチローの言葉は何の仕事にたずさわる人に
も共通する実践哲学である。「ローマは一日にしてならず」
と同じ意味である。
 「もっと野球が上手くなりたい」という言葉も実に意味深
いものであった。何の仕事であれ、技術であれ、人生であれ、
「死ぬまで勉強」ということであろう。現在の技術で満足し
たら、それ以上の技術向上は望めないからである。
 イチローの話を聞いていると、自分の分析、相手投手の分
析、野球全体の分析を冷静にしている。さらに、その分析を
次に実践で生かしていることに感心させられる。
 「いい結果を出すにも、やられるのも必ず理由がある」、
という思索方法はブッダと同じである。
 イチローは野球界の実践哲学者である。
 今年もイチローの活躍が楽しみである。まず、5年連続の
200本安打を達成するのを楽しみにしている。

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