夜、ホームレスの皆さんへの炊き出し・生活相談にでかけると、「火曜の会だより~今は亡き浜ちゃんに捧げます」が手渡されました。1ページ目の宇野会長の写真をはじめ、スタッフたちの顔顔顔の写真が満載のお便りです。
副題にある、浜ちゃんは長い間アルミ缶集めをしながら野宿をしていました。「鬼木さんも知っている人だよ」と。「一人には頼らない」を貫いていた彼も、昨年、北京オリンピックが終わりアルミ缶の値段が暴落してから生活が苦しくなり、気弱になっていたそうです。ある日突然姿を消して、年末に、会の方は、風の便りに浜ちゃんが生活保護を受けたと聞かれたそうです。
その浜ちゃんが、1月半ばに亡くなったと知らされたそうです。それも死後10日経ってから発見されたと。一人で孤独の中で死んでいった浜ちゃんの気持ちを思うと、スタッフの皆さんは、居たたまれなかった。
それから、浜ちゃんも含め、短い間に、4人の方が、数日後発見されたり、原因がよく分からない亡くなられ方をしたり。すべてが生活保護で、「畳にあがった人」たちでした。
野宿の会では、日曜日の炊き出しと合わせて、「火曜の会」を行っています。野宿の人も「畳にあがった人」も、ボランティアも、小さな部屋に30人くらい集まります。ホームレスの方には、人間関係が孤独な方が多い。それぞれの想いを語り合って、情報交換もして、絆を育んでいく…。そこに居ると、私も心が温まる会です。
この「火曜の会だより」は、火曜の会に今は参加できなくてもいつか来てほしい、離れた方はいつか戻ってきてほしい、あなたは一人ぼっちではない、あなたを思う人がいるんだというメッセージだそうです。
あるスタッフが、「生活保護がゴールではないんです。より孤独になって、ホームレスのときの方がよかったと言う人もいるんです」と。トータルなサポートをめざして奮闘する会の皆さんには、私も元気づけられます。