The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2014 ヴァン・ド・アルザス ピノ・グリ ビルドストックレ ローラン・バーンワルト

2017-09-28 23:20:04 | ワイン
ローラン・バーンワルトのこれまた凄いピノ・グリ♪
何が凄いかって?とにかく香りが凄い、それと果実が豊満なのですよ。

その香りは色んな果実の香りです。
例えば花梨であったり、黄桃であったり、ライチもあるかな?
そこにドライフルーツやらアカシヤの蜂蜜などもあるわけだ。



一方その果実は濃厚極まりないコンク系の代表格の様相で、辛口なのですが甘く感じるほどコクがある。
そして余韻は充分で後ろ髪引かれます。

その日は『塩焼きそば』なぞ食べていたのですが、後出しで『アトリエ・ド・フロマージュ』の青かびを出したらジャスト・ミートになったわけ。
もちろんこのワインもナチュールとのコトだけれど、やはり追い求めるべきワインではある。

さてさて・・・ということなのだ。

2015 身土不ニ キュベ・ツムラ シャルドネ ヒトミワイナリー

2017-09-24 22:24:35 | ワイン
ヒトミワイナリーの『身土不ニ』シリーズでは唯一の白ワインなのだという。
これも醸造責任者の山田君から漏れ聞いたのだが、なるほどそのようなのだ。
ヒトミさんのフラッグシップたる、このシリーズは種類が随分あるように感じていたが、なるほど白はこの『キュベ・ツムラ』のシャルドネだけだった。

そう考えてみると、飲み方にもチョッと力が入ると言うもので、シッカリと飲ませてもらった。
そしたら噂に違わず、この15年物はビックリするほど美味しいのだ。



それはマンゴーやらグァヴァなどのトロピカルなニュアンスなぞあったりして、そこに黄桃や蜂蜜、そして仕舞にゃあミネラルでの輪郭もはっきりくっきりなんですね。
果実はやや低酸なのだが、もっさり感もなくて、実に潔いフィニッシュ♪!
そして王道のシャルドネのようでもあるが、そこは高望みではなく、ニッポンにてスクスクとキレイに育ったシャルドネはこうだけど、結構イイでしょ!てな構えなのだ。

もちろん食事にも相性よく正しくガストロノミックと言えるのだろう。
その日の、こんな感じの魚貝を使ったアミューズにも抜群の相性を見せてくれた!



ここに来て、ヒトミさん頑張ってんなぁ~、と言うのも、俺だけ?などと、法螺話はこれくらいにして、次なる新たなリリースにもトライしてみようと思う(笑)
ではまた・・・

2000 フルーリー ヴィエ・ヴィーニュ イヴォン・メトラ

2017-09-23 00:03:15 | ワイン
ボージョレー地区のそうそうたる自然派の造り手の一人である。
ラピエール、フォアイヤール、ブレトン、テヴネなどに並び称される造り手だ。

一昨日、いつもの河南ディストリクトのお店に顔を出したら、何とメトラの00’物のフルーリーが出てきた。
いや~これには流石におったまげてしまった!

直近のヴィンテージですら、なかなかお目にかかれない物なのだが、よりによって2000年物が出てくるとは!
まあ出ドコの詮索はしないけど、とにかくこの世は飲んだ者勝ちというものだ。
このワインが出てきて、リターンをしない手はないのだろう。
もちろん当方2杯目もご相伴に預かったというわけだ。



造りに関しては皆さんご存知の通り。
ただしここの凄さは樹齢の長さにあるのだと思う。

この表題のワインに関しては、樹齢100年にも及ぶ超ヴィエ・ヴィーニュなのだ。
だから、まあ熟成期間17年のボージョレーであることを差し引いても、どう説明したらイイのでしょうか、ともかく香りがエッチ。
フェロモン様であったり、イスラムのモスクであったり、シルクロードに立ち並ぶアラブのスパイス市場であったりする。
そして果実は絶妙に練れて優しげなのですよ。

こんなガメイを飲んでしまうと、熟成によるメタモルフォーゼはブルピノよりもソソラレルかも♪
ともかく刺激的なデギュスタシオンではあったのだ!

1995 ティント・ペスケラ グラン・レゼルヴァ リベラ・デル・デュエロ

2017-09-18 21:13:54 | ワイン
もちろん『アルファンドロ・フェルナンデス』のテンプラニーニョ100%のグラン・レゼルヴァである。
1995年物ということは、22年の熟成期間を経て、その日のパパジイに登場したということだ。

実はこのワインはタケちゃんの出展ワイン。
ということはブラインドで出されたということなのだ。
そしてその会のテーマはボルドーということで、そのボトルを白い紙で被ってはいるものの、いかり型のボルドータイプのボトルには見えるわけで、トーゼン参加者全員が飲んだ瞬間にボルドーと思っていたようだ。



実際ワタクシも左岸ボルドーと思って疑わず、サンジュリアンかどこか!などと、平然とのたまわってしまった次第。(笑)
今思えば、あの若い頃のペスケラの特徴的なマメ臭はドコへ行ったのか?
味わいには適度な、そしていかにもボルドーぽいタンニンと、それらしい酸味があって、果実はシリアスでストラクチャーもカベルネ系を疑うことはなかった。

いや本当にその時はビックリしたわけで、ほくそ笑んだのは出展者のタケちゃんだけだったというわけ。
22年の熟成期間は、セパージュを交叉させてしまうということなのだろう!

2000 オルネライヤ テヌータ・デル・オルネライヤ

2017-09-14 18:42:06 | ワイン
その日の『スキ者親父的持ち寄りワイン会、パパジイ』のダンボール熟成シリーズ。
しかもそれが2000年の3大ライヤの一つである『オルネライヤ』なのだから興味は募るばかりだった。
息せき切ってそれをご相伴に預かってみると、まあザックリとした日向臭さは置いといて、まずは見事な左岸テイストを供することが出来たのだ。



セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロをメインに、そこへカベルネ・フランとマルベックが加えられている。
すなわちボルドー左岸のセパージュのまんまなのだけれど、葡萄の生産地がボルゲリというのも左岸テイストの傾向に拍車をかけているようだ。

17年の熟成の間に果実は練れて、正しくカシスにブラックチェリー、ステアーすれば完熟プラムのアロマも立ち昇る。
そしてガトーショコラも見つられ、待てば焙煎珈琲やら黒砂糖やらのお出ましとなる。

下手をすると左岸5大シャトーの向うを張って、高騰するそれらを尻目に、コスパ的に凌駕するイキオイまで感じてしまうのはキケンな考えなのだろうか?
このたび忘れかけていた『オルネライヤ』を飲む機会を得て、豪華で濃密でオーバーデコレーションなイタリアワインの行く末を、ネガティヴに案じていたあの時代が懐かしい。(笑)
ワインにとっての熟成とは実にも不可思議な事象であると改めて思うのであった。