The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2004 シャンボール・ミュジニ レ・クラ ジョルジュ・ルーミエ

2019-06-13 20:52:06 | ワイン
2004年というブルゴーニュの赤にとっては控えめなヴィンテージでも、ブルゴーニュにおいてをや、ここの造り手の独壇場と言っても過言では無い。
妖しげな保管情況を差し引いても、今回のこのレ・クラは間違いなく見事なお手並みだった。

風味に適切なミネラルがあり、果実はプロの家政婦にでもお願いしたかのように整頓され、裏打ちされた酸味は壮麗な羽衣の舞のようでもある。



もちろん、この造り手の三強のクリマには及ばないが、ブルゴーニュの正統な物を紹介するのに、これ以上の素材はまずは思いつかない。
まあ素材などとは、間違っても言ってはいけないが、それほど価格はアッパーであり、手の届かないワインとなってしまった。

おそらく造っている当の本人でさえも、ありがたくない今のブルゴーニュの相場なのだろう。
確かに絶品な代物ではあるけれど、3000円のナチュールの30倍美味しいとは口が裂けてもいえないのは、おそらくワタクシだけではないと思う。

まあだから昨今、ワインライフは飲み方が大事なのだ。
大物を貪り飲むのは時代に合わない。
20年前なら、よし!

適切な時間に節度のあるメリハリの利いた飲み方にワタクシは注目する。
これがよわい66を迎えるへなちょこワイン・ヒートの正直な今のワインシーンへの思いということだ。