♪ 笹の葉さらさら軒端にゆれる
お星さまキラキラ金銀砂子・・
今夜は七夕なのだが、北海道では新暦で行うところは少なく、大抵旧暦の八月七日にやります。それも最近では昔のように華やかにやることも無いようで、七夕祭りの飾りも余り見かけません。
私の生まれ育った樺太(今はロシア領サハリン)でも旧暦の八月七日にやっておりました。
北海道もそうですから当然より北国の樺太では竹などは有りませんから、柳の木を使いました。柳の木でしたら無尽蔵に有りましたから、子ども等が勝手に切り出して来て飾り付けをしたものです。
その飾り付けも物資不足の戦時中のことで、今のように七夕グッツが特別に売っているわけでも無くみんな全部子どもたちの手造りです。親達の造るのを見よう見真似でこしらえ何とか格好付けてたものです。
そして夜になると提灯を手にして、気の合った者同士がグループになって囃し文句を一斉に張り上げて、各一軒ごと近所の家々を廻り歩くのです。
※ ローソク出せ!出せよ!出さなきゃ引っ掻くぞ・・おまけ に噛み付くぞ!
各家では菓子類を沢山用意して置き、廻って来る子ども達にローソクと一緒に分けて呉れます。それが楽しみでまた一軒でも多くの家を廻ろうと競争して走り廻ります。
その提灯も戦争が激しくなるとなかなか手に入らなくなり、缶詰の空き缶を提灯代わりにしたものです。
今では家々の七夕飾りはもとよりそんな子ども達の光景殆ど見られなくなりました。何だかこうした昔の心温まる良い習慣(地域の大人と子供達との交流など)がどんどん忘れられて仕舞い誠に寂びしい限りです。
こんな事を嘆き悲しむのは、単なる老人の感傷でしょうか・・?
七夕飾りに柳を使うのは樺太ならではの習慣ですね。何ともゆかしい思いが致します。夜に家々を巡ると言う習慣は、初めて知りました。ヨーロッパのハロウィーンを連想させ、とても興味深いです。
ハロウィーンは最近日本でも話題になっていますが、そう言った外国の習慣に比べて、日本の習慣は話題になりにくい様に思います。あって当たり前、だから有難味も感じない、と言う事なのでしょうか?だとしたら本当に残念な事ですね。
失ったものを取り戻すのは本当に難しい事なのに…