The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2003 ニュイ・サン・ジョルジュ クロ・デ・アルジリエール パトリス・リオン

2012-02-23 05:38:05 | ワイン
『第68回・・・』の出展ワインも未だ数本残ってはいるのですが、
どうしても早くこのワインをコメントせねば・・・という欲求が擡げてタマリマセン!

とにかく、このワインを飲んだインパクトが消えてしまわない内に、
というのが偽らざる心境です!



袂を分かった後の『パトリス・リオン』の名声や、
『クロ・デ・アルジリエール』がプレモーの自社のお膝元にあるということや、
そのクリマは『ヴォーヌ・ロマネ』のグラン・クリュ密集地帯と同時代に構成された、
ピンク色の石灰岩土壌のテロワールであるという、幾つかのプロパガンダを差し引いたとしても、
このNSGは凄かった!

実際飲んでみまして、惚れました、溶けました、叫びました!
ウァーオ、ウァーオ、ウァ~~オ!

このワインは、正しくグラン・クリュそのものです!

濃厚なルビーの液体の奥底には神秘の深海を持ち、照りの中心には紫水晶の輝きが見て取れます。



ロヴマイヤーに注がれた直ぐあとに、白胡椒とミネラルの輪郭を保ちつつ、
続いて甘いカシスと熟したブラック・チェリーのアロマが立ち上がります。

それは始めリキュールのごとく集中しつつも、程なく解けて、
豊満で爛熟した果実のフルーツ・バスケットの様相なんですね・・・

果実の味わいは甘くトップリと溶けきり、タンニンは繊細で、酸度は抑えられている。
フルーツの戻り香にはバラの花と胡桃の実のニュアンスも見つけられ、暫しウットリなわけだ・・・

そこへ持ってきて、味わいの変化と複雑性はタダモノではなく、
その余韻の長さはグラン・クリュを彷彿させるものなんですね・・・

ラス前に登場したこのワインですが、AKBではないですが、いわゆるセンター取った状態で、
皆さんも暫しこのワインを堪能することに、時間を割いておったようです!

ですから、図らずもメイン・ディッシュの『牛すね肉のワイン煮込み』とのマリアージュが実現した!
というわけなんですね・・・



このワインを端的に表しますと『凪ぎをむかえた大海』のように、
大らかで、深遠で、そして未だ何かありそうな神秘性を具有しているんですね・・・

こんなワインはそんじょそこらを探したって、そう簡単には見つかりません!
周りが気がつかないうちに、押えて置くべきでしょう。

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