NAGAHAMA NOTE

日々、学習塾を運営していて感じることを塾長、永濱が綴っています。

新しい学力観?そもそも基礎学力ってなぁに?

2008年08月04日 23時58分58秒 | 学習塾経営
教育の業界で良く使われる「基礎学力」や「新しい学力観」という言葉が
あります(ありました)。
さて、この言葉の本当の意味や、定義は何でしょうか?

新指導要綱が大幅に削減された頃から「新しい学力観」という言葉が
うまれました。当時は確かに従来の問題集では見たことの無いような
問題(特に記述式の問題)などをこう呼んでいたように思います。
知識だけでは解けないような問題、といえば分かりやすいかもしれません。

で、結局は今では何がどう新しいのかもわからないまま(もう新しくないので)
「思考力を問う問題」などと呼ばれているものが多いです。
結局は元からそう呼べばよかっただけなんですよね。(苦笑)


そしてもう1つ(僕も良く使うのですが)基礎学力という言葉。
何を持ってして「基礎」なのでしょうね。
今日、高校3年生に

「夏の間に基礎を固めておこう、ってよく言われるのですが
 基礎って何ですか?どこまでが基礎なんでしょうか?」

と問われました。
そうなんですよね。一概に「基礎」なんてどこまでを指すのかなんて
定義されていませんからね。センター試験レベルを基礎という人もいれば
教科書レベルを基礎という人もいますし、高校受験レベルを基礎という人
もいることでしょう。

ましてや小学校低学年の子どもたちにとっての「基礎」と「応用」なんて
官僚が定めた指導要領に準じた教科書が基準になっているだけで
実はとんでもなく学力の芽を摘んでいる可能性があると思っています。

話がそれましたね。
とにかく指導者は「基礎学力をつけましょう!」なんて言うと
ものすごくもっともらしいのですが、何をもってして
「基礎学力がついた」と判断すればよいのか。の指針を持っておく必要が
あると思います。

そしてそれをきちんと子どもや保護者に説明する必要があると思います。