ご本人、そんなことを仰ったかどうか、言葉だけが一人歩きしている感がありましたが、生き様が映画を見ない人々にも影響を与えた、大スター、高倉健さんが、亡くなられました。
83歳でした。
10日に亡くなられていたようですが、ご本人の意志で、身内だけの葬儀を済ませたようです。
その人生の終わり方は、やはり大スターであった、描かれる人物は正反対のようでしたが、渥美清さんに似たものがあります。
シネマディクトであった私は、健さんの映画については、やくざ路線を卒業なさってから観るようになりました。
劇場で一番最初に見た映画は、『幸せの黄色いハンカチ』です。
感想をあれこれ申すのは今更ですので、印象的なセリフだけ記します。
惨めな振る舞いをした、武田鉄矢扮する人物に、諫めて言います。
「お前のような奴、九州で何というか知っとるか」
「草野球のキャッチャーたい」
「ミットも、ない」
バッチリでした。
男たるもの、ダジャレを言う場合には、こうでなければと学びました。
あくまでも渋く極めるのです。
最近になって、東映での、任侠伝初主演映画をビデオで観ました。
なんというか、個性的な、ある意味濃い味を出すスターさんが並んでいる中で、健さんは、清涼剤的な雰囲気も出しているのだと、感じたしだいです。
映画自体の良さは、マキノマサヒロ(?)監督の技量のなすところだと思います。
巧く作ってあるな、と感心しました。
無駄がないですね。
健さんが亡くなりまして、色々なところで、健さんを偲ぶ映画の会が催されるでしょう。
高山でも、健さん映画が上映される・・・ことはないですね。
映画館がなくなりましたから。
残念なことです。
健さんを偲んで、(今はなき)旭座で健さんの映画が上映されましたら、映画館の前で、「健さん、ありがとうー!」、と叫びましたけれど・・・。
健さん、ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。