The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2013 ウルム ACアルボワ ドメーヌ・ドゥ・ロクタヴァン

2016-07-29 22:22:13 | ワイン
もう記憶が薄れてしまいそうなほど、随分前にこのワインを飲んだ!

だけどもプルサール100%のドラベッラもしかり、ピノ・ノワール90%+シャルドネ10%のこのワインもしかり、ロクタヴァンはロクタヴァンなのだ。
だから飲めば品種や地所よりも造り手の個性が勝り、こんな感じのワインだったとすぐに思い出せるわけだ。

『ウルム』とは最上のという名のキュベなので、ドラベッラの向こうを張った、ここの双璧をなすワインと言ってもいいのだろう。



総体的に捉えれば、ワインの果実はゆるく、エキスが豊富で、お出汁が利いている。
そしてナチュールの否定的な香り(当方はダイジョウブ♪)は比較的抑えられており、アロマが心地よく、ミネラリーで、なおかつスパイシーだ。

ともすれば、ニッポンワインにもこの手のワインが、あるやに思うのだが・・・

こうゆうワインを飲んでいると、ワタクシはとても興味深く、また飲んでみたいココロが沸々と湧いてくる。。
ところがニッポンワインの一部のお偉方、とくにもいわゆるスキルを積んできた造り手のどこぞやの御仁は、あってはならない香りを、まるで鬼の首でも取ったかのように指摘するのだが、ワタクシはそれがどうした?と言いたい!
ナチュールにこだわることはないのだけれど、さりとて魅力的なものを、ちっぽけな指標で、やっちゃダメ的な矮小な拘りでとらえることだけは、やめて欲しいのだ。
教科書どおりの似たりよったりのワインばっか造って、おもろうないやろう!(笑)

これは本流ワインを飲んでるワインヒートもそのように思っているのだよ・・・

このワインを飲んで、そんなことを感じる今日この頃である(笑)
オシマイ。

2014 ル・トン・ルトルヴェ コリウール ミカエル・ジョルジュ

2016-07-25 22:33:40 | ワイン
おそらくミカエル・ジョルジュさんのフラッグシップはコレだと思う。
コリウールのグルナッシュ100%で造られたワイン。
自然農法の畑からとれた葡萄の枝ごと仕込んで、自然な醸造方法で、もちろん最後まで亜硫酸は無添加、無清澄、無ろ過で造られる。



出来たワインは、何とも摩訶不思議!
色は薄く、エキスは濃く、酒精強化ワインのように僅かに甘い。
でも間違いなく、スティルワインなのだ・・・

梅っぽいと誰かだ言った、でもそれよりも大輪の花を感じるゴージャスなトップなのだ。
そしてそれを追いかけるように立ち昇るソフィストケートされた香気が見事だ。
モカ、蜂蜜、菩提樹、そして乾燥したアプリコットなどなど・・・

味わいはグルナッシュの野趣はなく、軽やかな果実で、その味わいは極めてピュアに洗練されている。
エキスが多く、余韻は延々と続き、食事が無くても飲み手を飽きさせない、何かしらの迫力はあるのだ。

またしてもル・トン・ルトルヴェ!お見事でした!

2010 コート・ド・ジュラ レ・シャサーニュ フィリップ・ボールナール

2016-07-22 05:23:52 | ワイン
このワインのエティケットには印象的な赤いキツネが描かれている。
赤が左で白が右だ。
そしてフランス語でルナールはキツネで、ボーが美しいと言う意味なので、なるほどこんな感じに表現したわけだ。
いかにもフランスらしいウィットとユーモアに溢れるエティケットだ。



ボールナール家はスイスとの国境近く、ジュラのプピアン村に16世紀から続く名家とのことで、祖父の親友がピエール・オヴェルノワで、ワイン造りにおいてはその薫陶をうけたことは、まず間違いないのだろう。

しかしながら今回のこのサヴァニャンによる白ワインを飲んでみると、そのスタイルはビミョウに違う。
いわゆる全てを曝け出し、主張するナチュールではない!
スルスルと飲めて、気がつけば一本飲めてしまうような、飲んで楽しく、外交的なワインだ。

黄桃やグァバにバナナのニュアンス、胡桃やホッコリとした焼栗をも感じ取れる。
フルーツは極めてリッチで口の中でエネルギッシュに炸裂する。
そして最後はしょっぱいくらいのミネラルと旨みのエキスが飲み手にとって忘れがたいものにするのだ。

もしあと5年待ったら、このワインはどうなるのだろうか?
保守本流とは違う楽しみを感じるのはワタクシだけではなさそうだ・・・

2010 ムルソー・シャルム ティエリー&パスカル マトロ

2016-07-21 05:24:00 | ワイン
このワインをブラインドで出された時に、まず感じたことは、正統なブルゴーニュ白であること、正しくシャルドネ♪そして比較的若いワインだということだった。
おしなべて、それらは正解だったのだが、そこからがモンダイだ!
すなわち、硬質な背筋のまっすぐな酒躯であり、香りもミネラリーに締まっており、内包されたダイナミズムの容量はいかばかりか?ということだった。





確かに凝縮したシャルムもあるにはあるだろうけれど、むしろピュリニーのグランクリュでは?と思わせるほどの、迫力を感じたのだ。
開けてみれば、初めてのドメーヌ?(忘れたのかも)の、10’シャルムだったわけだ!
ここでいえるのは、この造り手は正しく正当なクラシックなブル白の継承者であり、少し置くことによってメタモする、期待値大の造り手の一人だということ♪
ナチュールだけでは、とうてい感じ得ない、王道のシャルドネがモノリスの塔ののごとく、そこに立ちはだかっているのだ。
目が覚めた思いがするのは、ワタクシだけではないと思う。

2008 シャンパーニュ グラン・クリュ ブラン・ド・ブラン クロード・カザルス

2016-07-19 22:50:00 | ワイン
この季節のブラン・ド・ブランは何よりで、加えてパパジイ誕生会に出されたのだから、たまらない!
シャルドネの微細な泡がエレガントに舌先に当たり、壮麗な酸味が爽やかな風を呼ぶ!



おそらく思うにこれこそレコルタン・マニュピュラン♪
味わいのナチュール加減と素朴な親しみやすさがその確信を生むのだ。

非日常のシャンパーニュもこのシャンパーニュは文化を変えるか・・・
こんな感じで飲めたらイイと思う!

ありがとう!