The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

8年前のラ・ピエール

2005-12-27 06:44:39 | ワイン
年末行事として、家のセラーの奥にある、日の目を見ないワインを整理していた所、97’ブルイィ シャトー・デュ・プリウールが出てきました。

白いショート・エティケットに赤の蝋キャップ、黒のボトルのそのワイン!
もちろん、今やビオの先陣をきっていますラ・ピエールの造りであります。

これが、何とも言えない美味しさでした!
妖しい、特徴的な、ビオのトップノートは相変わらずです!
程よく溶けたタンニンに広がりのある適度な酸味・・・後半の伸びは流石にガメイですが、目の詰まった旨味の底味には驚かされます。DRCがガメイに手をつけるとこんな感じでしょうか?言い過ぎか??
この8年前のクリュ・ボージョレー!今やっとその真価を発揮し始めた様であります。

最近のラ・ピエールのヌーヴォーは、黄色パカレやコサールにちょっと押されぎみか?
でも今はそうでも、将来は熟成の経過を辿って、大きく変貌を遂げる代物なのか?

これからのラ・ピエールも見守って行くべきでしょう!
ではまた!!

フォンタナフレッダのラ・ローザ

2005-12-25 22:29:33 | ワイン
ワインとキュイジーヌの会で98’バローロ・ラ・ローザ フォンタナフレッダを出しました。フォンタナフレッダと言えば、ヴィーニ・ディ・アライでの54’バルバレスコを思い出します。
僅かに弱めのテロワールですが、完璧な熟成感!マオタイのトップにプラムのドライフルーツ・・・高アルコールの酒質にまったりとした味わいが印象的でありました。

さてそのフォンタナフレッダのラ・ローザ!
セラルンガ・ダルバにある9ヘクタールの単一畑との事・・・この造り手の中では38hl/haと低収量!名前の如く、バラやスミレのの花束のニュアンスであります。98’にしてソフトな舌触り、底味の広がりも素晴らしい!!

そうそうたるフレンチの流れでも、気後れする事のない充実の味わい!
ピエモンテ最大の擬似ネゴシアンもどうも本気になってきたようです!!

数年後が更に楽しみになりました。

セルジュ・マチューのブラン・ド・ノワール

2005-12-25 06:22:36 | ワイン
先日の我が家の小ワイン会で、ウェルカム・シャンパーニュとしてセルジュ・マチューのキュベ・トラディッションを出しました。

これがなかなかのつわものでした。
いつものシャンパーニュと何処か違う個性的な風味・・・

花梨や林檎のジャム、強いミネラル感、花の香りと涼やかなミントのフレーヴァー・・・
極めて外交的な味わいですが、泡のタッチは細やかで心地よい・・・

なんとこれがブラン・ド・ノワールなんですね!
どうもいわくつきの様であります。

ブドウはオーブ県のものを使用との事・・・
書物によれば、オーブは1908年に公示されたシャンパーニュの栽培地域から除外されたそうであります。3年続いた凶作がその理由らしいのですが、その後が凄い・・・
そこの農民がいわゆる百姓一揆を起こし、政府の公示を取り下げさせてしまいます。
その後、二級の格下げと言う憂き目にもあいますが、1927年に晴れて正式なシャンパーニュの一員となったようであります。

ブラン・ド・ノワール・・・すなわちピノ・ノワールによるシャンパーニュがキュベ・トラディッションであります。なぜピノ・ノワールなのか?

そこの土壌はジュラ紀のキンメリッジャンとの事・・・白亜紀のチョーク土壌の多いシャンパーニュとは一線を画すわけであります。つまりよりブルゴーニュに近いわけであります。

聖夜の前に個性的で濃厚なシャンパーニュを頂きました。
皆さんも御験しを・・・では!!

恨めしやセメダイン香・・・

2005-12-20 22:13:32 | ワイン
いや~!ひどいのに当たってしまいました!先日、久しぶりに家でワイン開けたのですが・・・とんでもない香りが支配しておりました。

それが凄い、強烈なセメダイン香なんです!そのワインは↓

2002 Vosne Romanee Vielles Vigne Dominique Laurent

ダブル新樽などをうたっていますが、もともとインキーで、たまにアルコリックなトップでがっかりする事しばしばの造り手ではありますが、今回のセメダインにはびっくりです!!化学的にはどうゆう物が原因なのでしょう?

あきらめてフォルスターのセラーの上で5日間の放置を決め込みました。
な~んて言えば、かっこいいけど・・・
実は家にいなかったのがその理由・・・飲む気にもならなかったのですが・・・

さて本日久しぶりにノンビリ出来ましたので、ほとんど飲み残していたヴォーヌ・ロマネを、恐る恐るグラスに注いでみますと・・・意外にいける?・・・これは飲めるぞ!!

やはりこれはダブル新樽の弊害でしょうか?
5日間の放置でセメダインは消え、果実のリキュールっぽい(実はこれも気にいらなかったのですが・・・)フレーヴァーでなんとかいけました!

ドミニク・ローランも力入りすぎますと、たまにこんなのが出ます!
美味しいときは、ビックリするほど美味しいんですが・・・

皆さんいかがでしょう?

ベルナール・デュガーピィ考

2005-12-20 00:13:06 | ワイン
なんとZoo記念会で、ラス前すなわち01’グリオ クロード・デュガの前に、00’ベルナール・デュガーピィのラヴォーが出てきました。

精緻なタッチの、上手く抑制の効いたグリオの前だけに、今回のデュガーピィのラヴォーは、いかにも古典的な、筋肉質の、生真面目な質感のフルーツが強調された様な気がします。とにかく今飲んで直ぐに感激させられる事はないのですが、そのワインに果てしない将来性を感じてしまうのは私だけでしょうか?

ワイン王国『日本』では、どうも開放的で、むしろ若くして享楽性まで見せてくれるクロードに手が挙がるようですが、どうもヨーロッパでの評判はその通りではない様です!例えば『ル・クラスマン』では、デュガーピィは三ツ星で、クロードの星はありません!
それも極端な評価と思いますが、でも飲み込めば飲み込むほど良さがわかる・・・
それがデュガーピィの真骨頂と言えるでしょう。大人のピノ・ノワールなんですね!
甘いとろけるようなピノを御所望の御仁は、別の物を選ぶべきでしょう!

わたくしも実は、本当の実力を発揮するまで熟成したデュガーピィを飲んだ経験がないのですよ!とにかくロング・ストロークなピノ・ノワールであります。

6.5ヘクタールほどの所有畑に、シャンベルタン、マジ、シャルム、マゾワイエールの4つの特級畑を含みます。

96’のマジ、いつか開けましょう!!では!!