The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2001 シャトー・ポンテ・カネ ポイヤック

2016-04-30 05:19:52 | ワイン
このワインを先のパパジイに持ち込んだのは、何を隠そうワタクシだ。
カリフォルニアのボルドー品種も考えたけれど、頼みの綱の本町の人が、ひよってイタリアを持ってきそうなケハイを感じたのでそうした。
そうなれば、ボルドー品種特集というテーマで本家ボルドーが一本もなし、という事態にも陥るからだ。
予想が当たって、やはりイタリアを持って来たけれど(まあリコルマというのも気前が良かったが・・・笑)、その杞憂は外れて、ビール会社の専務さんが、堂々たるボルドーを持参してくれて、結果オーライとなったわけだ。

で、15年ほど熟成期間のあったポンテ・カネは、素晴らしく気品に満ちた、熟成高原部の入り口付近に達した代物だった。
クリューズ社から所有者がギー・テスロン氏に代わって、数々の変革が成されて、そうとうな年月が経って、今や最も注目されるハイパーフォーマンスなボルドー・ワインとなったのだ。



どのような変革があったのかは、ここでは詳らかにはしない。
しかしながら今回飲んでみて、昔のポンテ・カネと明らかに違うことは、他のメンバーのコメントを聞いてすぐに分かる。

凝縮したフルーツ、熟したヴェルヴェットのような甘く熟したタンニン、スタイルの良いディテールとフィネスがそこにはあって、極めてバランスが良いのだ。
とっぷりと完熟したプラムに、リコリス、そしてカシスも感じ、トリュフや土を意識させ、モカ珈琲、黒胡椒などのスパイスがきて、仕上げにミネラルで輪郭を確保する周到ぶり・・・

現代的であり、スタイリッシュで、極めて思索的とも言える・・・
おそらくもう10年待ってみたら?と思った御仁も少なくないはず。

桁外れではないけれど、納得のポイヤックを楽しめた。

1998 ニコルス ピノ・ノワール ピゾーニ・ヴィンヤーズ モンタレー・カウンティ

2016-04-26 22:47:01 | ワイン
ニコルスと言う造り手は、どこのだれべえ?かは分からないけれど、今回2回目の飲み経験もブルピノを意識してしまった。
そりゃあピゾーニだべさ、と言ってしまえば、オシマイだけど、それにしても使われた葡萄は上質なピノだと思う。

カリフォルニアのピノの良し悪しは、ブルゴーニュ的フィネスを獲得できるかが味噌で、完熟したイイ実に越したことはないけれど、アルコール度数の14度未満へのセーブが肝要なのだ。



ここのピゾーニはそういう意味では、正しく優等生で、素晴らしく抑制が効いている。
そこへ果実もデカダンに陥らず、酸味も涼しく、実に見事な果実感なのだ♪

さすがのパパジイの面々もブルピノと思っていたに違いない!(笑)

本当に、ニコルスはどこのだれべえなのだろうか?
おせーて・・・(笑)


2013 津金 ラ・モンターニュ ボー・ペイサージュ

2016-04-25 22:19:03 | ワイン
パパジイの流れも終わらないうちに、このワインを載せなければならないことになった。
それは個人でこのワインを所有できないわけで、そんなワインは飲んだ印象をすぐさま書き込むのが肝要だからだ。



個人で持てない理由は、例のフランスはDRCのそれとは違って、こちらは極端に本数が少なく、個人には回ってこないということなのだ。
いわゆる投機的なマネーゲームの対象商品とは違うのだ・・・

まあこんなことを書けば物議をかもし出すことになると思うが、かつて93年物のDRCのエシェゾーを5千円切って買った身としては、そのワインが10数万円で売り買いされるのを見るにつけ、じゃあ中味は変ったのですか?と言いたいのだ。
変るはずは無いでしょ、そりゃあ熟成して飲み頃を迎えることはあってもだ。

で、本題に入るけど、実はこのワインを八戸の和食やさんでご相伴にあずかった。

津金のメルロ100%のこのワイン、実にこんなことに思いを馳せさせるワインだと思う!
それは世界標準のメルロをニッポンワインで求めることって、どうなんだろう?ということ・・・

そうじゃなくていいでしょ!と思うのだ。
凝縮感はない、でも何ともいえないこの香り、このニュアンスはどうなのだ・・・
味わいは端正に出来ていて、ボルドーの上を行くエレガンスがそこにはあるわけだ!
だから、また経験したい、飲んでみたいと思うのだ!

シナモンにカカオ、オールスパイスにジャコウジカのエッセンスまで見つけられる。
紫の濃い果実にミネラルも存分に感じえるのだ・・・

思いがけないクロースインカウンター!
だからワインは面白い(笑)

2011 ブルゴーニュ・ブラン ル・シャピトル シルヴァン・パタイユ

2016-04-24 21:59:28 | ワイン
ともかく、このワインは美味しく飲めた、とだけ言っておこう。
その果実の純粋さといったら、ナチュールの良き見本といえる代物で、例えばアルザスのシュレールのレベルまで達するほどなのだ。

しかも2011年という、適度な熟成期間がまた良くて、仄かに香る蜂蜜香のアクセントがあって、ノーブルな樽、甘い香料と相まって、ピュアな果実を存分に楽しめるわけだ。



ここの造り手はマルサネが本拠地で、このシャルドネも恐らくその周辺のものなのだろう。
さすれば、これ以上のニュイのシャルドネは見つけにくく、いかにここの造りが見事であるかが分かる。

ナチュール仕立てとか、そういう次元ではなく、造り手の思いに一票と言いたいのだ。
まあまあ素晴らしいシャルドネに巡り会えて、ともかくサンキューと言おう!(笑)

パパジイ、菊鹿シャルドネ(熊本ワイン)を飲む!

2016-04-23 17:24:52 | ワイン
現地の惨状を聞くにつけ、何か出来ないものかと思うのだが、確かに今は手を拱いてはいるけれど、月例に集まったパパジイも思いは同じ。
まずは熊本の銘ワイン菊鹿飲んで、心で応援とあいなった。

樽熟成したシャルドネは、肩の力の抜けた、イイ感じの緊張感と、ノーブルな樽香と旨みのある果実があいまって、実に安定感のあるニッポンワインなのだ。
最初から楽しめて、待てばさらに奥行きが広がるポテンシャルもみてとれた。

ということで、菊鹿でスタートして、ボルドー品種をテーマとしたこの流れ。
幾つかのテーマ無視の掟破りも散見されたが、4月のパパジイも大いに盛り上がったのだ!
まずはワインリストはこの通り↓

2013 菊鹿シャルドネ 樽熟成 熊本ワイン

2011 ブルゴーニュ・ブラン ル・シャピトル シルヴァン・パタイユ

2012 ドメーヌ・エーデル メルロ 天神が丘畑 エーデル・ワイン



2006 シャトー・マレスコ・サンテグジュベリ マルゴー

2001 シャトー・ポンテ・カネ ポイヤック 

2002 ラ・リコルマ トスカーナ IGT サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ

1998 ニコルス ピノ・ノワール ピゾーニ・ヴァインヤード モンタレー・カウンティ



いつものように、詳しくは後ほどコメントさせてもらうことにして、まずは少々お待ちあれ。
ではでは・・・