The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2002 ジュブレイ・シャンベルタン 1er Cru コンブ・オー・モアンヌ フィリップ・ルクレール

2017-07-29 23:06:50 | ワイン
ワイン・バブル前のフィリップ・ルクレールについて語れば、枚挙の暇も無いが、ここ数年はこのワインと係ることはまず無かった。
さながらヘヴィーメタルのロック野郎のような井出達だと、その当時彼の風貌を聞かされて、そのイメージのリンクによって、なるほどね♪と妙に納得しつつ飲み込んだのを昨日のことのように憶えている。

すなわちルクレールのワインは、その風貌を地で行くように、エネルギッシュであり、骨太で、クラシック・スタイルを絵に描いたようなワインだった。



漏れ聞く話では、最近のルクレールはそうではなく、果実のしなやかさも加わってきたとのことだが、この2002年物は昔のスタイルのまま!
15年の熟成期間によってメタモルフォーゼしているものの、大きなヴォリューム、緻密で堅牢なタンニン、そしてジュブレイのテロワールをものの見事に投影しているのだ。

そこに肉があれば、素晴らしくガストロノミックなワインに変貌し、肉が無くてもシリアスに内向的に、ワインのみ楽しめる立ち居地に納まれるワインと言えるだろう。

このワイン、古いものを持っていれば最高だが、もし無かったとしても、どこかで偶然古いものが見つかれば、思いのほかアッパーな価格にはなっていないというのも嬉しいのだ。
こんなワインを見つける面白さに明け暮れるワイン少年めっけ!(笑)

なによりです。

67’生まれの誕生日ワイン会に66’を飲むヨロコビ♪

2017-07-27 23:00:13 | ワイン
昨晩は好き者親爺的持ち寄りワイン会パパジイだったのですが、たまたまその日に間近の誕生日の御仁がいたのです。
ヴィンテージは1967年、後で考えたら今年50歳という特別な年でもあったわけだ。
で、皆さん少し奮発してワインを持ち寄ったのだけれど、さすがに67’のヴィンテージワインは登場しなかった。

そうこうしているうちに、頼みのタケちゃんが登場して、なにやら古いボルドーと思しきワインを開けている。
さてさて?と覗いて見たら、それは1966年のラランド・ポムロールだったのだ。



タケちゃん曰く、67’探したけど66’しかなかった!とのこと。
でも良く考えれば、66’もアル意味ヴィンテージワインということになるのに気がついた。
すなわち66’は67’生まれが受精卵となって、細胞分裂し始めたヴィンテージということになる。

つまり人には二つのヴィンテージがあるのだ。
人としてオギャアと生まれたヴィンテージ、そしてその前の年が細胞分裂記念ヴィンテージ♪

そしてそのラランド・ポムロールは見事に熟して美味しかった。
でもジブンに当てはめれば、52’か・・・それも、探すの無理かもね。(笑)
日々コレ事件なワインなのだ。(笑)

マコン・ピエールクロ!

2017-07-25 22:59:03 | ワイン
そのワインはむしろガストロノミックではない。
されどグランクリュをも凌駕する品質で知られている。
そんなマコンって、な~~んだ?と聞かれれば、何と答える?
ソリャあ『ギュファン・エイナン』その人を措いてはいないでしょう。



この世の終わりのような夕焼けを見て、思わずこのワインを開けた。



マコン・ピエールクロ!レ・シャヴィーユでもなく、トレ・シャヴィーユでもなく、ただのピエールクロなのだ。

されど1998年物は、その日の夕焼けよりも、まるでこの世の終わりであるかのように、悪魔のようにマッタリとしている。
スゴイ、凄すぎる・・・
でも何度見てもマコンなのだ。

ベルギー人がブルゴーニュにやって来て、こんなん造りましたとさ。
それは白鵬が日本にやって来て、大横綱になるのと似ている?

まあイイ、また飲めるのなら、イイでしょう。(笑)
正直言って、いつまでもそばに置きたいワインだと思う。

2014&2015 シャルドネ ヴァインヤード・シリーズ サッポロ藤野ワイナリー

2017-07-24 22:53:36 | ワイン
ニッポンワインのヴィティス・ヴィニフェラの葡萄で、しかもシャルドネで、これほどまでにシャルドネ感が満載のワインに出会うことはまずない。
それだけここのシャルドネは見事で、なおかつ美味しく、加えてプレステージ感も備わっている。

若い醸造家が端正込めた畑から、僅かに209本のシャルドネを造っている。
そのワインは濃密だけれどエレガント、品良く、果実感も好感が持てるのだ。



微かな蜂蜜に、しっかりとしたミネラル、洋梨にイエローチェリーのアロマを湛え、ハーヴ香のアクセントが心地よい。
ヴィニフェラだけど、持って来た感もなくニッポンの大地に良く馴染んでいるようにも見える。
それはやはり『ミザン・ブーティーユ』の造り!
すなわちドメーヌならではの味わいと言えるのだろう。

今のニッポンでは、当たり前ではないけれど、それが当たり前になったあかつきには変るよ、ニッポンワイン!
35億!(笑)
では・・・

2009 ランゲ・ネビオーロ ソレッレ・デ・ニコラ フェイレス

2017-07-21 22:30:43 | ワイン
このグラスの中に、いわゆるスロヴェニアンのオーク大樽で仕込まれたクラシックなネビオーロが熟成したならどうなるのか?と問いかけられて、ピンと来るワイン飲みには説明しやすいお味があるとする(笑)♪
すなわちこのアジェンダの表題のネビオーロが正しくそうなのだ。
まずもってアーシーなニュアンスがあって、地場感もろで、プルーン入りチョコやムラサキの花やリコリスが追随し、仕舞にゃあイスラムのムスクに迷い込んだかのような錯覚に陥るのだ。
このワイン、物の本によればネビオーロ70%とバルベラ30%のセパージュと聞いている。
味わいもその通り、ネビオーロのシリアスでエレガントな果実感があり、バルベラの見事なまでの凹凸と骨組みがそこにはあるのだ。



地所はバルバレスコの中心部のネイヴェにあり、説明するまでもなく伝統派と言ってもイイのだろう。
長めのマセラシオン、中容量のスロヴェニアン・オークのみ使用、自然発酵、無清澄、無ろ過などなど、もちろん栽培は極力有機農法によるとのことだ。

このワイン、旨いのもさることながら、その日のこんなイタリア料理にも抜群の相性を見せてくれた。
特にも赤味噌の煮込み風のトリッパには超劇アビナメントなのだ。



このクラスで、これだけのイタ地場感を堪能できる!こんな心地よさにスグサマ飛びつかないと、節穴の謗りを受けるかも!(笑)
まあともかく冗談はコレくらいにするけれど、このワイン違法です!

違うか・・・(笑)