今日は、姜博さん(韓国民団岡山県本部・生活部長)による標記演題の講演を聴きにいきました。
私が姜さんに出会ったのは、大学生時代だと思います。指紋押捺拒否裁判を提訴した姜さんのお話を聞きにいきました。あれから30年近く。誠実な姜さんのお話は好きです。
普通に地域で育ったら「いつのまにか隠していた」自分から、民族差別をゆるさない闘いへと。絶対に譲らないものを持たないと、見えるものが見えず、感じられるものが感じられない。以来、長年運動をしてこられたわけですが、姜さんは、とりわけ今の日本社会の空気が苦しいと言われています。他者、弱い者を排除する空気があると。昨年から民団での活動を行っておられますが、孤立している人が来てくれる場所があればとの想いがあるそうです。
被差別出身の村崎太郎さんが、「ぼくはもう隠して生きていけない」との想いで書かれた『ボロを着た王子様』をぜひ読んでほしいということです。講演表題の『太郎が恋をする頃までには』は、村崎さんの妻が書いた本のタイトルです。姜さんは、孫が恋をする頃までには、多様な生き方、こういう生き方があるのだという社会にしたいと。