先日の竜王戦第四局、4連覇のかかった渡辺竜王は、見事に快勝して王手をかけました。
そして、今日から注目の第五局が始まりました。
相矢倉から、先手佐藤二冠が竜王のお株を奪う穴熊に移行しました。
片上五段は今シリーズの竜王についてこう書いてます。
『竜王戦は渡辺竜王の快勝だったようで、4連覇濃厚な感じになりました。今シリーズ中の渡辺竜王は、ブログの書き方とか感想戦の発言とか、いつになく慎重な印象を受けます。勝っても油断しないようにという心がけなんでしょうか。(まあ外野の見方かもしれませんが)』
囲碁将棋ジャーナルで、第二局(橋本七段)第三局(行方八段)第四局(木村八段)の解説、続けて録画見ました。
それぞれの個性がよく出ていて面白かったです。
第二局の終盤の敗着(▲6九金)について、橋本七段は、
「竜王に限ってはこういうことは今までなかったのだが、やっと自分たちの仲間入りをしてくれた」、というように言ってました。
片上五段の指摘も、この痛恨の見落としがあった上で、さらに気を引き締めた結果の見え方ではないかと思われます。
(僕が感じるのは特にブログの表現からですが・・・。)
絶対に見落としはしない、とことん読んで、これで本当に大丈夫だろうか、慎重な上に慎重を期して、と究極の集中力を発揮しているのではないか。
佐藤二冠の調子がいまいちということもあるのでしょうが、あの逆転さえなければ、4局とも竜王のペース、完全に力が上回っている、と言えるような内容。
春の前代未聞の5連敗、大事なところで勝てない、勝率も五割前後をうろうろ、という苦悩の経験を経て、秋からの防衛戦に向けて、しっかりと調子を上げてきた渡辺竜王。ここにきて体調も気力もピークに持ってきているな、と思わせる充実振りです。
大胆さとしたたかさに裏打ちされた才能と実力に、しっかりした自制心が加わり、近道を敢えて避けるような重厚な一手一手。
かみそりのような鋭い切れ味でなく、持ち味の優れた着想の中に、細かい差し回しを積み重ねて、全体的に圧倒していく指し回し。
美しい、密度の濃い、透明な湖の水面のように、
キラキラと潤いのある、しっとりした感性を張り巡らし、磐石に組み立てられた脳細胞の大集結。
勝負!というのとはまた別の、これ以上はない、強く深く、広くて大きな将棋。
もちろん、攻めということを忘れ、安全に間違いなく、となると、自然と受け中心の将棋になり、小さく縮こまった指し手になる。
そうではなく、攻めも守りもなく、強い自制心が備わった、という印象が。
あくまでも素人目に見て、ということですが、以前と比べ、
一段高みにステップアップしたのではないか、と思わせます。
仕事でもスポーツでも何でも、ありますよね。
一生懸命やっていても、なかなか上達が感じられないけど、それでもがんばっていると、ふとしたときに、ひとつレベルアップしていると感じる時。
もちろん僕らの趣味なんかとはレベルも何も違うわけだけど、このところの竜王には、何かが違う、と思えてしまう。
進化した、そして深化した若き竜王。
もちろん勝負はまだまだわかりませんが、僕には前よりもひとつ頼もしくなった、と思えてしまいます。
(偉そうですみません。)
明日も一日、目が離せませんね。
4連覇ということよりも、目の前のこの一局、がんばってください
そして、今日から注目の第五局が始まりました。
相矢倉から、先手佐藤二冠が竜王のお株を奪う穴熊に移行しました。
片上五段は今シリーズの竜王についてこう書いてます。
『竜王戦は渡辺竜王の快勝だったようで、4連覇濃厚な感じになりました。今シリーズ中の渡辺竜王は、ブログの書き方とか感想戦の発言とか、いつになく慎重な印象を受けます。勝っても油断しないようにという心がけなんでしょうか。(まあ外野の見方かもしれませんが)』
囲碁将棋ジャーナルで、第二局(橋本七段)第三局(行方八段)第四局(木村八段)の解説、続けて録画見ました。
それぞれの個性がよく出ていて面白かったです。
第二局の終盤の敗着(▲6九金)について、橋本七段は、
「竜王に限ってはこういうことは今までなかったのだが、やっと自分たちの仲間入りをしてくれた」、というように言ってました。
片上五段の指摘も、この痛恨の見落としがあった上で、さらに気を引き締めた結果の見え方ではないかと思われます。
(僕が感じるのは特にブログの表現からですが・・・。)
絶対に見落としはしない、とことん読んで、これで本当に大丈夫だろうか、慎重な上に慎重を期して、と究極の集中力を発揮しているのではないか。
佐藤二冠の調子がいまいちということもあるのでしょうが、あの逆転さえなければ、4局とも竜王のペース、完全に力が上回っている、と言えるような内容。
春の前代未聞の5連敗、大事なところで勝てない、勝率も五割前後をうろうろ、という苦悩の経験を経て、秋からの防衛戦に向けて、しっかりと調子を上げてきた渡辺竜王。ここにきて体調も気力もピークに持ってきているな、と思わせる充実振りです。
大胆さとしたたかさに裏打ちされた才能と実力に、しっかりした自制心が加わり、近道を敢えて避けるような重厚な一手一手。
かみそりのような鋭い切れ味でなく、持ち味の優れた着想の中に、細かい差し回しを積み重ねて、全体的に圧倒していく指し回し。
美しい、密度の濃い、透明な湖の水面のように、
キラキラと潤いのある、しっとりした感性を張り巡らし、磐石に組み立てられた脳細胞の大集結。
勝負!というのとはまた別の、これ以上はない、強く深く、広くて大きな将棋。
もちろん、攻めということを忘れ、安全に間違いなく、となると、自然と受け中心の将棋になり、小さく縮こまった指し手になる。
そうではなく、攻めも守りもなく、強い自制心が備わった、という印象が。
あくまでも素人目に見て、ということですが、以前と比べ、
一段高みにステップアップしたのではないか、と思わせます。
仕事でもスポーツでも何でも、ありますよね。
一生懸命やっていても、なかなか上達が感じられないけど、それでもがんばっていると、ふとしたときに、ひとつレベルアップしていると感じる時。
もちろん僕らの趣味なんかとはレベルも何も違うわけだけど、このところの竜王には、何かが違う、と思えてしまう。
進化した、そして深化した若き竜王。
もちろん勝負はまだまだわかりませんが、僕には前よりもひとつ頼もしくなった、と思えてしまいます。
(偉そうですみません。)
明日も一日、目が離せませんね。
4連覇ということよりも、目の前のこの一局、がんばってください
タイトルの通りですね。渡辺竜王も第4局終局後に語っていましたが、とにかく着実に…結果は自然とついて来るような気がしています。
個人的には、木村八段の解説が面白かったですね。
実力もさることながら、ファンを大事になさる気概が、解説から凄くにじみ出ています。
聞けば、2年前…竜王戦の挑戦者として登場したもののストレートで渡辺竜王に退けられ、あまりにも早く終局した時は、BS2の竜王戦の放送に登場なさって対局を振り返られたとか…憎めないですね。
とにかく、明日が楽しみです。
(今日は今日で、記事をエントリーしていますが、明日、第5局全体を振り返って感じたことを記事にするので、今日の記事はTBやめておきましょう。)
この記事…TBして下さったのですね。
昨日の小生のコメントとすれ違いになりました。
先ずは、TBを頂き誠にありがとうございます。
本当は、今日の小生の記事をこちらにTBしようと思いましたが…諸事情(すぐに判ります(微笑))により取りやめます。
またTB返しもちょっと意味がないので…遠慮しておきますね(^ ^)。
色々な意味で、ツキがない1日でした。
気を取り直して、また明日です!。
(超前向き!?)
>渡辺竜王も第4局終局後に語っていましたが、とにかく着実に…結果は自然とついて来るような気がしています。
ああいう残念な結果にはなりましたが、普通にやれば作戦勝ち、優勢を築ける力は間違いないんだと思います。
>個人的には、木村八段の解説が面白かったですね。
実力もさることながら、ファンを大事になさる気概が、解説から凄くにじみ出ています。
いや、ほんとそうです。
言ってることも明快だし、ユーモアもあるし、この人の解説力、すごいと思いました。もちろん最近の将棋の充実振りもすごい。近々タイトル取るんじゃないでしょうか?
>色々な意味で、ツキがない1日でした。気を取り直して、また明日です!。(超前向き!?)
そうですね、第六局にぜひともがんばってほしいです。応援しましょう。
Danchoさんも、早く絶好調宣言してくださいね!