The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2014 レ・ゾシゴアン Vdf マイ・エ・ケンジ・ホジソン ロワール

2016-06-30 16:48:20 | ワイン
ここに至るまでの、ケンジ君の経歴について、ワタクシにとっては実に興味深いものがあるのです。
それは彼が日系カナダ人を母に持ち、妻が日本人であることもさることながら、ここに至るまでの修行場所においてもそうなのです。

すなわち、ニッポンワインのココファームもそうだし、カナダに帰って3年間とどまったオカナガラン湖のワイナリーもしかり、そしてナチュールの大御所マルク・アンジェリにもそうなのだ。
おのおのがどう思い入れがあるのか?については、ここでは詳らかにはしないけれど、なにかケンジ君には親近感すら覚えるのだ!(笑)





で、その日は『レ・ゾシゴアン』なる、シュナン・ブラン100%のVdfブランを開けてみた。
ナチュールでも、いわゆる上善如水!飲み手のカラダにスッと染み込むような、親和性のある清らかな液体だ!

少しだけジンジャーやマロングラッセのニュアンスを漂わせ、花梨、パインナップル、黄桃のアロマが立ち昇る。
味わいは僅かに濃度を感じるも、くどくは無く、壮麗な酸味としっかりめのミネラルが食欲をそそるのだ。

余計なものは加えず、ロワールの大地のテロワールを抽出したものだが、奇をてらうことなく、実に純粋無垢そのものなのだ。

これを飲んで、ワタクシはケンジ君の白に一票!
結果、このドメーヌのワインは、もう少し追い求めて行くことになりそうだ!

2009 ジュブレイ・シャンベルタン レ・シャンポー ベルナール・デュガーピィ

2016-06-27 22:46:15 | ワイン
ここの造り手のワインは好ましくも残しておきたいワインだ。
様々なブルゴーニュを飲んできて、やはりここに落ち着いたというのが偽らざる心境だ。

同じデュガでもクロードとはその味わいとテクスチャーにおいて一線を画するものがある。
まあブルゴーニュ好きが集まれば、どちらのデュガを推すのか?ということは、永遠の命題のようにも思えるのだが・・・

今回はシャンポーをオープンで味わってもらった。
ニホンワイン⇒ナチュールときて、本流のピノの代表格としてこのワインを出した。



ただでさえ、熟成に一定の期間を要するワインなのだが、09’となれば、なおさらだ。
この09’も例外ではなく、やや粉っぽく、気取りがあり、気難しさもあったのだが、総体的にはスタイリッシュで上品に仕上げられたピノノワールだと思う。

このワインが5年待ったらどうなるのか?間違いなく化ける!
化ける前に飲んだ皆さんは、さてどう感じたのだろうか?
やはり気難しく感じるのであろうか・・・

ともかくワタクシは、ここの一糸乱れぬ漂う品性に、いつも一票を投じる心持ちなのだ。

2010 シャサーニュ・モンラッシェ モルジョ ベルナール・デュガーピィ

2016-06-27 05:26:48 | ワイン
このワインをブラインドで出して、答えのわかっている主催者も、自分だったらやはりそう答えるだろうと言う答えがあった。
それはジャン・マリー・ラヴノーのシャブリ・ヴァルミュール!
まあここまで限定できたかどうか?はともかくとして、なにしろイメージはそうなのだ!

それは鼻をくすぐるスパイシーさとバタリーなトップ、そして花梨やパインナップルのアロマを包み込む、蜂蜜のニュアンスだったり、どっしりとしたミネラルタップリのエキストラクトに、下支えする明確な酸味などがそれを思わせた。



一方ではムルソー説もあったけど、強さと厳しさを内包した、このトパーズのごとき液体は、ジャン・マリー・ラヴノーを髣髴とさせた。

それでも、大ぶりのブルゴーニュ・グラスでゆっくりとステアーをして待つと、濃度がぐんぐんと増し、連綿と続くボーヌの偉大な白ワインの様相を見せ始めた。

デュガーピィの白では、このワインがフラッグシップなのだろう!
その昔、ネゴシアンルロワに相当量のジュブレイを供出していることを考えあわせると、なるほど白の造りもラルー・ビーズ・ルロワ好みに造っているんだなあと、妙にうなずくのだった。

それにしても、このシャサーニュ!宝石のように煌いている・・・
願わくば、また出会いたいものだ。

2013 モノミース・オン・マーブルヒル・ロード エステート・ピノ・ノワール ルーシー・マルゴー

2016-06-23 14:47:41 | ワイン
噂のオージー・ピノノワールだ。
といっても噂の大本はオージーということではなく、このワインの凄まじいまでの爆発力に負っている。

いくつかのシングル・ヴァインヤードがあるようだが、モノミースはその一つ!
この畑の特徴はこれでも幾分内向的とのことだが、その果実のバクハツするかのようなダイナミズムは、これまで経験をした全てのピノノワールの上を行く!
どう表現をしたらイイのだろうか?岡本太郎的ゲイジツはバクハツだ~!とでも?だろうか??(笑)



濃密なクリムゾンレッドは僅かに濁りを見せ、アロマは果肉をジャミーにしたてた濃密さがある。
そこにはチェリーやプラムやスグリジャムなど。
そしてステアーするほどに、ハーヴや香草のニュアンスが付与されるのだ。

濁りのばらけ感は感ぜず、エキスの濃密さはラッセル車のように迫力がある。
そして『カルプ・デュアン!』すなわち『今を生きよ!』ということだ・・・

美味しく光り輝いている、今を・・・

お見事!

保守本流のワインとナチュールとニッポンワインは並びうるのか?

2016-06-20 22:39:51 | ワイン
というのも、日本のワイン・シーンにおいては、これらは並び立たない現状です。
といいますか、本流ワインの出どこは、アル意味それなりの店構えの料理店てなことだし、ナチュールはその手のお店、そしてニッポンワインもそれで特化したお店で出されているということなのでしょう。
ではどうしてそうなのか?というのは、特化しなければならないと言う、飲食の厳しい現状もさることながら、ワインに向けての全方位のアプローチが成されていないということなのでしょう。
で今回、盛岡ワインフェスに5年の長きに渡って、物心共に絶大なる貢献をしてきたTチャンマンが、このほど卒業を迎えることとなって、当方としては、これは労いの会を開催しようと呼びかけたのだけど、ここで表題のテーマはどうなのだろう?と、思いついたのだ。

で、そんなことなど、思い巡らして、並んだワインは、こんな感じになったわけ↓





この並びには、幾つかの綾みたいなものもあるけれど、それらも全てひっくるめて、後で紹介いたすことにしましょう・・・
ともかく写真を見て、皆さんがどう思うのか?さてさて・・・