The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2014 ノラ・ブラン 農楽蔵

2016-11-27 17:26:58 | ワイン
最近『今飲むべき日本ワイン』という雑誌が出たけれど、なにしろこのワインこそ、その表紙を飾ったワインだ。
右肩上がりの日本ワインの中でも、特にも注目され、手に入れにくいワインのうちの一本と言ってもいいだろう。



北海道は函館の造り手、佐々木賢さん、渡辺佳津子さんご夫妻によるもので、ノラ・ブランはシャルドネ100%。
シャルドネは北海道乙部町産の葡萄と北斗市自社の葡萄を合わせて使用とのこと。

除梗せずプレスし漬け込み、野生酵母にて自然発酵、そのまま樽で熟成し、優しく濁りのないように重力で澱引きをして、酸化やボトリングショックを極力抑えるために、一本一本細いホースで手詰めをし、必要最小限の亜硫酸しか加えず、何も引かない何も足さない、いわばナチュールの造りなのだ。

飲んでみて感じる事は、シャルドネとは思えないほどのアロマティックな香り立ち、ノーブルな樽やミネラル、パインに白桃にアプリコット、モカやキルシュのニュアンスも見つけられる。
そして味わいはエキスと果実と酸味のバランスが見事で、パーフェクトな食中酒、和の食材とぜひ楽しみたいワインといえるだろう。

その日はとある記念日で、和食屋に持ち込んだけれど、とくにも豚かく煮、ブリ焼きと絶妙の相性を見せてくれた。




毎日でも飲みたいワインだけれど、手元の在庫は手薄になるばかり・・・
デモ飲みたいの繰り返しで、悶絶ものの一本なのだ。

造られたワインには罪はないけれど、なにしろ困ったワインではある!(笑)

2014 ブルゴーニュ ロマンヌ サン ルノー・ボワイエ

2016-11-25 23:23:14 | ワイン
無ろ過、無清澄、亜硫酸無添加で、もちろん畑はビオロジック!
ブルゴーニュのナチュールの新星と言われるルノー・ボワイエをジックリ飲んでみた。





このワイン、わけありで本来はサン・ロマンだったワインだけれど、ブルゴーニュとしてリリースされたと言う。
でもでもACとしては、それなりのお値段で、アペラシオンを格下げは分るけど、お値段はサン・ロマンなので、なんか狸に化かされた心境だ。

しかしながらこのナチュールは好みのタイプ!
最初はさすがに硫黄系のトップに辟易したが、小一時間も待てば、マッタリとした果実感に、ユルリとしたお出汁感と相まって、結局お前とはオーケー!なのだ。
味わいにはナチュールの地場感ありのシミジミとした底味にウットリ♪

本来この手のブルピノは料理があってこそなのだけれど、このワインだけにジックリと耽溺するのも良いと思うのだ!
このACはエエと思う・・・

1978 クロ・デ・ジャコバン サンテミリオン・グランクリュ・クラッセ

2016-11-20 23:14:35 | ワイン
とりあえず78年もののサンテミリオンをシャンとした状態で飲めることはまずはないだろう。
ましてここのシャトーのこの時代のものがどうであったか?もかなりモンダイだし、実際78年までは遡れないけれど、90年代のここのシャトーはかなり難しかったのだ。



で、今回Tちゃんがコレを抱えて馳せ参じてくれたけれど、かなり状態もよろしく、見事な熟成ぶりだった。
柔らかく言えば、メルロ、フラン系の熟成のイイ部分を見ることが出来たのだ。
しかもこのシャトーでは実にフランが効いていて、果実を引き締め、ぼやけた感じは微塵もない。

そこへ、本格的な右岸のこなれた香りが立ち上がり、まるでアジアの市場や、敦煌のキャラヴァンサライに迷い込んだようだ。
クロ・デ・ジャコバンもこうなるか?という変貌振りで、気持ちよかった♪

右岸の35年以上の熟成期間のものは、アル意味冒険だけれど、練れたメルロの行く着く先を見届けるのも、ワインヒートの性!
止められんでしょう!(笑)

2011 マルサネ ランセストラル シルヴァン・パタイユ

2016-11-19 22:09:44 | ワイン
今年になって、06’に続いて11’を今回開けた。
それだけここのマルサネに対する思いは強く、また飲みたくなるのだ。
ランセストラルという特別なキュベだけど、いわゆるマルサネということには違いは無い。
されど若くして立ち上げた新興ドメーヌの当主シルヴァン・パタイユの妙技に惚れた。
マルサネだけれどただモンのマルサネではない!(キッパリ)



クロ・デュ・ロワ、レ・ウズロワ、クレメンジェの3つの畑の65~80年の超ヴィエ・ヴィーニュからの葡萄とのことだ。
畑は2008年からビオディナミを行ない、醸造では野生酵母、全房発酵、新樽100%で24ヶ月の熟成、清澄せず、軽くろ過を行うという流れとのこと。
そしてスバラシイワインが出来たのだ。

スミレのエッセンス、ショコラ、カシスにブラックベリーとくる、そこにアジアンなスパイスとドライハーヴにナッティーなニュアンスを感じたのはワタクシだけだろうか?
果実は細マッチョで、エレガンスとゴージャスが同居している。
ともすれば抑揚少なめなニュアンスだけれど、エキスが裏打ちする底のブブンに妖しげなブブンもある。
アル意味エロスでもあり、それこそ寡黙でシリアスでもあるのだ。

マルサネだよ、マルサネ・・・
アペラシオンを超越した造りは、やはりここでもあの手法なのだ!
ともかく惚れてしまってゴメン。

また別な機会に飲むと思う、では・・・

2013 クエルチョーレ カ・デ・ノーチ エミリア・ロマーニャ

2016-11-17 22:30:52 | ワイン
白の微発泡、でもとても白とは思えません!(笑)
最近、醸しでこんな色付くワイン多くなりましたよね。



この微発泡はエミリア・ロマーニャの地場品種スペルゴラ100%で造られている。
自然発酵、ノンフィルトレ、亜硫酸無添加、もちろん畑も自然農法に転換して、ずいぶんたつとのことだ。
このワインを蕪とベーコンのアーリオ・オーリオに合わせて出した。



もちろんアッビナメントなのだけど、特にもこのワインのタンニンの部分が、まるで醸した甲州のそれに似ていて和のテイストにも合う事間違いなし!
だからパスタも塩系の和のテイストで押したのだ。
こんな食でのシアワセは、そんなにあるものでもなく、実に気持ちが良い。
懐にも気持ちの良い『カ・デ・ノーチ』押さえるべきだと思う♪
イイですよ(笑)