The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1989 ポマール ヴィエ・ヴィーニュ ファビアン・コシュ

2015-05-31 14:01:42 | ワイン
このブルゴーニュ古酒はとある記念日に開けた。

初めての造り手でもあるし、これだけの熟成期間でもあるので、少し緊張しながらの抜栓だったが、グラスに注いだ瞬間に、すぐさまイイ状態であることが分かり、ホッと胸をなでおろすことができた。



漏れ聞く話では『ファビアン・コシュ』とは、いわゆる『コシュ・ビゾアール』のことで、すなわちあの『コシュ・デュリ』の姻戚筋に当たる。
とはいっても、いくら姻戚筋だとしても、あの豪華絢爛たる『ムルソー』とは、似て似つかぬ代物であることもあるわけで、実際『ビゾアール』は『デュリ』とは違うものだ。

だけれども、この日はこの『ポマール』に強い、凝縮した物を期待してはおらず、むしろシュッとした、お出汁系のポマール古酒ならいいなあ、という感じだった。
なぜかと言えば、料理の流れがこの通り↓だったからに他ならない。











で、注がれたこの『ポマール』を飲んでみて、内実は軽く、けれども香りは色っぽく、スパイシーで、飲み口のフィニッシュにエキスが余韻として残るイイ塩梅♪
料理を邪魔せず、品があり、奥ゆかしいブルゴーニュで、来たかチョーさん、待ってったホイ!てな調子♪

説明するまでもなく、料理を楽しめたということだ!
ある意味、古酒のサーフィスを軽く楽しめ、日本料理の繊細さにも合わせうるこのセレクションは正解だったわけ・・・

こうして終われる無事の記念日、イイと思います(笑)

世田谷文芸館で『植草甚一』さんにこんばんは!♪

2015-05-29 22:06:13 | ミュージック
海外のロックやジャズの聴き始めは、ワタクシの場合、最初がロックで、続いてジャズだった。
ましてブルースやサザンソウルはそのあとで、原点回帰のような接し方だった。

で、その中でもジャズについては、高校生ではさわりだけ、本格的には仙台での大学時代にジャズ喫茶通いで火がついたというわけだ。
思い出してみると『ケリー・ブルー』『コルトレーン バードランド』などがとっかかりだったと思う。

大学に通いながらも、マージャンやミュージックなどの自分なりの余暇があって、そこには必ずといって付随するのが書物でもあった。
ワタクシのばやい、読むといっても基本ナナメ読みで、趣味のモノは特にもその傾向が強いようだった。

でそんな時に、出会ったのが『植草甚一』さんの『スクラップブック』で、それを読んで随分ジャズに拍車がかかったと言ってもイイと思う。
今回、とある雑誌で『植草甚一 スクラップブック展』なる催しが『世田谷文芸館』であるというので、先日の東京行脚でお邪魔したというわけだ。



セピアの記憶が蘇る、アドレナリンが音を出して飛び出すかもよ!てな調子♪
氏は58歳で最初の出版にこぎ着けたとの事だけれど、う~む!
励みになります・・・

それから吉祥寺に向かって、娘二人とイタリアンだったけど、う~む!
またマイルスが聴きたくなった!

年男をやっと5周をして、なおヨロコビの原点回帰!
こうじゃなくっちゃね・・・(笑)

『1998 バローロ アルド・コンテルノ MG』を『Rossi』で・・・

2015-05-27 22:54:02 | ワイン
2週続いた東京行脚の第一週目、麹町の『ロッシ』さんにお邪魔でした。
ワインのセレクトは粟田さんにお任せでしたのですが、表題のワインが残っているかが問題だったのだ!





で、こちとら、そこはワイン飲みの威風を崩さずに、最後の最後まで、表題のワインのありやなしや?を問わず、何気に飄々として出てくるワインを、あたかも寿司職人のように正確に、口に運んで飲みきっていたわけだ。

でも向こうも然る者、そのワインをシッカリと残していて、実に豪華絢爛たるイタリアンの最後を飾ってくれた!

料理の流れは、この通り↓







『アルド・コンテルノ』・・・説明するまでもなく、見事なバローロだ!
しかも17年のストロークで、ほどよく解けていた。

この造り手のどこに魅力を感じるのか?
それはそこはかとなく感じるエレガンス、凛とした立居姿、そして総体的には繊細さが際立っているのだ・・・

熟成すると、ある意味ブルゴーニュに化ける!
その化けたネッビオーロに凄みを感じるのは、おそらく自分だけではないだろう、と思う♪

恐るべしイタリアワイン、フランスワインもおちおちしてられんですな(笑)

1979 シャンボール・ミュジニ シャルム ルイ・ジャド

2015-05-25 23:05:50 | ワイン
『カトル・ジュルノー』が出たその会に、このワインも登場した。
とりあえず『ルイ・ジャド』も久しぶりだけど、なにしろこの造り手、ドメーヌ物もネゴス物も分け隔てなく見事なワインに仕上げてくる。

ココで大事なのは、若いジャドはその真価を出すには及ばず、端的に言えば待ってナンボなわけだ!





この日の『1979』だって、むしろ飲み頃ジャストミート!で、素晴らしい状態だった♪
もちろん、へタレ感は微塵もなく、熟成してシャンボールの土っぽさ、ミネラル感、野趣も見えまくりなのだ!

細かい表現は抜きにして、忘れちゃならないのは、長命なワインの持つ、こなれによる練れた美しさ、格調の高さなので、このワインにはそれがあるということ。

いつもいつも、ありがとう!というしかないのだ・・・

2002 ロマネ・サン・ヴィヴァン ル・カトル・ジュルノー ルイ・ラトゥール

2015-05-22 04:18:01 | ワイン
『ヒトミ・・・』ご一行様との懇親の会で、当方が持ち寄ったワインの肝になるものが、この『カトル・ジュルノー』だった。

まあ飲んだ人の反応はさまざまで、『古酒ラピエール』に対する反応も半端じゃなかったけれど、このワインに関しては『ううう~』と唸り声だけ聞こえて、あとは静かに飲み込む姿が多く見られた。
しかしながら、あとで、特にも若人達に聞いてみたところ、このワインには言葉が出ないほど驚かされた!とのことだった。
まるで、このワインには何か特別なもの、あたかも精霊でも宿っている!とでも、言いたげだった!

2002年は他のブルゴーニュもそうだけれど、この『カトル・ジュルノー』にとっても例外的なヴィンテージで、13年のストロークは最初の飲み頃の高原部に突入したところとみている。



その果実は甘く濃密で悩ましく、その香気はノーブルで格調高く、他のブルゴーニュには無いニュアンスに満ち溢れている。
ものの本によれば、軽くメリハリに欠けるとの指摘もあるけれど、自分はソウは思わない。
特にも2002年の精緻なこのワインにおいては、賛辞の言葉を見つけるにも一苦労というものだ!

『ルイ・ラトゥール』・・・
他のグラン・クリュも多く持ってはいるが、おそらくココだけには思いがあるのだろう、と見て取れた。

今となっては、唯一買える可能性のある『ロマネ・サン・ヴィヴァン』のようだけれども、その地所のテロワの洗礼を受けるのには、ここが一つの登竜門になるかもしれない。

ワイン飲みにとっても、さて難しい時代になってきたようだ・・・(汗)

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こんな値段になってしまったんだわ~↓