旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

基準値

2007年02月11日 23時22分04秒 | Weblog
血液検査を受けた。基準値外の数値が数箇所あった。養生しなければならないと思い、病院の検査がわかる「検査の手引き」なる本を買い求めた。ところが、この本の基準値は、私が受けた人間ドックの基準値と異っている。

たとえば、日本人間ドック学会では、「健常人の測定値を推計学的に処理して得た平均値mと標準偏差値SDから、次の計算式によって基準値を求めている。
基準値=平均値±2SD
基準値は、健常人の値の上下±2.5%を切り捨て、残りの95%を正常範囲としている。」

この基準値の設定法は、いづれの検査施設でもほぼ同様であるが、健常者の集団が異なるし検査の方法にも差異があることから基準値は検査施設によってかなり異なるのである。

赤血球数などでは広島市医師会の臨床検査センターが400万、広島市民病院が427万、東大の付属病院が440万以下を基準値以下とするなど異常値の判断もまちまちである。

知り合いが、1週間に2度血液検査を受けた。血液一般検査では似通った数値が出た。この数値を例に取ると、日本人間ドック学会の基準値ではかろうじて正常値、市民病院の基準値では軽い貧血であると判断される。

以前は基準値のことを正常値と称した。現在では一般に基準値という表現だ。ところが、この基準値を少し外れると境界型、大きく外れると異常であるという判定を下す検査機関があれば、単に基準値を外れると異常値だという判定を下す検査機関もある。

「誤診列島」という本を読んでいる。著者は日本の医師に対して「検査結果で医療をするな!患者さんを診て治療をせよ!」とニッポン医療の無謀とも思える投薬ぶりに警鐘を鳴らしている。