The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

パパジイ忘年会♪

2017-11-30 23:35:02 | ワイン
好き者親爺の月一持ち寄りワイン会も、この日が今年最後。
忘年会も兼ねてということで、さて皆さん何を持ってくるのだろうか?と思ったら、やはりラインナップにストーリーが出来ていた。
そりゃ~足掛け三十年以上もワインを飲んでリャ、忖度もするわいな、ってところ。

あいつはおそらくブルゴーニュ、それもグランクリュなはず。
で、もう一方のあいつは泡ものでくるだろう・・・てな調子でこんなラインナップとなったわけ。





面白いよね。

今回は連絡不行き届きで、1名ダブルブッキングになってしまったけれど、日程は熟慮のうえに致しましょ。
登場ワインについては、またユックリと。では・・・

2014 ピッチ パーネヴィーノ

2017-11-26 15:55:09 | ワイン
ワインの希少性について語れば、そりゃーいろいろあると思う。
すなわち世の中に数が少ないという理由だけではない、ということだ。

この『パーネヴィーノ』もここに来て希少なワインと言っても良いのだろう。
で、このワインに関しては、もちろん数も少ないけれど、ワインの唯一無二の味わいがそれに拍車をかけて、そこへもってきて価格的に抑えられているのだ。

だからネットを弄くって探してみても、まずは手に入れることが出来ないのが相場だと思う。

で、今回あにはからんや、『勤労感謝の日』に上の橋のいつものイタリアンにお邪魔をしたところ、このワインが登場した。
おそらくオーナー氏の心意気なのだろう、それは絶妙かつ崇高なるチョイス、その日のメイン『山形村短角牛、ざぶとん』のソテーに合わせてくれたのだ。



説明するまでもなく、このワインは鬼才ジャン・フランコ・マンカによるサルディーニャのカンノナウ。
葡萄畑では、硫黄と粘土で作った農薬やハーブの煎じ薬をまいたり、肥料は一切使わず、収穫は全て手作業とのこと。
セラーでも余計な手は加えず、葡萄意外は入っていないという徹底ぶりなのだ。





そりゃーカンノナウったって、日常飲んでいる品種でもないし、他にこれが典型的なカンノナウというような見本もない。
すなわち比較検討する素材もないのだが、なんでしょう・・・
飲んだ瞬間に、オーラと言ったらイイのかな?(笑)
お口の中にギュギュギュンと果実がバクハツするように満ちて来るんだよね。
そしてそこにはサルディーニャの断崖絶壁に繁茂するハーブ、それと石灰岸壁を構成する貝殻、まあそこにいるかどうかは分らないけれど、そこで生息する小動物の踏み鳴らした土のニュアンスを想起させるんだわ・・・
ひょっとしたら大胆な表現かもしれんけど、そこまで行っちゃうんだよね。

ハッキリ言って、また飲みたい!でも無い、でも買い置く必要は無い。
ヴィナイさん繫がりの大事なイタリアンにまたお邪魔をする。
それで天の川の出会いみたいな年一でもイイと思う。

飲み込んでくると、ワインとの関係性はそうなってくるのだ。
ココまで来るのに、どんだけ~~~

ともかく『パーネヴィーノ』にはまた会えると思う。(笑)
まずはこのワインに会えたことに感謝するしかないのだ。

2016 おやすみなさい ドメーヌ・ポンコツ

2017-11-23 10:09:39 | ワイン
あの『中伊豆ワイナリー』を退職した松岡数人さんが、『中原ペイザナ農業法人』にて『ドメーヌ・ポンコツ』を設立したのが2015年。
そのファースト・リリースの巨峰による微発泡『おやすみなさい』を飲んでみた。



その日は野菜タップリの鍋などが食卓に並んで、さてさてという感じだったのだが、セラーの下段に手を伸ばして出てきたのがそのワインだったのだ。



ココ最近、訳あってニッポンワインを普段の食卓に登場させるのだが、こと巨峰ワインに関しては、なかなか美味しい物に出くわしたことが無かった。

で、今回の『おやすみなさい』も巨峰ワイン♪
そのこともあって、少し引き気味に、まあ恐る恐るというスタンスで開けてみたわけだ。
そしたら何と、心地良い酸味、まずまずの果実香、優しいフルーツ、舌先を刺激する緩い泡立ち、などなどイイ感じ♪
そこへもってきて底味は、あの『ドメーヌ・ナカジマ』の『ペティアン・ナチュール』を髣髴とさせる旨みがある!

もちろん、その日の鍋料理と見事な相性を見せてくれた。
強いて言えば眠くも無いのに『おやすみなさい』つうのはどうよ?てなのはあったけど・・・(笑)

てことで、またもオモローなニッポンワインを見つけた、というオハナシ。

2004 AVE コート・デュ・ローヌ レ・ザフィラント

2017-11-19 22:58:19 | ワイン
恐らくこの造り手のこのシリーズは、これが2度目だと思う。
たかだかコート・デュ・ローヌなのだが、まるでハタキコミを食らった取的のごとくに、イヤイヤながらも書き込まざるをえないのだ。
すなわちそれだけ魅力的なコート・デュ・ローヌだということだ。





若き当主のダニエル・ブールは2000年に、ジゴンダスからさほど遠くないトラヴァイアンと言う地所に、家族経営のドメーヌを立ち上げた。
もともとはワインメーカーといういよりは、ブドウ栽培農家として有名で、立ち上げ当初も、3分の1はバルク売りということだったらしい。
それでも2007年にはヴィオディヴァンのエコセールの認証を獲得し、本格的なこの地の自然派生産者として名を馳せている。

ワインは熟成感もさることながら、その底味に宿るそこはかとない御出汁のニュアンスや、その地に生息する種々雑多のキノコやハーブのテロワがものの見事に表現されていることに、驚きを禁じえないのだ。
こんなコート・デュ・ローヌは、そこいらじゅう探してもまず無くて、干支一回り待った名うての造り手のジゴンダの域まで踏み込んでいるように思える。

しかしながら、このシリーズも品薄のようで、なかなか見つけることが出来ないというのが現状だ。
バブリーではないけど、見つからない。
なんとも面はゆいワインではある。

2014 MAYA スパークリング・ワイン さっぽろ藤野ワイナリー

2017-11-16 18:16:35 | ワイン
なにしろ総数213本のスパークリングなのだ、というから我が家にあるのも不思議なくらいだ。
新進気鋭の20代の若き醸造家がこのワイナリーにもいる。
そしてこんな素敵なスパークリングを造っているのだ。





余市町登産のツヴァイゲルトレーベ、三笠市産メルロ、藤野産ピノ・ノワールのアッサンブラージュによって出来ている。
もちろん瓶内2次発酵で自然酵母によるものなのだ。

一口啜れば、北海道の葡萄によるエレガンスと綺麗に洗練された酸味を味わえる。
そしてあくまでも果実は繊細で微妙にセパージュの妙を楽しめるのだ。

その日も、こんなありふれた家庭料理に合わせたけれど、実に楽しい食卓となった。



しかしながら、いかんせん213本!35億じゃあなくて、213本しかないのだ。
すなわち割当1本の世界・・・

これじゃあ評価しようにも、余の中には出回らないのだから、どうにもならないってこってす。(笑)