The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

岩手果実酒研究会、岩手ワイン試飲求評会

2012-02-24 06:29:24 | ワイン
久しぶりの木曜日開催となったこの会に、参加をしてまいりました。

まずは・・・

ここまで書いたのは良いけれど、実は二日酔いに気づきまして、
突如として書き込みはヤメ!

で、ただ今(夜9時)仕事から帰ってきまして、PCの前に座っておりまする。
そこで、まずは・・・の続きですが、

『エーデルワイン』『葛巻ワイナリー』『紫波自醸ワイン』の県内ワイナリー3社と、
『県農業研究センター』『県工業技術センター』『岩手大学食物学研究室』による、
各社の02011年の状況、取り組みなどの発表、情報交換がありました。

続いて3社の出展ワイン9種と『工業技術センター』の試験醸造ワイン6種のテースティングを行いまして、
その後意見交換をしたわけです。

そこまでの内容は割愛させていただきますが、
まあそこまではイイ、実は大事なのはその後の懇親会なのですが、
残ったのは生産者の皆さんと県関係者と大学関係の皆さんだけなんですね・・・

関係ないのはワタクシだけ・・・

実はそこで話は盛り上がったし、面白い時間を共有させて貰ったんですね・・・
(そう思ったのは、俺だけか?)

そして登場したワインが凄い!
こまいことは言いませんが、まずはこの通り↓







各種秘蔵のワインが登場いたしました!

本当に県産ワインを愛でてるなら、ナニはさておき、出てこ~~い!
酔ったイキオイで言わせて貰いましたが・・・
(お店を張ってる人は、しょうがないにせよ・・・)

ということで、何はともあれ、いっぱい飲ませていただきました!
サンキュー!

2003 ニュイ・サン・ジョルジュ クロ・デ・アルジリエール パトリス・リオン

2012-02-23 05:38:05 | ワイン
『第68回・・・』の出展ワインも未だ数本残ってはいるのですが、
どうしても早くこのワインをコメントせねば・・・という欲求が擡げてタマリマセン!

とにかく、このワインを飲んだインパクトが消えてしまわない内に、
というのが偽らざる心境です!



袂を分かった後の『パトリス・リオン』の名声や、
『クロ・デ・アルジリエール』がプレモーの自社のお膝元にあるということや、
そのクリマは『ヴォーヌ・ロマネ』のグラン・クリュ密集地帯と同時代に構成された、
ピンク色の石灰岩土壌のテロワールであるという、幾つかのプロパガンダを差し引いたとしても、
このNSGは凄かった!

実際飲んでみまして、惚れました、溶けました、叫びました!
ウァーオ、ウァーオ、ウァ~~オ!

このワインは、正しくグラン・クリュそのものです!

濃厚なルビーの液体の奥底には神秘の深海を持ち、照りの中心には紫水晶の輝きが見て取れます。



ロヴマイヤーに注がれた直ぐあとに、白胡椒とミネラルの輪郭を保ちつつ、
続いて甘いカシスと熟したブラック・チェリーのアロマが立ち上がります。

それは始めリキュールのごとく集中しつつも、程なく解けて、
豊満で爛熟した果実のフルーツ・バスケットの様相なんですね・・・

果実の味わいは甘くトップリと溶けきり、タンニンは繊細で、酸度は抑えられている。
フルーツの戻り香にはバラの花と胡桃の実のニュアンスも見つけられ、暫しウットリなわけだ・・・

そこへ持ってきて、味わいの変化と複雑性はタダモノではなく、
その余韻の長さはグラン・クリュを彷彿させるものなんですね・・・

ラス前に登場したこのワインですが、AKBではないですが、いわゆるセンター取った状態で、
皆さんも暫しこのワインを堪能することに、時間を割いておったようです!

ですから、図らずもメイン・ディッシュの『牛すね肉のワイン煮込み』とのマリアージュが実現した!
というわけなんですね・・・



このワインを端的に表しますと『凪ぎをむかえた大海』のように、
大らかで、深遠で、そして未だ何かありそうな神秘性を具有しているんですね・・・

こんなワインはそんじょそこらを探したって、そう簡単には見つかりません!
周りが気がつかないうちに、押えて置くべきでしょう。

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ココにありました↓

2008 ドメイヌ・ソガ ピノ・ノワール ル・ヴァン・ナチュレル 小布施ワイナリー

2012-02-22 06:02:00 | ワイン
資料によりますと『ドメイヌ・ソガ』のピノ・ノワールも樹齢10年を越えているようですが、
ピノ・ノワール単体でのワインはこれが最後のようです。

もちろん、依然として葡萄の実の生産は行われていて、
『セパージュ・ヨーロピアン』というブランドには、僅かですが、
添加品種として加えられているようなんですね・・・

何故に、赤ワインの花形である『ピノ・ノワール』のブランドを止めたのか?
いや中断しているのかもしれません・・・

その理由はワインを飲めば一目瞭然!



『ピノ・ノワール』として商品化するには、あまりにも淡い色合い、
そしてはかない香り、加えて水のように薄い味わいなんですね・・・

『ドメーヌ・ソガ』ではこの『ピノ・ノワール』を何年生産したのか?
は分かりませんが、とにかく2008年が最後!
それ以降は探せど見つからないわけです!

『ル・ヴァン・ナチュレル』のシリーズは、
全て自社葡萄園でオーガニックに育てられたブドウから造られていて、
しかも発酵は自生酵母で行い、濃縮やセニエは一切行わず、
糖も酸も加えないとのこと・・・

ですから、ナチュラルに造ったら、結果こうゆう『ピノ・ノワール』になりました!
皆さんにお披露目したのはいいけれど、未だ出番には早いと踏んだので、
チョット出すのは控えましょうという事なのでしょうか?

このワインは2つの豪快なNSGの直前に登場しまして、
確かに淡く、はかなく、薄いのですが、流れ的にはジャマしない?

控えめで、存在感無し子さんなのですが、赤の入り口としては違和感なし!

そう考えますと造りにおいては問題なし!ポテンシャルさえ備われば、期待できるわけなんですね!

『ピノ・ノワール』は弟『タカヒコ』に任せよう!と言うことでもないのでしょうから、
いつの日か兄『アキヒコ』氏の起死回生の『ピノ・ノワール』を飲んでみたいものです。

2009 タルボット シャルドネ ダイヤモンド T ヴァインヤーズ モンタレイ USA

2012-02-21 05:13:12 | ワイン
フランケンのボックスボイテルに入った『ミューラー・トゥルガウ』を飲んだ後は、
今までのパターンでは、ブルゴーニュ・シャルドネの登場が筋でしょうが、
今回に限っては『カリフォルニア・シャルドネ』に行きました!

これは、特段何か作戦があるのではなく、この『タルボット』の白を無性に飲みたかったから!

じゃあ、自分の欲求の解消に、神聖なるワイン会『プティ・モンド』を使ったのか?
と聞かれれば、その嫌疑も甘んじて受けよう・・・ということではなくて、
この会のキュイジーヌとあわせたかった、というのが真相です!

本当かな?

さて法螺話はそれくらいにして、
いずれこの『タルボット・シャルドネ』はヒジョーに美味しく飲めたんですね!



ですから、ある意味正解でした!

『モンタレイ』は今まで飲んだシャルドネもソウであったように、
海からの涼しい風と、ミネラルに富んだ土壌が相まって、
カリ・シャルであっても、引き締まった、抑制の効いた味わいを楽しめます!

実際このワインもご他聞に漏れず、ブルゴーニュも真っ青のたたずまい!

加えて、2008年からワイン・メーカーとして『シャローン』のドン・カールセンを迎い入れ、
益々そのクォーリティーが高まったとのことですが、
正しくそのポテンシャルを感じ取る事ができました。

やや濃い目の黄金色を呈していまして、照りもよし!

トップには微かな樽のニュアンスとミネラルを感じつつ、健全な白桃のアロマを楽しめます!
グラスで待ちますと、程なくトロピカルなマンゴーなども見つけられ、
さながら、フルーツとミネラルのカレイドスコープの様相なんですね・・・

味わいは最初の一舐めが一番締まっていまして、その後甘みが立ち上がり、
なるほどカリ・シャルだよね・・・と我に帰る、てな調子!

それでも、総体的なバランスは、お仕着せがましくなく、クドサもなし!
ですから、少し元気の良いブルゴーニュ・シャルドネという感じでしょうか・・・

その日の『アミューズ』の中の『ゴルゴンゾーラ・ソースを添えた温野菜』などとの、



素敵なマリアージュを見せてくれました!

NV ラ・クロズリー レ・ベギーヌ エクストラ・ブリュット ジェローム・プレヴォー

2012-02-20 05:41:13 | ワイン
『第68回・・・』のスタートを飾った、ウェルカム・シャンパーニュがこれ!

『ジャック・セロス』の愛弟子と名乗って憚らない、
『ジェローム・プレヴォー』の超個性派シャンパーニュ!

ドコが個性派か?と言いますと、地所としてはあまりパッとしない『Guex(グー)』地区の、
これまた品種としてもパッとしない『ピノ・ムニエ』100%で造られているという・・・

しかもそれが年間生産量10樽と来るから、
なんとも律儀な造り手と言わざるを得ないわけなんですね!

畑仕事は極めて丁寧なビオディナミを実践し、『ジャック・セロス』の教えの元、
『単一畑、単一葡萄品種、単一年度』を守り、補糖はせず、家付き酵母で、樽発酵をさせ、
SO2はプレス時のみ微量添加、そしてドサージュも行わないとのこと・・・

そして出来上がったシャンパーニュがこれなんですね↓



この色合いを見てください、鼈甲色とも濃い目のピンクとも言える、この色合いを・・・

その色合いに答えるがごとくの、濃厚な香りが立ち上がります。

それはスタイリッシュなミネラルに支えられた、白桃や洋ナシのアロマに、
僅かに垣間見れる摩り下ろしリンゴやパッション・フルーツのアクセント、
そして時間が経てば、現れ始める焙煎やナッツの塩炒りの香気などなんですね・・・

その泡立ちは繊細にして優雅ですが、味わいは複雑にして堂々とした質感を見せ付けます!
そしてその余韻は後ろ髪引かれる物・・・

このシャンパーニュに『寒鱈とアサリと菜の花の包み焼き』を合わせました!
豪華絢爛たるマリアージュが完成した事は言うまでもありません。



そのキュイジーヌにつきましては、次の機会に・・・